東京オートサロン2013 グッドイヤーの広告の戦略性に学ぼう。 戦略経営とプロモーション。 | 「ポートレート スタジオ ファイン」 =「ファイン メディア コンテンツ ジャパン」

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京オートサロン2012、2013のグッドイヤーの広告は、
単なるセクシーダンスではなく、きわめて戦略的な広告です。
企業説明も商品宣伝もしっかりしています。
イベントでは、たくさんブースがあり、目立ったものが勝ちなのです。
人を集めて、話題作りには、セクシーダンスが手っ取りばあいし、
カメラ小僧がネットでただで広告してくれます。



2011年の東京モーターショーでのグッドイヤーの広告は、はっきり言って下手でした。
スペースシャトルでタイヤが使用されているということで、
宇宙の模型のようなものをつくり、ただそれだけでした。


東京モーターショー2011での説明文の中に、
「トウモロコシからタイヤをつくり環境に良い」という文章があったので、
私はグッドイヤーの社員に、
「世界全体では飢餓で苦しんでいる人が多いのに、食べられるものでタイヤをつくることに、意味があるのか。」
と意見を述べました。




東京モーターショー2011のグッドイヤーのプロモーションがさんざんの評判であったためか、
新しいタイヤの広告を大々的に行う必要になったためか、
2012年の東京オートサロンでは「幕張マハラジャ」を設営、
日本が最も繁栄していた時代の六本木のディスコを再現したのです。
1989年末がバブルのピークで、日経平均株価は4万円を少し下回るぐらいでした。
東京都心の地価は当時に比べて10分の1以下、株価は4分の1ぐらいになっています。
デフレのすさまじさ、デフレの悪循環が理解できるでしょう。


1985年代後半のバブルの生活を横臥した人々が、
当時20歳代であれば現在は40~50歳代で社会の中核になっています。
当時の若い男性の中には、高級車を乗り回して、夜な夜な美女を獲得競争をやっていた人々がいます。
女性もセクシー衣装を着て、高級ディスコのお立ち台で踊り、男性からの誘いを待ち、
「貢くん」と「アッシー君」(運転手)を使い分けていました。


自動車の性能はユーザーがある程度は理解してどの自動車を選ぼうということになるのでしょうが、
タイヤについてはカーマニアでないとわからないのではないでしょうか。
多くのユーザーは無難な日本のメーカーを選ぶでしょう。
そこにグッドイヤーのプロモーションの効果があり、
性能がよさそうで、価格がそれなりで、イメージもよけえれば、
グッドイヤーのタイヤを買おうかということになるのでしょう。



今回は、1960年代のアメリカの再現です。
1960年代はアメリカが経済的、政治的、軍事的に唯一の大国で、
日本ではアメリカのテレビ番組が放送されて、豊かな文明国であるアメリカは憧れでした。
日本にとっては、欧米に追い付けをスローガンに高度経済成長が達成されていました。
東京オリンピックが開催され、東海道新幹線が開通したのが、
昭和39年つまり25を足せば西暦になるので、1964年のことです。



ビートルズの来日が、1966年のことだったと思います。
私が曲を知っているのは、ビートルズ、ローリングストーンズ、日本のグループサウンズ以降です。
アメリカのロックンロールについては、子供でしたからわかりません。


1960年代は、日本人にとってアメリカは憧れの国でした。
1ドルが360円、一般人はまだ外国旅行が簡単にはできない時代で、外貨の制限がありました。
私が知っている女性で、現在はおばあちゃん、若いころは超美人で、欧米の外国航空のスチュアーデス。
(欧米の外国航空スチュアーデスは給料がよく、美貌、語学、教養、が必要で、超難関でした。)
国際結婚してアメリカに在住していたのですが、離婚して帰国し、今はひっそりと暮らしています。


60歳代、70歳代は、東京オートサロンにはあまり来ていないと思われますが、
グッドイヤーブースでは、古き良きアメリカを思い出させてくれました。
近くの埼玉では、車を猛スピードで運転する暴走族は、若者ではなく、60歳以上の地元住民です。
貧富の格差ができてしまっていますが、地元民は広大な土地を所有しているので裕福な人もいます。
都会と違って郊外は行動範囲が広い。業務用と自家用と2台所有。車は必需品です。



グッドイヤーブースは、一見すれば、セクシーダンスに見えますが、
顧客ターゲットをつかみ、それに合わせた広告戦略をやっているように考えられます。
今回は、他のタイヤメーカーでも、セクシーダンスをやっていて、人が集まっていました。
企業名も、商品名も出てこないので、
ダンサーをラスベガスからでも呼んだのではないかと思うところもありましたが、
それなりに楽しませていただき、映像撮影もさせていただきました。
大きなイベントでは、ブースごとの、顧客獲得競争も熾烈です。
ブースに来てもらわなければ、企業説明も、商品説明もできませんから・・
現在では、評判はすぐネットに流れます。
購入者も賢くて、広告だけでなく、ネットの評判も参考にしますが、ヤラセがあるので注意も必要です。


日本の会社に最も必要なことは、
世界全体の情報を収集、市場調査を行い、
経営戦略を立案し、広告戦略を練り、
ターゲットを絞って、効果的なプロモーションをすることです。


日本の場合、オーナー企業を除き、
企業を引っ張っていくタイプの経営者は少ないでしょう。
日本国内がデフレで、国際情勢が複雑で円高、環境の変化が速い時代にこそ、
トップレベルの経営能力、経営戦略が重要です。


オートサロンでは中小企業が多いでしょうが、
日本の富裕層を主要顧客としている会社は、
比較的業績が安定しているのではないでしょうか。

大手メーカーはオートサロンではお客さんでもある改造車メーカーに遠慮をしているのでしょう。
どこのブースも地味で、M自動車や、トヨタ系列のDやKは出展しておらず、
トラックの日野のみ派手にやっていました。
人垣が多すぎて、観ることができませんでした。



東京オートサロンでは、寒い中、若い女の子がセクシー衣装で、頑張りました。
日本の経営陣も、女の子に負けないように、頑張ってほしいと思います。
ただ頑張るだけでなく、「戦略経営」を実践されることを望みます。
政治が安定して、日銀が変わり、マスコミが足を引っ張らず、
個々の企業が「戦略経営」を実践すれば、日本はかならず再建できます。