こんにちは!
リウマチケアサロンPossibleee 理学療法士の三浦です🌿

今回は、「痛みはどこから来るのか?」というテーマで、私が病院勤務時代に実際に経験した、忘れられないエピソードをもとにお話しします。


🔹同じ手術、違う回復スピード

あるとき、股関節の人工関節置換術を受けた2人の女性患者様のリハビリを担当しました。

✔︎ 手術の種類も同じ
✔︎ 傷の回復具合や腫れもほぼ同じ
✔︎ 年齢・体型・内科的疾患も大差なし

でも、リハビリの進み具合がまったく違ったんです。


👩‍🦱Aさん:痛みへの“警戒”が強く、回復が進まない

「痛いかもしれない」と常に身体に力が入り、
「体重をかけても大丈夫ですよ」と説明しても、
恐怖心が先立って、足をつくことすらためらってしまう状態でした。

👩‍🦳Bさん:手術をしたことを忘れていた

少し認知機能に課題があり、手術のこともほとんど覚えていない。
そのため、「少し痛いけど大丈夫ね」と言いながら、
どんどん足を使い、回復も早く進みました。


🔍この違い、何が原因だったのか?

痛みの強さ=体の損傷の大きさ、ではありません。
このとき私が感じたのは、
「痛みの感じ方」は“脳”が決めているということ。

Bさんは痛みに“意味”づけをせずに動けた。
Aさんは「金属が入ってるんだから怖い」という不安が強く、
脳が“危険信号”を出し続けていたのだと思います。


🧠 幻肢痛の例からわかる「脳がつくる痛み」

こうした現象を理解する上で、よく例に挙げられるのが「幻肢痛」です。

事故などで腕や足を失った方が、
**「ないはずの腕が痛い」**と感じる現象です。

これは、身体を感じる感覚が“皮膚”や“骨”ではなく、
**「脳の中にある身体の地図(身体図式)」**に依存しているから起きるもの。

たとえ身体の一部が失われても、脳の中にその部位の“感覚マップ”が残っている限り、
「そこに痛みがある」と錯覚してしまうんです。


💡実は、慢性痛も同じ仕組みで続くことがある

リウマチや関節炎、手術後の痛みなども、
炎症や組織の回復が終わっているのに、
脳が「痛い記憶」や「怖い予測」を残してしまうことで、
痛みを感じ続けてしまうことがあります。


🔁 脳と身体の“誤作動”をつなぎ直す

こうした状態を改善するアプローチとして
認知運動療法というものがあります。

 

🔸 たとえばこんな方法で脳の回路を再教育します:

  • ✅ **「痛みのある部位を見て、感じる」**注意の再フォーカス

  • ✅ **「動きのイメージを頭で描く → 実際に動かす」**段階的アプローチ

  • 「視覚・感覚・動作」を一致させる再認識トレーニング

こうした丁寧なプロセスによって、
脳の中にある“痛みの地図”を書き換え
痛みの感受性が緩和し、身体の動きもスムーズに変わっていくことを促します。

 

これはあくまで1例で、この他にも心理的因子や環境因子など、複合的に絡み合う場合も多いため、こういった視点も考えながら日々ケアに携わっています。

 


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