★1958年 西村?フォード日本交通タクシー ~ ブリキ自動車コレクションから 219 | ポルシェ356Aカレラ

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★小学校の校歌、歌えますか?
3月に公表された朝日新聞社のアンケート結果によると、1番だけ等の条件付も含め「歌える」の回答が55%、「歌えない」の回答は45%だったとのこと。皆さんは歌えますか??
小学校の校歌は全校生徒が校庭に集まり毎週月曜の朝だったかにみんなで歌っていたようなオボロゲな記憶もあり、小学校卒業後50年以上を経た現在でも1番だけはソラで歌えます。
先日、音楽の教員をしている知人と会った際、校歌は一体どういう人が作曲するの?と訊いたら、当然プロに頼むとのこと。実際、いまだに忘れていない私の小学校の校歌も調べてみると、「夏の思い出」や「ちいさい秋見つけた」などを作曲した中田喜直(1923年8月1日-2000年5月3日)という人の作曲だったことが判り、成程、いい曲な訳だと腑に落ちた訳なのです☆☆



★閑話休題
今回も国産旧車ファンの方には「何じゃらホイ?」的な車種となりますが、ブリキ自動車コレクションの第219回記事として西村?1958年フォード日本交通タクシーをご紹介します☆☆☆



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★1963年以前の日本交通タクシーのカラー
東京のタクシーが4社統一カラーとなる1963(昭和38)年以前の日本交通タクシーの青系ツートンカラー時代の画像集。


右のタクシーカラーではない青メタのプリムスはハイヤーと思われます。


オールド・タイマーNo.196(2024年6月号)特別付録「あの日にタイムスリップ」より転載。左側に日本交通タクシーだけで3台確認出来ます。中央の黒いクラウンRS21を始め、クラウンが多く、3~4年落ち位の1956年以前のノックダウンのいすゞヒルマンが2台も映り込んでいます。




★1958年フォード フェアレーン
1957年(昭和32年)9月にデビューした1958年型フォードは前年1957年型のボディシェルは変えずにデュアルヘッドライトと楕円片側2連のテールライトとなり、相前後してデビューした1958年型サンダーバードのイメージを意識的に表現したデザインが採り入れられた、なかなか斬新なエクステリアとなります。テールライトは翌1959年型ではまた元の丸型に戻ったため、長いフォードの歴史上、個性的なデザインの年式だったと言えます。
ボディバリエーションは、次の8種が用意されています。前年型同様にボタン1つでルーフがトランクに格納されるハイド・アウェイ・ハードトップ(Hide-Away Hardtop)を持つ2ドア自動収納ハードトップ付の「スカイライナー(Skyliner)」、固定式の2ドア ハードトップ クーペ「クラブ・ビクトリア(Club Victoria)」、2ドア コンバーチブル「サンライナー(Sunliner)」、4ドア ハードトップ「タウンビクトリア(Town Victoria」、4ドアセダン「タウンセダン(Town Sedan)」、2ドアセダン「クラブセダン(Club Sedan)」、4ドアワゴン「カントリーセダン(Country Sedan)」、2ドアワゴン「ランチワゴン(Ranch Wagon)」。
エンジンは、145hpからV8の300hpに至る各種が用意され、同時代の国産車クラウンRSが55~58hp程度であったことを考えると、正に当時の日本人にとってアメ車はフォードのような大衆車でさえ異次元の存在であったことが判ります。


●1958年フォード フェレーン&フェアレーン500 専用カタログ (縦248×横362㎜・英文28頁)
カスタム300等は別個のカタログが発行されており、これはフェアレーン及びフェアレーン500の専用カタログ。全頁、魅力的なイラストで構成されています。

表紙は全自動開閉ルーフを持つ「スカイライナー」。


裏表紙は4ドアHT「タウンビクトリア」。日本車の4ドアHTの登場は15年後の1972年230セドグロまで待たなければいけません。


全自動開閉ルーフ付「スカイライナー」


2ドアHTクーペ「クラブビクトリア」


扇形メーターを持つ運転席


120マイル=約192㎞/hまで表示のあるスピードメーター




【1958年 フォード フェアレーン500 クラブ ヴィクトリア〈2ドアハードトップ〉実車主要スペック】(1958 Ford Fairlane500 Club Victoria〈2door-Hardtop〉specifications)
全長5258mm・全幅1970mm・ホイールベース2997mm・車重1510kg・FR・水冷V型8気筒5708cc・圧縮比10.2:1・最高出力300hp/4600rpm・最低地上高184㎜・変速機3速AT・最高速度185km


【西村清三郎商店?(菱形にSN文字の商標) 1/24スケール1958年フォード フェアレーン500 クラブヴィクトリア 日本交通タクシー 主要データ】(1/24scale 1958 Ford Fairlane500 Club Victoria Nihon Kotsu Taxi Tinplate Model Toy by Nishimura-Kiyosaburou-shouten?)

・製品名: 日本交通タクシー(?)
・メーカー品番: 不明
・全長:218㎜ (実車比:1/24.1スケール)
・全幅85㎜ (実車比:1/23.5スケール)
・ホイールベース120㎜ (実車比:1/24.9スケール)
・基本素材:ブリキ
・動力: 後輪フリクション・モーター
・室内ハンドル位置: 左(プリント表現)
・バリエーション: ホイールキャップにFORDプリント入りのモノとメッキ無垢のモノの2種あり。
・発売開始時期: 1960年(昭和35年)頃(?)
・当時定価: 不明(都内130円前後と推定)
・入手難易度: 10段階評価で7程度
・2024年現在の市場評価額: 3.5~5万円程度(箱付未使用美品の場合)


●西村 清三郎商店の商標
2004年Schiffer Publishing発行コレクター向け資料本 The Big Book of TIN TOY CARS「Commercial and Racing Vehicles」より転載。ブリキ玩具は本体や箱に製造会社または販売会社の商標がプリントされていることが多く、菱形に英字の玩具メーカーの商標は、TN文字の野村トーイ、CK文字の倉持商店、ASC文字のアオシン、KO文字の吉屋、TT文字のタカトク等多数ありますが、菱形に「S.N」というのはどこのメーカーなのか調べてみてもなかなか判りません。ところが、2004年発行のコレクター向け洋書には出典不明ながら西村清三郎-商店(清三郎はkiyosaburoと記載されており漢字が正しいか否かは不明)との記載があります。




●西村清三郎商店?1/24スケール1958年フォード フェアレーン500 クラブヴィクトリア 日本交通タクシー
本来は紺色であるべきルーフとボンネット三角部分が赤であることやルーフに行燈がないことが残念であるものの、しっかり日本交通やタクシーの文字がプリントされています。












元々メッキが薄かったのか、完全にメッキは落ちて輝きを失っています。この位になるとオリジナル状態に拘らずに再メッキをすべきか迷うところです。






トミカ28-1クラウンMS50タクシーとの大きさ比較。トミカは復刻ではなく当時入手したオリジナル(シールは購入後に貼付済)。






上げ底の室内


ハンドルはプリント表現ながら扇形のメーターは一応実車を模しているようです。


リアトレイの菱形にS.N文字の商標


ホイールキャップはFORDのプリント入り






シャシー裏。一応プロペラシャフトのような浮彫があります。



●西村清三郎商店?1/24スケール1958年フォード フェアレーン500 クラブヴィクトリア 日本交通タクシー(メッキホイール仕様)
ヤフオク出品画像より転載。メッキが落ちて黒ずんでいますが、クロームメッキ無垢のホイールキャップ仕様。バリエーションがあるということは、そこそこの数が造られていそうです。




●光球商会1/19スケール310ブルーバード日本交通タクシー&1/24スケール1958年フォード フェアレーン500 クラブヴィクトリア 日本交通タクシー&トミカ1/65MS50クラウンタクシー 3台の並び
ブリキ2台はほぼ同時代。トミカでは行燈なしながら日本交通タクシー仕様のレアな特注品も出ています。






●ヤフオクに登場した日本交通タクシー仕様のブリキ達
以下はヤフオク出品画像の転載(筆者のものではありません)。

(1)内藤商店1/16スケール 1959年シボレーインパラ スポーツセダン(4ドアHT)「日本交通タクシー」(欠品有・箱無)
前回ご紹介した警視廰パトカーと同一金型のバリエーション。左側サイドモール欠品の難有/箱無ながら、2020年10月4日(日)に何と26万1900円で終了。 箱付美品なら軽く50万円以上でしょうか。。




左サイドモール欠品のため穴が開いています。




パトカーと同じようにグリル周りのメッキが落ちています。


1961ナンバー






上げ底の室内プリントも警視廰パトカーと同じ




シャシー裏のプリントも警視廰パトカーと同じ



(2)メーカー不詳1/22スケール 1957年プリムス 「日本交通タクシー」(箱無)
全長23.5㎝。2020年5月5日(火)に2万2100円で終了。4ドアHTボディに観音開きドアのプリント。部品点数も少なく駄玩具的な甘い出来です。








プリントされたシャシー



(3)野村トーイ/林製作所1/24スケール 1960年オールズモビル「日本交通タクシー」(錆傷有・箱無)
全長約23㎝。錆傷・汚れの多い半ジャンク品ながら、欠品はなし?このオールズモビルはノーマル・バージョンもあまり見掛けません。2024年5月12日(日)に4万4330円で終了。











(4)光球商会1/19スケール 1959年310ブルーバード「日本交通タクシー」(欠品有・錆有ジャンク・箱無)
右ヘッドライト欠品に加え錆も多いジャンクながら、2024年3月16日(土)に何と23万2000円で終了。これも 箱付美品なら軽く50万円以上でしょうか。。






ホイールキャップは手元にある光球310ブルタクシーのメッキ無垢パーツとは異なる実感的なプリント・バージョン




全体に錆が回っている状態







★オマケ(その1): 2024年4月 MINI GT新製品 1/64スケール1973年ポルシェ911カレラRS 2.7
品番612。税込定価2090円。ミラーはプラパーツではなく、弾力性があり折れにくいポリ系素材?が使われています。








★オマケ(その2): 2025年型ニッサンGT-R カタログ(縦256×横254㎜・ハードカバー・日本語59頁)
2024年3月発行版。ディーラーでも貰えますが、Webでカタログを頼む場合には送料込み1000円の有料となるようです。




ハコスカGT-R、ケンメリGT-R、R32/33/34GT-Rと共に


価格表。税込価格はベースグレードの1444万3000円からニスモ・スペシャルエディションの3061万3000円まで2倍以上の開きがあります。価格帯としてはポルシェ911(最新992型)のノーマル~ターボと概ね同じ位でしょうか。もし、「GT-Rと911の好きな方を1台タダであげる」と言われたら、個人的には迷わず911を取りますが、国産車好きの人、日産贔屓の人なら迷わずGT-Rとなるのでしょうか。




★オマケ(その3): 今日のビートルズ「Two Of Us」 1969
アルバム「Let It Be」A面1曲目。この曲を聴くとLPレコードに針を落とした時のドキドキ感が蘇ります。