★1959年バンダイ萬代屋ダットサンブルーバード310 ~ ブリキ自動車コレクションから 115 | ポルシェ356Aカレラ

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★池江璃花子さんの涙
彼女の涙をみると思わず貰い泣きしてしまい、オリンピックが出来たらいいのになと思います。しかし、冷静に考えてみると、彼女はまだ20歳でまだ次回以降のオリンピックにも出場チャンスはあり、何よりロックダウンされている国もあるという現在の感染状況下では選手団の入国も厳しく、欧米よりもワクチン接種も大幅に遅れている日本の状況も考え合わせると2021年7月の東京オリンピック開催は誰の目にもハードルは高いと映っているのではないでしょうか。


★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ第115回記事として、萬代屋(現バンダイ)の初代ブルーバードをご紹介しますne☆☆☆


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★1959年(昭和34年)8月1日に発売された日産自動車の小型乗用車「 初代310系ブルーバード」は、発売翌月には何と8000台のバックオーダーを抱えるという大ヒット車となり、俗に言うBC戦争(ダットサンブルーバードVSトヨペットコロナ)の最初の覇者となり、日本のモータリゼーション初期における代表的な車種となりました。
初代ブルーバードのオーソドックスな3ボックスセダンながらシンプルで飽きのこないエクステリア・デザインは1955年(昭和30年)発売のダットサン110系やトヨタスポーツ800の原型を手掛けたことで知られる佐藤章蔵氏によるもの。初期型の小さなテールライトは「柿の種」の愛称で広く親しまれました。エンジンは従来のダットサン1000(211型)から継承した1000ccの「C1型」(OHV 988cc34ps)を基本に海外市場におけるVWビートルとの競合を考慮しストロークを拡大し1189cc(43ps)とした1200cc「E1型」の2種が搭載され、1000は主に営業車(タクシー)としての使用を考慮しスタンダードのみ、1200にはデラックスも設定されています。発売から2ヵ月後の1959年10月には4人掛けを5人掛けに改良すると共に国産初のフルシンクロを採用した311型となり、女性オーナー向け「ファンシーデラックス」を追加した後、発売から丸2年を経た1961年(昭和36年)8月7日に最初のMCを受け312型となります。更に1年を経た1962年(昭和37年)9月21日に2度目のMCを受けると共に営業車用LPG仕様が追加され、ちょうど1年後の1963年(昭和38年)9月にピニンファリーナ・デザインの2代目410系ブルーバードにバトンを渡し4年の生涯の幕を閉じています。
初代ブルーバードの年式識別ポイントは1959年と1960年は外観の差異なし、1961年式はフロントグリルにfull synchroのバッチが付き、1962年と1963年は夫々フロントグリルの意匠が変更されています。1200と1000のスタンダードは排気量を示すバッチ等の外観上の差異・
差別化がされていないため車検証やシャシーナンバーでの判別となるようです。



●週刊サンケイ別冊1961年5月号臨時増刊「1000万人の乗用車」 (表紙)
A4判・98頁。表紙はデビューしたばかりのファンシーDXと3人の女性。2021年現在で既に60年の時が経っているため、女性3人は当時20歳だったとしても現在は80歳になられている計算。表紙右側に記載があるようにブルーバードが抽選で1名に当たる懸賞付(更に残念賞として10名に日産セドリックのシガレットケースを贈るとの記載があります)。



●毎日グラフ別冊1961年5月1日号「’61乗用車の招待」 (表紙)
B4判・94頁。上掲の週刊サンケイ別冊と同時期に出た一般向け自動車特集号。こちらの表紙もブルーバード。何故かグレードはオーバーライダーの付かないスタンダード。こちらのアベックも現在は80代になられているはず。下部に記載がある通り、週刊サンケイと同様にブルーバードが抽選で1名に当たるクイズ付き(こちらの残念賞は50名に大盛屋のセドリックのミニカーと記載されています)。



●ニッサングラフ1959年9月号「ブルーバード発表会特集」
B4判・8頁。ディーラー等で無償配布された日産の広報誌。この号には1959年8月4日(火)~9日(日)までの6日間、日本橋三越本店屋上で開催された初代ブルーバード発表会の様子が掲載されています。





●ニッサングラフ1961年6月号 表紙
B4判・8頁。品川等の地区名称が入らなかった時代の都内ナンバーの310ブル。日の丸タクシーの行燈を付けています。フロントグリルにfull synchroのバッチが付いていることから1961年型と判別できます。





●1959年8月発行 ダットサンブルーバード カタログ
縦215×横220㎜・5つ折10面。乗車定員が4名の初期のカタログ。


リアビュー


室内


「ご家族みんなの人気もの 世界を駆けるファミリーカーダットサンブルーバード」




●LIGHT CAR 1961年12月号 表紙
B5判・32頁。LIGHT CARも日産の広報誌で何とこの号の表紙にはイチコーの縦目のセドリック、大盛屋フリクションシリーズの初代ブルーバードと縦目のセドリック、バンダイの初代ブルーバード、日産ノベルティのシガレットケース等が写っています。



●LIGHT CAR 1962年1月号 表紙
B5判・32頁。初めてフロントグリルの意匠を替えた312型。



●モーターレビュー 1962年1月号 表紙
A4判・50頁。モーターレビュー社発行。南国の1962年ブルーバード312型。撮影場所はどこでしょうか。



●LIGHT CAR 1962年12月号 裏表紙
B5判・40頁。2度目のフェイスリフト受けた1963年式は幅広感のあるフロントグリル。




★初ブルーバードの当時物玩具・模型
ブリキ製は萬代屋(バンダイ)、光球商会、野村トーイ、SSSインターナショナル商事の計4種類、プラ系素材のハイゼックス製を関東トイズ、ミニカーはモデルペット5番、大盛屋ミクロペット2番、大盛屋チェリカフェニックス22番の3種、プラモデルは緑商会(ミドリ)、三和模型(後に東京プラモが再販)、更にメーカーの日産自動車がノベルティとしてアンチモニー製のシガレットケースを1960年・1962年・1963年の計3種類出しています。この中で現存数が少ないのは、光球商会のノーマルと日本交通タクシー仕様、大盛屋フリクションシリーズの2ndモデル。実車が410に替わるタイミングで市場に出てすぐに絶版になったため古くからレアミニカーとして知られる最終型をモデル化した大盛屋22番は意外に沢山残っている印象があります。

【参考】大盛屋フリクションシリーズ2番1960年初代ブルーバード1stモデル(Henryコレクション)
カラーバリエーションをこれだけ揃えるのは大変です。


●大盛屋フリクションシリーズ2番1962年初代ブルーバード2ndモデル(Henryコレクション)
上掲の1stよりレアな2ndモデル。




【1959年ダットサン・ブルーバード1200デラックス DP310型 実車主要スペック】 (1959 Datsun Bluebird 1200 Deluxe Typ.DP310 Specification)
全長3910mm(Std:3860mm)・全幅1496㎜・全高1480㎜・ホイールベース2280㎜・車重870kg・FR・E1型水冷直列4気筒OHV1189cc・最高出力43ps/4800rpm・最大トルク8.4kg/2400rpm・変速機コラム3速MT(2・3速のみシンクロ)・乗車定員4名・電装系12V・最高速度115km/h・新車販売価格76万9000円


【萬代屋(バンダイ) 1/18スケール1959年ダットサンブルーバード ブリキ製モデル玩具 主要データ】(1/18scale 1959 Datsun Bluebird by Bandai Tinplate model Toy KEY DATA)

・商品名: ダットサン ブルーバード
・萬代屋 製品番号(製品管理番号): 不明(1962年型312は854番)
・主要素材: ブリキ
・全長: 218㎜(実車比1/17.7)
・全幅: 81㎜(実車比1/18.5)
・全高: 80㎜(実車比1/18.5)
・ホイールベース: 126mm(実車比1/18.1)
・スケール表記: 1/18
・箱サイズ: 縦85㎜×横221×厚さ80mm
・動力: 後輪フリクション
・ボディ塗色: グレイ/赤メタ、うぐいす/深緑メタ、紺 等(1962年式: こげ茶/クリーム、うぐいす/クリーム、ココア/クリーム等)
・シャシー再現: 殆どなし
・発売時期: 1959年(昭和34年)12月頃
・販売価格: 東京売価160円、地方最低売価180円
・入手難易度: 10段階評価でレベル6程度(ワゴンは、レベル7程度)
・2021年現在のアンティーク・トイ市場での推定評価額: 7~15万円程度 (箱付未使用美品の場合)



●萬代屋1960年世界の自動車シリーズ専用カタログよりダットサンブルーバード
A東京売価、B地方最低売価、C寸法、D縮尺のデータが記載された資料価値の高いカタログ。



●東京玩具商報1960年2月号 萬代屋 ダットサン・ブルーバード他 広告(国立国会図書館の蔵書より複写)
「新発売!!」「新春第一号」と記載があるため、1960年(昭和35年)末から1961年(昭和36年)初頭までに市場に出た製品だったと思われます。





●東京玩具商報1961年10月号 萬代屋 1962年ダットサン・ブルーバード312他 広告(同上)
地方売価は310型の180円が220円に上がっています。



●萬代屋1/18スケール1959年ダットサン ブルーバード グレイ/赤メタ (1stモデル・箱付・美品)
ボンネット先端の円形ダットサンエンブレムとサイドモールが別パーツの1stモデル。オーバーライダーがないことからスタンダードをベースにオプションの白タイヤやラジオを付けた仕様のようです。
















左右のテールライトが柿の種のような形状




手前は大きさ比較用1/64スケールTLV


上箱左下に縮尺1/18の印字


箱横に1/23スケールのダットサン1000等の萬代屋製品のイラスト


室内プリント。オプションのラジオが描かれています。


シャシー裏。DATSUN Bluebirdの浮彫



手前から1/64TLV、1/42モデルペット、1/18萬代屋












●萬代屋1/18スケール1959年ダットサン ブルーバード グレイ/赤メタ (2ndモデル・箱なし・美品)
サイドモール、ボンネット先端のエンブレム・パーツが省略された2ndモデル。










●萬代屋1/18スケール1959年ダットサン ブルーバード うぐいす/深緑メタ (2ndモデル・箱付・美品)












●萬代屋1/18スケール1959年ダットサン ブルーバード 3台の並び










●バンダイ1/18スケール1962年ダットサン ブルーバード 1200デラックス こげ茶/クリーム (箱付・美品)
実車のMCに応じて前後のディテール、ホイルキャップを替えて作られた62年式312型。










ボンネット先端に再現されたDATSUNエンブレム








室内プリント


シャシー裏




●バンダイ1/18スケール1962年ダットサン ブルーバード 1200デラックス うぐいす/クリーム (箱付・美品)












●バンダイ1/18スケール1962年ダットサン ブルーバード 1200デラックス ココア/クリーム (箱なし・右ミラー欠品・小傷有)










●バンダイ1/18スケール1962年ダットサン ブルーバード 1200デラックス 3台の並び










●バンダイ1/18スケール1962年ダットサン ブルーバード エステートワゴン クリーム/ベージュ (箱付・美品)
実車同様、1962年式ブルーバードセダンをベースに作られたワゴン仕様。リアのラゲッジスペースには何やらレジャー用品(ゴルフバック?)がプリントされています。カラーバリエーションは他にクリーム/ライトグリーン等。












室内プリント


レジャー用品


シャシー裏はセダンと同一




●萬代屋/バンダイ 1/18スケール 1959年・1962年ダットサン ブルーバード 大集合!!
小さいミニカーは1/64TLV。








元箱




※初代ブルーバードの実車カタログについては、2013年12月14日の「自動車カタログコレクションから」シリーズ第198回記事をご参照ください。





★オマケ(その1): 大阪市淀川区「オリオン」のココアシガレット搬送用 初代トヨエースSKB
2021年4月3日付朝日新聞夕刊の1面に戦後生まれの日本人なら子供の頃に一度は食べた思い出があるココアシガレットが発売70周年を迎えたことを報じた記事が掲載され、その中に何と兵庫ナンバーのココアシガレットロゴ入り初代トヨエースの写真が掲載されていてちょっと感動しました。




★オマケ(その2): 2021年4月トミカショップ・オリジナル新製品 いすゞエルフ トミカ50周年記念トラック
2021年4月3日(土)発売の新製品。税込770円。スケール表記なしですが、概ね1/70位でしょうか。










★オマケ(その3): 今日のビートルズ「Hey Jude」 1968
オリンピックと言うと、ポールが2012年のロンドン・オリンピックでこれを歌ったことを思い出します。ヘイジュードのシングル盤を駅前のレコード屋さんで買ったのはヒットして5年を経た1973年でした。随分遅れて聴いたという感覚を持っていますが、今から思えばまだまだビートルズの余韻が色濃く世の中に残っていた時代だった気がします☆