★1960年バンダイ1/15トヨペットコロナPT20型 ~ ブリキ自動車コレクションから 086 | ポルシェ356Aカレラ

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★アサヒカメラ休刊
コロナ禍の影響で広告が激減したため何と1926年創刊のあのアサヒカメラが休刊となっています。臨時増刊号は今後も出すとの話ですが、94年も続いた定期出版物がなくなるのは何とも寂しく惜しいことですyone☆

★オリンパス カメラ事業撤退
コロナ禍の影響というよりもスマホのカメラ機能が進化しスマホで写真を撮る人が激増した影響(更にスマホの場合には、即SNSへ投稿できるメリットもあり)でカメラの販売数が2010年の3分の1にまで減少していることから、何とあのオリンパスPENやオリンパスOM-1で一世を風靡したオリンパスがカメラ製造から撤退することを発表しています。私の場合はガラケーからスマホに替えてからまだ日が浅いために、そもそもスマホでの写真の撮り方を知らないことと慣れたデジカメで撮影する方が何かと安心なためスマホで写真を撮ることは一切ないのです(大汗)。スマホに移行した現在でもメールを打つスピードはマシンガン入力の出来るガラケーの10分の1以下位の遅さであり、スマホで電話をすることは操作が微妙かつ繊細なため慎重に操作しないと全く別の相手に電話を掛けてしまうミスが多々あり、こと電話やメールについては個人的にはスマホよりもガラケーの方が遥かに操作性の面で優れ使い勝手が良いように感じます。しかし、これからの時代は例えプロカメラマンであってもカメラを持たずスマホで撮影するといった時代になるのでしょうか☆☆

★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ86回記事としてバンダイの2代目コロナPT20型をご紹介しますne☆☆☆



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★2代目コロナのデビュー
トヨタ自動車は販売不振が続いていた初代コロナを一新するため設計企画体制を改めて新型コロナの開発を鋭意進め、遂に2代目コロナPT20型を1960年(昭和35年)3月19日にプレス発表、次いで4月1日より市販に移しています。コロナの一般向け発表会は発売開始5日目の1960年4月6日(水)に千駄ヶ谷の東京都体育館にて開催され、テレビ・新聞での発売前のティーザーキャンペーンが功を奏し、新型コロナを一目見ようという10万人もの見物客で会場は超満員となっています。

★コロナは弱いクルマ
商品企画開発段階でのキーポイントは3つあり、第一が社用公用ではなく「一般家庭向けの自家用車をメインとして販売すること」、第二が船積みし「輸出用にも販売できること」(2代目コロナの輸出仕様車には「ティアラ」の別名が名付けられた)、第三に初乗り70円の「小型タクシーとして使用出来ること」でした。
1番目の目的であった自家用車としてゆったりと使用する分には、同時代のオペルレコードP2にも似た柔らかで美しいデザインに加えて操縦性についても同時代の国産他車よりもスポーティーであり、また乗心地も良いクルマでした。ところが、タクシーとしての酷使となると事情は大きく異なり、当時の大きな凹凸もある悪路を飛ばすと急激に限界に達し後席のお客が突き上げられて頻繁にルーフに頭を打つことや、ボディがミシミシと軋んで気味が悪いといった鋼性不足が露呈したのでした。発売前に行われたアメリカ本土での長距離走行試験では日本と異なり道路が良過ぎたために、日本の悪路で使用しないと判らないこうした弱点が全く判らず見過ごされてしまっていたのでした。
そうしてタクシー業界から2代目コロナのこうした弱点を叩く声が上がり、それはやがて一般ユーザー層にまで浸透し、「コロナは弱いクルマ」ということが定評となり、トヨタとしては弱点の修正に務めたものの、スタイルを一新し大ヒットとなった3代目コロナRT40型のデビューに至るまで、一般ユーザーのコロナへのイメージを覆すことは出来なかったのです。



●1960年4月 2代目コロナPT20型デビュー時のポストカード
2代目コロナのイメージカラーは、この白/ピンクのツートンでした。






【1960年トヨペットコロナ PT20型 実車主要スペック】 (1960 Toyopet Corona Type.PT20 Specification)
全長3990㎜・全幅1490㎜・全高1440㎜・ホイールベース2400㎜・車重940kg・P型水冷4気筒OHV997cc・最高出力45ps/5000rpm・最大トルク7kgm/3200rpm・変速機3速コラムMT・乗車定員5名・電装系12V・燃費16.5km/L・最高速110km/h・販売価格64万8500円


【バンダイ 1/15スケール1960年トヨペットコロナ PT20型 ブリキ製モデル玩具 主要データ】 (1/15scale 1960 Toyopet Corona Type.PT20 by Bandai Tinplate Toy KEY DATA)

・商品名: トヨペット コロナ
・萬代屋 製品番号(製品管理番号): No.841
・基本素材: ブリキ
・発売時期: 1961年(昭和36年)8月?
・販売価格: 都内300円・地方売価330円
・全長270mm (実車比:1/14.8スケール)
・全幅100mm (実車比:1/14.9スケール)
・全高86mm (実車比:1/16.7スケール)  
・ホイールベース151mm (実車比:1/15.9スケール)
・スケール表記: なし
・モデルとした実車年式: 1960~1961年式
・動力: 前輪フリクション
・箱のサイズ: 縦105×横275×厚さ80㎜
・カラーバリエーション: アイボリー/ピンク・アイボリー/スカイブルー・レンガ/クリーム 等(全てツートンカラー)
・シャシー再現: 軽微にあり
・特記事項: バンダイ製826番1960年オペルレコードPⅡ 2ドアセダンの金型改修により製造された製品(同年発売の837番縦目のセドリックも同様にオペルレコード金型改修製品)。
・入手難易度: 10段階評価でレベル7程度
・2020年現在のアンティーク・トイ市場の推定評価額: 7~10万円程度 (箱付未使用ミントコンディションの場合)


●東京玩具商報1961年10月号 バンダイ広告 (国立国会図書館の蔵書より複写)
この年の7月1日付で萬代屋はバンダイに社名変更されています。この号の広告ではマツダ大型R360クーペ等と共に2代目コロナが掲載されています。






●バンダイ826番1/17スケール 1960年オペルレコードPⅡ2ドア
2014年8月17日に59400円で落札された際のオークション画像。この金型を改修してオペルレコード・ライトバンとオペルレコード・ピックアップも発売され、後年、ファイアーチーフ仕様等のリモコンバージョンも発売されています。その上、国産車トヨペットコロナPT20型と縦目のセドリックまでこのオペルの金型を改修して製造した理由は金型代の償却が目的ではなく、イチから設計して金型を起こす経費や手間を省き短期間で発売することにあったと推察出来ます。何れにしてもスケールモデルを謳っていたバンダイのイメージを崩す安易な製品化であり傑作も数多く輩出したバンダイ製ブリキ自動車の汚点とも言えますが、長い歳月を経てオペル金型のコロナやセドリックにもそこはかとない味わいが出てきています。






●バンダイ1/15スケール 1960年トヨペット コロナPT20型 クリーム/スカイブルー
オペルレコードPⅡ金型改修のコロナ。ルーフ、特にリアクォーターの形状がオペルレコードのままでコロナとは全く異なるところが目立ちますが、前後のディテール、ボンネット、室内プリントなど細部はかなりの労力を掛けてコロナの意匠に変更されています。






オペルレコードのままのルーフ後端は実車には存在しない「コロナクーペ」のようなムードです。














手前は大きさ比較用1/64TLVと1/42モデルペット。




オペルのままのルーフ後端


かなり正確に再現された運転席周りのプリント


CORONAの文字が浮彫されたシャシー裏




●バンダイ1/15スケール 1960年トヨペット コロナPT20型 クリーム/ピンク
実車のイメージカラー。






コロナクーペのようなルーフ後端のライン








●バンダイ1/15スケール 1960年トヨペット コロナPT20型 レンガ/クリーム










●バンダイ1/15スケール 1960年トヨペット コロナPT20型 大集合!!!


















本体以上に稀少な元箱




※2代目コロナの実車カタログについては2013年9月16日の「自動車カタログ棚から」シリーズ第174回記事をご参照ください。





★オマケ(その1): 旭玩具製作所モデルペット7番 1960年トヨペットコロナPT20型
実車デビューから僅か3ヵ月後の1960年7月発売。当時定価170円。ダイキャスト製。後にシート付のNo.7Sとなり更にホイールが変更されています。カラーバリエーションは手元には画像の5色がありますが、まだまだありそうです。このあたりのモデルペットは1980年前後に1台5000円程度はしていたのが、40年を経た2020年現在の絶版ミニカー市場での価格は大して変わらないか、1960年代にノスタルジーを感じる世代の高齢化も手伝い場合によっては下がっている感じもします。1980年当時の数十倍に高騰しているトミカとは対照的です。












★オマケ(その2): 2020年8月トミカリミテッドヴィンテージ&NEO新製品
TLV品番表示なし1968年フェラーリ365GTB4デイトナ赤(税込6380円)、TLV品番表示なし1970年フェラーリ365GTS4オープン赤(税込6380円)、TLV185cマツダポーターキャブ「ブリジストン」赤/黄(税込2970円)、TLV-N204a1970年三菱ギャランGTO MRオレンジ(税込2750円)、TLV-N204b1972年三菱ギャランGTO MRブルー(税込2750円)、TLV-N104c1981年トヨタタウンエースワゴン1800グランドエクストラ銀(税込2750円)、
TLV-N104d1982年トヨタタウンエースワゴン1800スーパーエクストラ銀(税込2750円)、トミカラマ ヴィンテージ05bタイヤショップ「ブリジストン」(税込10230円)が発売になっています。一通り全て買ってしまいましたが、定価ベースでは3万円台後半と決して安い買い物ではなく、冷静に考えればこの金額を出すなら本物のヴィンテージミニカーを買った方が良いと言う結論にもなりそうです。個人的にノスタルジーを感じない1980年代車にはそそられないはずなのにタウンエースは勢いで買ってしまった感じです(大汗)。


フェラーリデイトナ




三菱ギャランGTO MR




1981~1982年タウンエースワゴン




マツダポーターキャブ「ブリジストン」






★オマケ(その3): 今日のビートルズ「Dig A Pony」 1969
この曲、凄く好きです。ジョンのボーカル、ポールのバックボーカル、ジョージのギター、長年聴いて全て耳タコになってますが、半世紀近く聴きこんで自分でコピーもしているので愛着が半端ではありません♪