ジブリはこれから何処へ『借りぐらしのアリエッティ』

“借りぐらしのアリエッティ”を(事情があって)観てきました。
“魔女の宅急便”を最後に、
愛してやまなかった宮崎駿作品(≒スタジオジブリ)と決別した私。
今回も観に行く気は毛頭なかったのですが。。。
(といっても一通りDVDやテレビでチェックはしてますが)
激しい感動も無く、
かといって鑑賞料金返却のうえ慰謝料を請求したくなるようなコトも無い、
私的に意外な感想でした。
……いいかんじでした。
シンプルなお話で、愛も善意も悪さもそこそこ。
全体に淡白なテイストに好感が持てました。
何より、いつも作品に見えかくれする
“脂ぎった偽善”や“商売モノ”臭があまり感じられませんでした。
(相変わらず作品に対する情熱も感じられませんでしたが)
気になったのは二点。
ひとつはアリエッティの母ホミリーの華のなさ。

祖母かと思うような老け顔と貧相さです。
質素な種族の“一家の母”という設定上の決定かと思われますが、
キャラとしてあまりにも……
ナウシカであれラピュタであれトトロであれ魔女宅であれ、
ジブリ会心作には脇役であっても、
大変逞しく魅力的な奥さん(女性)が登場します。
出演キャラが極端に少ない本作の中で、核となるエピソードに関わる母ホミリー。
社会情勢もふまえ、作品全体を質素にまとめる方針だったのは想像に難くないが、
キャラクターの魅力となると話は別のような気がする。
(ホントにホミリーだけ残念なカンジなんです。)
二つめは、もう一人の主人公、翔の大叔母貞子が運転する古いベンツ。

体重の軽そうな少年翔や貞子が乗り降りするたびに大きく上下する車体。
いくらなんでもサスペンション柔らかすぎです。
今回は人間と小人のスケールの違いを表現するため、
映像や音響の描き分けには大変気を使っていたと思う。。

が、そのサスではカーブ回れないような。。。
っといろいろ言いましたが、
私だってリアルタイムの“ファーストルパン”や“パンダコパンダ”に感動し、
ずっと“駿信者”だったのです。
ジブリフリークの皆様どうかご容赦ください。
キャスト:志田未来、神木隆之介、大竹しのぶ、竹下景子、藤原竜也、三浦友和、樹木希林
監督: 米林宏昌
企画・脚本: 宮崎駿
プロデューサー: 鈴木敏夫
原作: メアリー・ノートン
脚本: 丹羽圭子
美術: 武重洋二、吉田昇
主題歌: セシル・コルベル
アニメーション制作: スタジオジブリ
製作国: 2010年日本映画
上映時間: 94分
配給: 東宝
新中島ワールド『告白』

“告白”を観てきました。
前売りチケット購入後、心待ちにしていたにもかかわらず、
諸事情により、封切り3週めの鑑賞です。

中島哲也監督、さすがです。
自ら、『華美な演出を排除した』と語ったそうですが、
全編ブルーに傾いた、透明感のある映像、
思春期の自我・弱さ・暗といった危うさを暗示する、
雨(水)と鏡を多用した演出は大変な美しさでした。
作品テーマの陰鬱ささえも、
映像としてこんなふうに昇華できるものかと感動しました。
淡々と語られる告白(ナレーション)間の映像は、
アングル・スピード・カット割りなど観客を飽きさせない工夫が凝らされ、
作品や観客に対する誠実な取り組みが感じられます。
主演の松たか子サン名演でした。
(原作を読んだ時点で、彼女がいいなぁと思っていました。)

全編にわたり冷徹な復讐鬼を淡々と演じる中、
ファミレスで女生徒ミヅホに復讐の経緯を語った帰り道、
路上で崩れ落ち号泣するシーン(原作には無い)は監督の演出も含め名シーンです。
優れた原作を優れた映画作品に昇華する。
難しいこの作業を軽々(に見える)とやってのける
中島哲也監督とその仲間たちに感謝します。
古厩智之監督は
(筆者が心酔している誉田哲也著“武士道シックスティーン”を映画化した方)
見習ってほしいものです。
観に行った私は大変なダメージを負い、ブログ書く気にもならなかった。。
っと余談になりましたがその差は歴然です。
思春期のココロの闇が取り上げられる本作品は、“R15+”。
私は“こんなコトする必要がどこにある?”っといつも思う。
このような中途半端な偽善的で義務消化的な規制に何の意味があるのでしょう?
孰れ市販されるDVDやブルーレイやレンタル屋さんの対応は?
(未熟ではあっても)コドモだってちゃんと思考します。
このような無意味な“臭いものにはフタ”的な、庇護がなになにになるのか!?
まさに本作主人公の復讐動機である、
機能しない古き良き現少年法がそれを雄弁に語っていると思う。

私にとってよい作品は、上映開始早々にその世界に引き込まれ、
上映時間より永く時間を過ごしたように感じられます。
中島監督次回作に期待です。
キャスト:松たか子、岡田将生、木村佳乃
監督・脚本: 中島哲也
プロデューサー: 石田雄治、鈴木ゆたか、窪田義弘
原作: 湊かなえ
撮影: 阿藤正一、尾澤篤史
照明: 高倉進
美術: 桑島十和子
製作国: 2010年日本映画
上映時間: 106分
配給: 東宝
秘密結社? “豊前裏打会”
北九州の懐かしい友人と再会、
福岡市で近年評判のうどん店一派、“豊前裏打会”の総本山“津田屋官兵衛(北九州市小倉南区)”に
(http://www.tsudaya.com/)
連れて行ってもらいました。
。
。
。
が、しかし。。。。。連休の振替でお休み。。。
友人は取って返し、少し離れたところにある“うどん屋 麺之介”に
私を搬送してくれました。

ココは、“アナゴ天のぶっかけ”が名物の裏打会でも変わり種のお店とのコト。
出てきました。コレがその“アナゴ天のぶっかけ”

中身が少ない(小さい)のではなく、器が大きいのです。
確かに、身のしっかりした香りのいい美味しいアナゴ天でした。
さらに嬉しかったのは、
コレでもかと言うくらいモチモチとした香り高い麺の美味しさ。
(さすが自称“麺之介”です)
私は今のところ裏打会を4店食べていますが、
ココの麺の熟成度合いが一番気に入りました。
“津田屋官兵衛”。
北九州のうどん通たちには、ずいぶん昔から名店とされてきたそうです。
その、お弟子さんたちと形成する“豊前裏打会”。
福岡市内には西区上山門で人気を博している“大地のうどん”、


昨年オープンした城南区鳥飼(別府橋たもと)の“和助”、


天神パルコ地下の“武善”があります。
チェーン店などではなく、それぞれが免許皆伝の道場のよう。
各店、微妙に味も違えば、メニューもちがいます。
それでも、この味で、良心的・常識的な価格設定はうれしい。
福岡市内にももっと増えてほしいものです。
讃岐の技法を取り入れ、創意工夫の果て独自に進化する
新しい福岡のうどんが私は好きです。
余談ですが、個人的意見として、
天神パルコ地下の“武善”は“豊前裏打会”の平均的なレベルを遥かに下回っており、
到底お勧めできません。
(私は天神パルコオープン2週目に大切な友人を 嬉々として案内し、大変な恥をかいてしまった。)
また、機会があれば試してみようとは思いますが…………
“豊前裏打会”については、また追記しようと思います。
Special Thanks てぃだのふぁ
CG・3Dのむこうに 『アリス・イン・ワンダーランド』
大変な公開プロモーションに乗っかって、
鳴り物入りの大公開、“アリス・イン・ワンダーランド”を観てきました。

13数年後という時間設定からはじまり、
アリスが“不思議の国体験”を“夢”だと思い込み成長した経緯、
コドモだったが故に“アンダーランド”を“ワンダーランド”と勘違いしていた
という付加的エピソードなど、
謎掛けや出来事が、後半・ラストでキチンと着地する、
脚本・設定の丁寧さが感じられましました。
それが故に、コレまでの同じ内容を時の最新技術で焼き直してきた作品群とは逆に
劇中の“ノーマル世界”と“アンダーランド”が等価的に感じられます。


最初の“不思議の国体験”で小さかったアリスが得たモノが、
“自由な心(発想)”とするならば、
今回の冒険で、彼女は“想いを実現する心の強さ”を獲得していきます。


ファンタジーであることやCG(3D)にあぐらをかかない、
創り手の細かい工夫や物語としての整合性に対する配慮を感じる作品でした。
実は、3D映画初体験でした。(え、今ごろ?)
そう。観てないんです。アバター。。で、感想と言えば、“いまいち”でした。
福岡市内には九州電力が運営する、
“九州エネルギー館”という地域貢献型無料施設があり、
ソコでずっと以前から上映されている3D映像と大差ないな~っと。
また私の場合、メガネオンメガネでとっても重かったです。
余談ですが、観に行こうと思われる方、
3Dは“吹替え板”をお勧めします。字幕追ってたら、映像追えませんよ。
キャスト:ミア・ワシコウスカ、ジョニー・デップ、アン・ハサウェイ、ヘレナ・ボナム・カーター、クリスピン・グローバー、マット・ルーカス、アラン・リックマン、スティーブン・フライ、マイケル・シーン、ティモシー・スポール、クリストファー・リー
原題: Alice in Wonderland
監督: ティム・バートン
製作: ティム・バートン、リチャード・D・ザナック、ジョー・ロス、スザンヌ・トッド、ジェニファー・トッド
製作総指揮:クリス・レベンゾン
脚本:リンダ・ウールバートン
原作:ルイス・キャロル
撮影:ダリウス・ウォルスキー
美術:ロバート・ストロンバーグ
編集:クリス・レベンゾン
音楽:ダニー・エルフマン
製作国: 2010年アメリカ映画
上映時間: 1時間49分
上映方式: 2D/3D
配給: ディズニー
仲里依紗が光る 『時をかける少女』

時をかける少女を観てきました。

主演の仲里依紗サンだけが“輝き”を放つものの、
“残念”な映画でした。
1983年の大林監督元祖実写版、大好評だった細田監督のアニメ版の
いいトコ取りを狙ったのはいいとして、その中途半端さにがっかりさせられます。
もし、母となった和子役に原田知世サンをキャスティングできていたら、
その設定や演出の連鎖で、とんでもないセールスの大作になったかもしれない。
(当然、制作費も莫大なものになったハズだけど)
原田知世起用に失敗した時点で、大林版との繋がりを切るとか、
企画・脚本の練り直しが必要だったのでは? っと
思ってしまう。
ストーリーは、恋あり、ドタバタあり。
ちょっとだけ意外な展開も用意されていてそう悪くないと思う。
ただ、主人公がタイムリープするシーンは、
ビックリするような(恥ずかしい)演出がなされています。
(ある意味ココがこの映画一番のミドコロかもしれません)
“時かけ”というから観客(ファン)も評論家もヒトコト言いたくなる。
仲里衣沙主演の別物映画とした方が身の丈にあった、
よい作品になったかもとおもう。
近年着実に輝きを増す、仲里依紗サン。楽しみです。来年くらい大ブレイクでしょうか。




キャスト:仲里依紗、中尾明慶、安田成美、青木崇高、石橋杏奈、千代將太、柄本時生、キタキマユ、田島ゆみか、松下優也、加藤康起、勝村政信、石丸幹二
監督: 谷口正晃
原作: 筒井康隆
脚本: 菅野友恵
撮影: 上野彰吾
美術: 舩木愛子
編集: 宮島竜治
音楽: 村山達哉
製作国: 2010年日本映画
上映時間: 2時間2分
配給: スタイルジャム
早良区西新 “八昌”

ずっと前から行きそびれていた、
西新のお好み屋さん“八昌”(http://www.hassho.jp/index.html)にいってきました。
しばらく広島市内でシゴトをしていた時期に、
多くの現地友人から間違いなしと言われつつ不運が重なり訪問できなかった、
地元でも掛け値なしと呼び声高い名店の暖簾分けのお店です。

地元広島の多くのお店にはこの“麺ゆで機”があります。

そして“そば入り”ではなく、“うどん入り”をチョイスするヒトも多いです。

よい素材を使い、丁寧に焼く。焼き上がりまでは多少の時間がかかります。
…そして


…納得のおいしさでした。
正直、ここまで美味しいとは思っていませんでした。(失礼ですが)
広島地元の人気店でもココとは勝負にならないお店がいくつもあると思う。
広島には当然、“広島風お好み焼き”“広島焼き”などというコトバはない。
大阪の皆さんの“お好み=大阪”と同じように“お好み=広島”なのだ。
その誇りがココで味わえます。
福岡に居ながら本場の味が楽しめる。
うれしいお店にまたひとつ出逢ってしまいました。
中央区赤坂 “ヌワラエリヤ”

赤坂けやき通りのヌワラエリヤに行ってきました。
1988年に浄水通りにオープン、2000年に現在の場所に移転しました。
オープン当初の店舗には、 “スコール”というとても感じのいいバーが併設されていました。
当時始まった福岡のエスニックブームの中でも、
異彩を放ったこのお店の オリジナリティ溢れる美味しさと素敵な内装は今も健在です。
今回はスリランカカリーランチ リアルレッド(1,050円)です。



メインのカリーのほかにサラダ・デザート・紅茶がつきます。
インドやタイ、ネパールのものとも違うおいしさです。

カリーはほかにヌードル(ビーフン)カリー・ドライカリー・ イングランドカリーが選べます。
単品もスパイススープ(おススメです)・チリチキン・ギザ(砂ずりの炒め物)や、
デビルチキンを始めとするさらに辛い“デビルメニュー”など、
発見に満ちたメニューがいっぱいです。
天神西通りに“ツナパハ”(1995年open)という姉妹店もあります。
こちらは少し安くて、カジュアルなカンジです。
もはや紹介するまでもない人気店ですが。。
淡いトーンが美しい 『ホノカアボーイ』

“ホノカアボーイ”を観ました。 (DVDで)
真田敦監督はCMディレクター出身。
とても美しい映画でした。
カットごとに切り離しても、すべてひとつの絵になるような気がする映像は
本来スチール(CM)カメラマンである市橋織江氏の手によるもの。

この数年、私の大のお気に入りである彼女の写真は、
全体に柔らかなトーンの中、有彩色が独特のバランスで主張します。
http://www.amazon.co.jp/Gift-市橋織江写真集-市橋-織江/dp/4408630004
そのオリジナリティが映像でも同じように定着しています。
すばらしい。本当にすばらしい。
おはなしは、ハワイの高齢日系人の街“ホノカア”を訪れた青年レオ(岡田将生)と、
彼を優しく受け入れるビー(倍賞千恵子)と呼ばれる老女をはじめとする
街の人々との交流が描かれます。
キャストはほかにレオがお世話になるシアターのオーナーに松坂慶子さん、
冒頭にだけ登場するレオの元カノに蒼井優さん、

劇中で、ビーがお気に入りのキッチュなメロドラマのヒロインに深津絵里さんなど、
豪華で贅沢な布陣です。
今回再認識させられたのは“大女優”の力。
いたずら好きで、少女っぽく、レオとその意中の人マライア(長谷川潤)に嫉妬したりする、


チャーミングな老女を演じる倍賞千恵子さん、

柳に風、日々を悠々と生きるエデリを演じる松坂慶子さんのお二方。
演技もさることながら、その美しい発声でそれぞれのカットでそれぞれの空気をまといます。
スタッフとキャスト、それぞれの持ち場に対する実直さを感じる、
淡々と美しい、落ち着いた大人な仕上がりの作品でした。
感動の感想です。
キャスト:岡田将生、倍賞千恵子、松坂慶子、長谷川潤、喜味こいし、正司照枝、蒼井優、深津絵里、
監督:真田敦
製作:亀山千広、高田佳夫、阿部秀司
原作:吉田玲雄
脚本・プロデュース:高崎卓馬
撮影:市橋織江
美術:中村桃子
編集:日下部元孝
製作国:2009年日本映画
上映時間:1時間51分
配給:東宝
早良区飯倉 “まくり”

飯倉にある“まくり”に行ってきました。
http://www.makuri.jp/index.htm
麺と天津のお店なんですが、
自家製ワンタンを“福ワンタン”と呼び自他共に認める
絶品ワンタン麺が自慢のお店です。

今回のオーダーは酢辣(スーラー)麺(500円)と白菜蒸し餃子(280円)
とにかく美味しいんです。
ワンタンが自慢のお店ならきっと餃子も…と思い、
注文した白菜蒸し餃子が大当たり!
かわいい白菜型のモチモチの皮、中にはよい香りと味のするお肉がぎっしり。
酢辣(スーラー)麺も見た目ほどしつこくなく、
さわやかな辛さと酸っぱさで大満足でした。
酢辣(スーラー)麺は私の大好きなメニュー。
以前警固本通にあった“瑪瑠山(まるやま)”という中華料理店で
(名店でした:藤崎が本店と聞きました)
出会って以来、“福新楼”のダァルゥ麺と並び、
最も好きな中華麺のひとつです。
現在天神界隈で食べることができるのは多分、
ソラリア6Fの平和楼(850円)くらい。
(ココのはどろっとしたゴマだれがかかっていて個人的には△)
希少なメニューなのです。
さらにうれしいのは、価格設定。
麺類はすべて500円以下、天津も250~280円(少数例外あり)
地代が安いコトを織り込んでも、
この味では信じられないコストパフォーマンスです。
褒めすぎかどうか、一度おためしあれ!

