★1966年増田屋齋藤貿易 ダットサン サニー1000 ~ ブリキ自動車コレクションから 138 | ポルシェ356Aカレラ

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★コロナ終息?
8月半ば前後には都内の1日の新規感染者数が5000人を超える日もあったのが、このところは3桁(1000人以下)になりそうな数にまで減っています。ワクチン接種が進んだことで、あの凶悪なデルタ株も抑えられているということでしょうか。夏休みが明けて9月に学校が始まると、また感染も増えると懸念されていたのも噓のような勢いで減少に転じているようです。この勢いで減少が続くと9月が終わる頃には非常事態宣言も全て解除されるのでしょうか☆☆


★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」第138回記事として増田屋(マスダヤ)の1966年ダットサンサニー1000(B10型)を御紹介しますne☆☆☆



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★初代サニー
「サニー」(SUNNY)という車名は、英語で「太陽の光」「太陽がいっぱい」「陽気で快活」といった意味。発売に先立ち1965(昭和40)年12月~1月にかけて車名を一般公募して決められたものでした。初代サニー(B10型)は1966(昭和41)年4月23日から「ダットサン・サニー」の名称で発売されています。プレーンかつクリーンなスタイルに新開発の4気筒1000ccA型エンジンを搭載したサニーは、機構的には手堅くオーソドックスながら、癖がなく万人向けであり、軽くよく回るA型エンジンによりキビキビとよく走るスポーティーな味わいを併せ持ったクルマでした。


●週刊サンケイ臨時増刊「1000万人の乗用車 1966年春季 4月10日号」 表紙  (A4判)
1966(昭和41)年4月10日発行。当時定価250円。表紙は第三京浜玉川料金所?をバックに紺色のサニー1000デラックスと映画「007は二度死ぬ」への出演で有名な東宝所属の浜 美枝さん(1943年11月20日⁻)。シンプルな横線基調のフロントグリルは同時期の日産車、プレジデント150型、ブルーバード411後期、フェアレディSP311、シルビアCSP311あたりとの近似も感じられます。この写真の車両は試作車なのか市販車両には付いていたグリル中央の「D」文字のエンブレムがありません。




サニーの車名を決める審査を行った8名の著名人のコメント



●1966年初期のカタログより 
綺麗な淡い水色ボディ




運転席




【1966年 ダットサン サニー1000 実車 主要スペック】 (1966 Datsun Sunny 1000 DX Type.B10)
全長3820㎜・全幅1445㎜・全高1345㎜・ホイールベース2280㎜・車重645kg・FR・モノコック2ドアボディ・A10型水冷4気筒OHV988cc・圧縮比8.5:1・最高出力56ps/6000rpm・最大トルク7.7kgm/3600rpm・変速機3速コラムMT・ブレーキ4輪ドラム・前輪独立懸架・乗車定員5名・燃料タンク容量35L・平坦路定速走行燃費23km/L・最小回転半径4m・電装系12V・パワーウェイトレシオ11.2kg/hp・ゼロヨン20.6秒・最高速度135km/h・東京店頭渡販売価格46万円


★1966年サニー1000 リアルタイムに発売された玩具・模型
最初に登場した2ドアセダンはリアルタイムで以下のような玩具・模型がリリースされています。1968年3月に追加されたクーペにはブリキ玩具はないもののプラモデルを中心に多数の製品がリリースされています。2ドアセダン・クーペ共に日産自動車ノベルティのアンチモニー製煙草入れも出ています。

1) 米澤玩具 ダイヤペット No.D⁻154番 1/40スケール ミニカー 

2) 増田屋 1/13.5スケール程度(全長285㎜) ブリキ

3) イチコー 1/16スケール程度(全長240㎜) ブリキ

4) バンダイ 1/17スケール程度(全長225㎜) ブリキ

5) 野村トーイ 1/17.5スケール程度(全長220㎜) プラボディ/ブリキシャシー

6) アサヒ玩具 1/21スケール程度(全長185㎜) ブリキ

7) 三共ポリマー 1/32スケール プラモデル(後に緑商会が再販)


【増田屋齋藤貿易 1/13.5スケール1966年ダットサン サニー1000ブリキ製モデル玩具 主要データ】 (1/13.5scale 1966 Datsun Sunny 1000  Type.B10 by Masudaya Saito Trading Co.,LTD. Tinplate Toy KEY DATA)

・商品名: サニー1000
・増田屋 製品番号(製品管理番号): 3522
・基本素材: ブリキ
・発売時期: 1966(昭和41)年7月頃
・販売価格: 都内280円・全国310円
・全長: 285㎜(実車比1/13.4スケール)
・全幅: 110㎜(実車比1/13.1スケール)
・全高: 98㎜(実車比1/13.7スケール)
・ホイールベース: 170㎜(実車比1/13.4スケール)
・スケール表記: なし
・モデルとした実車年式: 1966年式
・動力: 後輪フリクション
・箱のサイズ: 縦110×横290×厚さ100㎜
・シャシー再現: デフ・プロペラシャフト等の表現あり
・特記事項: 海外製海賊版あり(海外に金型流出?)
・入手難易度: 10段階評価でレベル7程度
・2021年現在のアンティーク・トイ市場の推定評価額: 8~12万円(箱付未使用ミントコンディションの場合)


●東京玩具商報1966年8月号 増田屋 広告 (国立国会図書館の蔵書より複写) 
増田屋の広告にサニーが初登場。4月下旬の実車発売の2~3ヵ月後には市場に出ていたようです。



●増田屋1967-1968年版総合カタログに掲載されたサニー1000
製品写真と共に品番や定価(都内/全国)が記載されています。



●財団法人輸出玩具登録協会「New Design」1966年12月25日号(通巻70号)に掲載されたサニー1000リモコン仕様 (国立国会図書館の蔵書より複写)
1966年9月5日付にて登録。製造者名は清水玩具・清水正雄と記載されています。清水玩具が製造し増田屋ブランドで売られたということでしょうか。増田屋サニーのリモコン仕様は見たことがなく、試作品のみに終わった可能性もあります。



●財団法人輸出玩具登録協会「New Design」1967年1月25日号(通巻71号)に掲載されたサニー1000 POLICE電動仕様 (同上)
1966年11月2日付にて登録。これも製造者名は清水玩具・清水正雄と記載されています。この増田屋サニーのポリス仕様も見たことがなく、試作品のみに終わった可能性があります。




●増田屋齋藤貿易 1/13.5スケール1966年ダットサン サニー1000 (紺・箱付美品)
実車を彷彿とさせる紺色。この紺色は増田屋製以外に三共~緑商会のプラモデルの成形色にもありました。テールライトにクロームメッキの枠が付かない2ndモデル(?)。
















手前は大きさ比較用Norev1/43日産名車と1/64TLV




実車に忠実な運転席のプリント




リアトレイにTMの増田屋ロゴと毛ばたき・荷物のプリント


シャシー裏




●増田屋齋藤貿易 1/13.5スケール1966年ダットサン サニー1000 (赤・箱無・ミラー難有)
テールライトにクロームメッキの枠が付く1stモデル(?)。残念ながらポリ製の左右フェンダーミラーが根元を残して欠損しています。鏡面まで付いたこのタイプのミラーは当時の汎用品ながらリプロが難しいパーツです。










手前は大きさ比較用Norev1/43日産名車と1/64TLV






●増田屋齋藤貿易 1/13.5スケール1966年ダットサン サニー1000 紺&赤 2台の並び








手前のミニカーは、左から1/64TLV、1/43日産名車、1/40ダイヤペット2台










●当時物1966年サニー1000 ブリキ5種
左から、増田屋(1/13.5)、イチコー(1/16)、バンダイ(1/17)、野村トーイ(17.5)、アサヒ玩具(1/21)。野村トーイ製のみボディプラ製。1970年代後半まで売られていたイチコー製と出来の良くないアサヒ玩具製以外は入手難易度が高目です。
※増田屋以外のサニーは別記事にてご紹介予定。










【参考1】 三共ポリマー/オダカ/緑商会 1/32スケール 1966年ダットサンサニー1000デラックス プラモデル

三共 ガソリンスタンド付き初版?(2016年12月25日ヤフオク5万1000円落札の出品画像)


三共 ガソリンスタンドなしタイプ(画像提供:henry氏)。この箱はあまり見かけないように思います。


小高(オダカ) 再販品(2014年1月6日ヤフオク1万3600円落札の出品画像)。三共倒産後に金型が移り再販。中味は初期型のままながら箱絵はMC後の実車に替えられています。


緑商会(ミドリ) 再販品(2012年4月25日ヤフオク2万6150円落札の出品画像)。この緑商会版は1973年頃まで市場在庫を見かけました。




【参考2】 1968年サニークーペKB10のプラモデル「山田模型1/24・クラウンモデル1/28・アリイ1/28」
1/24スケール採用の山田模型(ヤマダ)が一番良い出来と思います。クラウンモデルは箱違いが多く、全て集めるのは大変です。

山田模型(上)とクラウンモデル(下)ゼンマイ仕様その1 : 画像提供 henry氏


クラウンモデル・ゼンマイ仕様その2(ヤフオク出品画像より転載)


クラウンモデル・ゼンマイ仕様その3(同上)


クラウンモデル・電動モーター仕様その1(同上)


クラウンモデル・電動モーター仕様その2(同上)


アリイ(初版?)


アリイ(再販)。この箱は1980年前後まで市場在庫が見られました。




2008年発売 NOREV 日産名車ダットサン サニー1000(2種類)
中味は全く同じ紺色のサニーが入っていますが、左はテスト販売時の2008年3月5日号、右は本発売時の2008年10月29日号。箱の日付の印字のみが異なります。




※1966年サニー1000の実車カタログについては2015年12月20日の自動車カタログ棚からシリーズ第298回記事をご参照ください。





★オマケ(その1): 2021年9月発売1/64 TLV&TLV-NEO新製品
早い店舗では9月9日(木)、量販店でも9月11日(土)に9月の新製品が発売になっています。今月も10台と怒涛のリリースで全部買ったら税込定価では4万2350円となる計算。RX-7(FC)2台と1988年ローレル・メダリストの2台のNEO4台は芸風範囲外という理由でスルーし、NEOは優先順位の高いLV-N243a 1977年?レンジャーKL545パネルバンのみ入手。その他は全て時代の古いTLVの次の5台を購入。品番なし1971年フェラーリ365GTB4紺色と1969年フェラーリ365GTS4黒(各税込6380円)、LV-188b 1967年?トヨタスタウト・レッカー車(税込3850円)、LV-195 a 1968年?ダットサントラック521型「ブリジストン」とLV-194a1968年ダットサントラック北米仕様キャンパー左ハンドル(各税混3300円)。計6台で定価ベースでは3万超えとなり、こんなにお金を使うなら本物のビンテージミニカーを買った方が余程満足度は高いということが判っていながら、ついつい買ってしまうという宜しくない状況に陥っています(大汗)。




1970年代っぽいカラーリング。








★オマケ(その2): 今日のビートルズ「Here, There and Everywhere」 1966
サニーと言うと、やっぱりこのCM。VWサンタナの弟分のようなキャラだった1985(昭和60)年9月デビューのトラッドサニー(6代目B12型)のCMにビートルズが使われたのは新鮮な驚きでしたyone☆☆♡