こんにちは!
リウマチケアサロンPossibleeeの三浦です。

よくこんなお声をいただきます。

「痛みがある時、なるべく動かさない方がいいんですよね?」
「安静にしていた方が悪化しないんですよね?」

実は…これは誤解なんです!

確かに強く腫れて熱っぽく炎症が強い時期や、急に痛みが強まった時には「無理に動かさない」ことも大切ですが、長期的に“安静にしすぎる”のは逆効果になることが多いです。

なぜかというと…

  • 関節を動かさないと、筋肉が硬くなる

  • 動かさない関節は可動域が狭くなる

  • 上記により姿勢のバランスが崩れ、痛くなかった関節にも痛みが出たりする

  • 体力も落ち、なんだか気持ちも晴れないような…

このように「動かさないこと」が、結果的に痛みや生活のしづらさを増やしてしまうことがあるんです。

 

💡ポイントは「動かさない」ではなく、“適切に”“安全に”動かすこと

➡ 実際にご自宅でできる「手のセルフケア方法」は、前回のブログでご紹介していますので、ぜひこちらもチェックしてみてください(^^)
👉 朝の手のこわばりに…どこでもできる1分セルフケア | リウマチケアサロンpossibleee

 

当サロンでは理学療法士の視点から、1人ひとりの方に合わせた「安心できる動き方」や逆に「関節を痛める動き」をしっかりお伝えしています。

「痛いから休む」から「痛みと付き合いながら前向きに動く」へ。
これが、身体と上手に付き合う第一歩になります。

 

もし「私はどんな運動をしたらいいの?」と気になる方は、ぜひお気軽にご相談くださいね(^^)

こんにちは!
リウマチケアサロンPossibleeeの三浦です。

朝起きて、こんなことありませんか?

  • 手の指がこわばって動かしにくい

  • カップを持つのがツラい

  • ボタンやファスナーが留めにくい


それ、「歳のせいだから仕方ない」と思っていませんか?
実は、リウマチの初期症状としてもよく見られるものなんです。


🌿なぜ朝にこわばるの?

1. 炎症による関節の腫れと滑液の増加

  • 関節リウマチでは、免疫の異常で滑膜(関節を覆う膜)が炎症を起こします。

  • 炎症が続くと、関節内の滑液(関節を動かす潤滑液)が増え、粘度も高くなります。

  • 夜間、動かさずにいるとその液が関節内に溜まり、腫れやすくなります。


2. 寝ている間の「循環低下」と「代謝物の蓄積」

  • 睡眠中は筋肉を動かさないため、血流やリンパ流が低下します。

  • 炎症で出るサイトカイン(IL-6、TNF-αなど)や老廃物が関節内に滞留しやすくなります。

  • これが朝の痛みやこわばり感の原因の一つです。


3. サーカディアンリズム(体内時計)と炎症物質のピーク

  • 炎症を悪化させるサイトカインの分泌は夜明け前〜朝方にピークを迎えることが知られています

  • そのため、朝方に炎症が強まり、こわばりが悪化します。


4. 関節構造の硬化(線維化や癒着)

  • 炎症が長く続くと、滑膜や周囲の組織が**硬くなる(線維化)**ことがあります。

  • 動かさない時間が長い朝は、この硬さが強調され、「動かしにくい」感覚になります。


✨どこでもできる30秒ケア

  1. 手首の付け根にある骨と骨の間を、膝のお皿に押し付けるように手のひら全体をこする(片手15秒ずつ) 

 
  2.指を大きく開き第1・2関節は伸ばしたまま、ズボンのしわをたぐりよせるように動かす。(片手15秒ずつ)

毎日の小さな積み重ね。
がんばらなくてもできるセルフケア、ぜひ今日から試してみてくださいね😊

 

 

📍杉並区上井草/井荻駅徒歩1分
🔗ご予約・お問い合わせはこちらから✨

【公式】Possibleee(ポッシブゥー):リウマチ専門のパーソナルリハビリサロン

 

こんにちは!
リウマチケアサロンPossibleee 理学療法士の三浦です🌿

今回は、「痛みはどこから来るのか?」というテーマで、私が病院勤務時代に実際に経験した、忘れられないエピソードをもとにお話しします。


🔹同じ手術、違う回復スピード

あるとき、股関節の人工関節置換術を受けた2人の女性患者様のリハビリを担当しました。

✔︎ 手術の種類も同じ
✔︎ 傷の回復具合や腫れもほぼ同じ
✔︎ 年齢・体型・内科的疾患も大差なし

でも、リハビリの進み具合がまったく違ったんです。


👩‍🦱Aさん:痛みへの“警戒”が強く、回復が進まない

「痛いかもしれない」と常に身体に力が入り、
「体重をかけても大丈夫ですよ」と説明しても、
恐怖心が先立って、足をつくことすらためらってしまう状態でした。

👩‍🦳Bさん:手術をしたことを忘れていた

少し認知機能に課題があり、手術のこともほとんど覚えていない。
そのため、「少し痛いけど大丈夫ね」と言いながら、
どんどん足を使い、回復も早く進みました。


🔍この違い、何が原因だったのか?

痛みの強さ=体の損傷の大きさ、ではありません。
このとき私が感じたのは、
「痛みの感じ方」は“脳”が決めているということ。

Bさんは痛みに“意味”づけをせずに動けた。
Aさんは「金属が入ってるんだから怖い」という不安が強く、
脳が“危険信号”を出し続けていたのだと思います。


🧠 幻肢痛の例からわかる「脳がつくる痛み」

こうした現象を理解する上で、よく例に挙げられるのが「幻肢痛」です。

事故などで腕や足を失った方が、
**「ないはずの腕が痛い」**と感じる現象です。

これは、身体を感じる感覚が“皮膚”や“骨”ではなく、
**「脳の中にある身体の地図(身体図式)」**に依存しているから起きるもの。

たとえ身体の一部が失われても、脳の中にその部位の“感覚マップ”が残っている限り、
「そこに痛みがある」と錯覚してしまうんです。


💡実は、慢性痛も同じ仕組みで続くことがある

リウマチや関節炎、手術後の痛みなども、
炎症や組織の回復が終わっているのに、
脳が「痛い記憶」や「怖い予測」を残してしまうことで、
痛みを感じ続けてしまうことがあります。


🔁 脳と身体の“誤作動”をつなぎ直す

こうした状態を改善するアプローチとして
認知運動療法というものがあります。

 

🔸 たとえばこんな方法で脳の回路を再教育します:

  • ✅ **「痛みのある部位を見て、感じる」**注意の再フォーカス

  • ✅ **「動きのイメージを頭で描く → 実際に動かす」**段階的アプローチ

  • 「視覚・感覚・動作」を一致させる再認識トレーニング

こうした丁寧なプロセスによって、
脳の中にある“痛みの地図”を書き換え
痛みの感受性が緩和し、身体の動きもスムーズに変わっていくことを促します。

 

これはあくまで1例で、この他にも心理的因子や環境因子など、複合的に絡み合う場合も多いため、こういった視点も考えながら日々ケアに携わっています。

 


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