【タイトル】
MEG ザ・モンスター(原題:The Meg)
【概要】
2018年のアメリカ/中国合作映画
上映時間は113分
【あらすじ】
中国沖に建設された海洋研究所では、海底探査を行っていた。探査チームが未知の領域に到達すると、探査艇は巨大生物から攻撃を受けて地上と通信不能になってしまう。そこで、かつて巨大生物からの攻撃を受けて救命艇から脱出した過去のあるジョナスに声がかかる。
【スタッフ】
監督はジョン・タートルトーブ
音楽はハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
撮影はトム・スターン
【キャスト】
ジェイソン・ステイサム(ジョナス)
リー・ビンビン(スーイン)
クリフ・カーティス(マック)
【感想】
1997年にスティーヴ・オルテンが発表した小説の映画化。その1997年から映画化に向けた動きはあったがなかなか実現しなかった。2015年にイーライ・ロスが監督、主演で企画は再び動き出したが、創造性の違いを理由に降板し、現在の形で映画化された。1億5千万ドル前後の予算が組まれ、全世界で5億3千万ドル売り上げ、サメ映画としては史上最大のヒットを記録したことになった。
新たなサメ映画という触れ込みだが、このサメがあまり怖くない。というか怖さの表現があまりうまくない。どれもこれもが無難な演出であり、これほどの怪物メガロドンなのに人的被害は数える程度。スーインが入った檻がメガロドンに咥えられる場面や、メガロドンが彼らの乗る船に乗り上げる場面などは、それほど大きくない船なのにすぐには壊されることはない。船の大きさを考えるとメガロドンが実はそんなに強くないようにも映ってしまう場面である。
その他の要素は割と他の映画で見てきた光景ばかりである。金の事ばかり考える研究の出資者と遠く離れた研究所は「ディープ・ブルー(1999)」、深海での(元)夫婦のやり取りは「アビス(1989)」を連想させ、誰かが自らの命を犠牲にする行為、1頭だと思ったらもう1頭いたという展開など意外性を狙った展開は全くない。こういうお約束の映画も悪くないのだが、やや盛り上がりには欠ける。
また、終盤に中国の浜辺にメガロドンが襲い掛かる5分程度のシーンがある。そこが「ジョーズ(1975)」オマージュ的なのは分かるが、今までの流れを完全に分断する違和感しかない場面になっている。あそこで完全に映画の流れが崩れたと言っても過言ではない。あの場面を序盤に入れると、国が動き出す事態になってしまい、主人公が活躍できない状況になるから終盤に入れたのは理解できる。でも、別にあの場面がなくても映画自体は成立したはずである。中国資本という点も影響しているのだろうか。今までの登場人物がだれ一人登場しない場面を急に入れるには時間を割きすぎであった。
なんか結局のところ、サメ映画と言うかステイサム映画という印象だった。彼のキャラクターが好きで活躍を見たいのなら一見の価値はあるかもしれない。
【関連作品】
「MEG ザ・モンスター(2018)」…シリーズ1作目
「MEG ザ・モンスター2(2023)」…シリーズ2作目
取り上げた作品の一覧はこちら
【予告編】
【配信関連】
<Amazon Prime Video>
言語
├オリジナル(英語/中国語/タイ語/日本語)
<Amazon Prime Video>
言語
├日本語吹き替え
【ソフト関連】
<BD>
言語
├オリジナル(英語/中国語/タイ語/日本語)
├日本語吹き替え
映像特典
├大海原で食らいつけ!メイキング・オブ “MEG ザ・モンスター”
├伝説の巨大ザメ メガロドンを再現!
├ニュージーランドでの撮影
<4K Ultra HD+BD>
収録内容
├上記BDと同様