【作品#0017】晩春(1949) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

 

晩春(英題:Late Spring)

 

【Podcast】

Podcastでは、作品の概要、感想などについて話しています。


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【概要】

 

1949年の日本映画

上映時間は108分

 

【あらすじ】

 

27歳になる紀子は父の周吉と2人で暮らしている。独身の紀子を心配して、おばのマサがミアの話を持って来るのだが…。

 

【スタッフ】

 

監督は小津安二郎

脚本は小津安二郎/野田高梧

音楽は伊藤宣二

撮影は厚田雄春

 

【キャスト】

 

原節子(紀子)

笠智衆(周吉)

杉村春子(マサ)

月丘夢路(アヤ)

三島雅夫(小野寺)

三宅邦子(三輪秋子)

 

【感想】

 

小津安二郎の監督作で、原節子が紀子というキャラクターを演じる紀子3部作の1作目。「麦秋(1951)」「東京物語(1953)」と続くがストーリーに繋がりはない。

 

小津が度々テーマにしてきた女性の結婚。父と2人暮らしをしてきたことで、紀子は娘であり、母であり、妻でもあったのだ。旅行先の寝床で紀子が周吉に話しかけるも、周吉はすでに寝てしまっており、紀子が微笑ましく感じている場面がある。紀子は周吉との暮らしに幸せを感じており、これ以上の幸せはないと感じている。翌朝、やっぱり結婚したくないという紀子に周吉は、「幸せは自分たちで作り上げていくものだ」と言い、心配する紀子のために再婚すると嘘までついて紀子を諭すことになる。

 

結婚することが当たり前だった時代に、父との暮らしで幸せを感じている主人公が、わざわざ別の幸せを追いかけなければならないことに疑問を感じるのは当然のことと理解できる。紀子は父の説得に応じて結婚する道を選ぶが、多数の中に埋もれる個をじっくり描くことで、一筋縄ではいかぬ時代の変化を思わせる傑作。

 

【関連作品】

 

「晩春(1949)」…紀子3部作の1作目

麦秋(1951)」…紀子3部作の2作目

東京物語(1953)」…紀子3部作の3作目

娘の結婚(2003)」…本作のリメイク。小津安二郎生誕100周年を記念して市川崑が監督し、WOWOWで放映された。

 

 

 

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