【作品#0309】五福星(1983) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

 

五福星(原題:奇諜妙計五福星/英題:Winners and Sinners)


【概要】

1983年の香港映画
上映時間は101分

【あらすじ】

刑務所で意気投合した5人の男たちは、出所後に清掃会社を立ち上げる。

【スタッフ】

監督はサモ・ハン・キンポー
音楽はクリス・バビダ/フランキー・チェン
撮影はリッキー・リュウ

【キャスト】

サモ・ハン・キンポー(ポット)
ジョン・シャム(モジャ)
リチャード・ン(排気管)
チャールス・チン(ワセリン)
フォン・ツイファン(ルーキー)
チェリー・チェン(メイ)
ジャッキー・チェン(警官7086号)
ユン・ピョウ(刑事)
ジェームズ・ティエン(チェン)

【感想】

サモ・ハン・キンポーが監督、主演の「~福星」シリーズの第1作。当時の日本では、大人気だったジャッキー・チェン主演作として宣伝されたようだが、あくまでサモ・ハン・キンポー含む5人組が主演の映画である。なので、ジャッキー・チェン目当てで見に行った人は多少がっかりしたことだろう。

結論から言うと、本作にはジャッキー・チェンもユン・ピョウも出さない方が良かったんじゃないかと思う。ワンシーンのみの登場になるユン・ピョウはまだ分かるが、そこそこ出番のジャッキー・チェンの場面は下手したらほとんどカットしても問題ないくらいに本筋にほとんど関係がない。この中途半端さが本作の良さを潰しているように思える。スケートの曲芸の場面だって本編に何ら関係がないし、一部を除いてほとんどがスタントを使っているだろう。その後のジャッキー単独のチェイスシーンもそこまで盛り上がらず、最後に「ブルース・ブラザーズ(1980)」並みに車が次々に突っ込んでくるところは、はっきり言ってくどい。

さらには、序盤から時折マフィアの様子が描かれるが、主人公たちに関係する場面はなかなか出てこない。あのカバンだって、終盤近くまで触れられることもない。映画としては、主人公の5人組がこのマフィアたちと関わるのはもっと早くしておかないと、マフィアの場面だけ別の映画になっちゃうんだよね。彼らが巻き込まれたことで生じるコメディももっと作り上げることはできたはずだ。

結局、主人公5人組の話、ジャッキー・チェンが演じた刑事の話、マフィアの話が本当にうまく交わっていない。ジャッキー・チェンの話もマフィアの話もなしにして、90分以内の主人公5人組とメイのドタバタコメディとして作っておけば良かったんじゃないかと思う。

アクションに関しては、元祖「動けるデブ」のサモ・ハン・キンポーがキレのいい動きを見せてくれる。ジャッキー・チェンとユン・ピョウもさすが全盛期とあって彼らがちょっと動くだけで画面に釘付けになってしまう魅力はある。やはりジャッキー・チェンとユン・ピョウを出すなら、1シーンに留めるか、物語の中央に置かないと収まりが悪いだろう。随所に笑えるところやアクションの見どころはあるが、1本の映画として見れば失敗作と言える。もったいない。

【関連作品】

「五福星(1983)」…シリーズ第1作
大福星(1985)」…シリーズ第2作
七福星(1985)」…シリーズ第3作



取り上げた作品の一覧はこちら

 

 

 

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