転倒 | ロンドンつれづれ

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気が向いた時に、面白いことがあったらつづっていく、なまけものブログです。
イギリス、スケートに興味のある方、お立ち寄りください。(記事中の写真の無断転載はご遠慮ください)

 

私は、スケートの練習をしていて、良く転倒する。

 

58歳で始めたフィギュアスケートだが、最初のころは肩を脱臼したり、尾てい骨にひびが入ったんじゃないかと思うほど、お尻からどっしーんと転んで、内臓が全部動いたような気がしたり、前方に転んで両手をついて、両てのひらが真っ黒に内出血したり、いろいろあった。

 

両足が空中に浮いて、お尻から肘を打って、最後に後頭部をガツンと打つ、アブナイ転び方も結構あったので、初心者がヘルメットをかぶるのは理由があるのだ。同じリンクで転倒して、意識を失って救急車、というのも数回見たことがあるし、冬の外リンクで、一般の人が貸し靴で滑っていて転倒、やはり救急車、というのも数回見ている。

 

つまり、スケートって、やっぱり危ないスポーツではあるのだ。

 

もっと上手になってくると後頭部を打つような転倒の回数は減るし、よっぽど疲れていたり油断しているのでない限り、トウピックをひっかけて前方にぶっ飛んで転倒…という回数も減る。

 

不思議と、ジャンプ練習の転倒は、それほど怪我につながらないのは、「転ぶかも」と体が準備しているからかもしれない。 予想していないところで急に転倒すると、一番危なくて痛い。

 

シットスピンをしていて転倒し、それがトリガーになって坐骨神経痛を数か月患ったこともあるし、転倒して打ったお尻の筋肉内の出血がひどくてぱんぱんに腫れて、トイレに座ることもできなかったりもあった。お尻には出ていなかった青あざが、数日で太ももに降りてきて、膝から足首まで黒やら紫やら黄色に色変しながら、降りてきたのにはびっくりした。

 

最近の大きな怪我は、プログラムのランスルーをしていて、いつも普通にできていたイナバウアーの個所で急に前方に転倒し、右手をついてしまったら肩に衝撃が走った。 その直後にコロナになって、病院にも行けなくなったが、痛みで腕が上がらないのが半年以上、歯磨きも髪の毛を洗うことも、難しかった。 その痛みが完全に取れるのには2年以上かかった。

 

後から行った病院の診断で、「腱板断裂」と言われ、完全治癒は手術しかないということだった。今でも腕を回すと、肩の中で「グリグリ」と嫌な音がして、ちょっと痛みがある。

 

前にこのブログでも書いたが、一番可笑しかったのは、バックスリーターンをしようとして、ブレードのどこかが引っかかったか、バランスを崩して顔面から転倒。右目の周りが真っ黒に内出血、そして前歯が1本半分折れてしまった。もちろん、唇も切れて顔の半分が腫れたのである。

 

可笑しかった、と書いたのは、歯の治療に翌日訪れたところ、かかりつけの歯科医が私の顔を見て別室に連れていき、「ご主人との関係はどうか。なにか話すことはないか」と真剣な顔をして聞いてくれたことである。 当時私はもう60歳を過ぎていたと思うが、「いや、実はスケートを習っていて、練習中に転倒した」という話をしたら、「60歳でスケート?」と言われ、信じてもらうためにスケートの写真まで見せたのである。

歯が折れた! | ロンドンつれづれ (ameblo.jp)

 

 

医者等は、DVや児童虐待を疑った場合、当局に報告の義務があるから仕方がないとはいえ、そのぐらいのひどいアザ、腫れや裂傷があった。氷って、コンクリートみたいに硬いのだ…。

 

選手ともなれば、私のような感じの転倒はしないだろうが、そもそも滑っているスピードが違うので、いざ転倒した時の衝撃は、全然違うと思う。

 

立っている状態からただ転倒するのと、ジャンプなど跳んでの着氷時などは衝撃が違うだろう。 かなり高いところからスピードを伴って氷に打ち付けられるので、衝撃は200キロ、300キロの重みの物体が落ちたぐらいあるだろう。

 

顔面から転べば、その衝撃をそのまま顔が受けてしまうので(毛にもまもられていないし)、かなりの怪我になってしまうし、頭の皮はピンと張りつめているので傷が開いて出血も多いし、すぐに縫わないといけない。

 

FaOIの練習で、羽生さんが顔面に怪我をしたようだ、と絆創膏をはった映像をみたファンが早速に心配していたが、手当ても済んで練習に臨んでいた様子だ。 だが映像ではフルに力を入れて滑っているようではなかったので、スピンなど遠心力がかかるものは傷が開くと困るので慎重にされているのだと思う。

 

傷は2.5センチだったそうである。息子が頭を切ったときには、4-5センチほどで8針を縫った記憶がある。氷の上の裂傷は土などが入らないので、普通の怪我よりは治りが早いはずだが、ファンの心配を思いやって、メンバーシップ動画で説明をしてくれた羽生君。優しいね。

 

ソロショーが終わり、今またFaOIへの参加ということで、体に疲れが出ていないといいなと思うが、こういった大勢が協働して作り上げるショーの楽しさもあると思うので、体をいたわりながら頑張ってほしいと思う。

 

傷の早期治癒をお祈りしています。