映画「ダウントンアビー」
前回はネタバレなしの感想を書きました。
実は先日、2回目を見てきました。
1回目では分からなかったこともいろいろ分かって…
もういろいろ分かりすぎて…
胸がいっぱいです!
いま私はトーマス・バローについて語りたい。語りたくて仕方ない、頭が爆発しそうです。
この思いをどこかにぶつけないと私はストレスで死ぬ!!!!!!!
というわけで…
ネタバレ(トーマスのみ)をぶちまけます。
なので以下は「もう映画ダウントンアビー見たよ」という方、もしくはネタバレ完全OKな方のみお読みください。
トーマス・バローさん。
あなたが最初オブライエンさんと悪だくみばかりして、みんなに嫌われる性格最悪キャラだった時から。
私はあなたのことをずっと気にかけていました。
下僕服が最高に似合って見目麗しかったのもあるし。
貴族との官能シーンにやられてしまったのもあるけど…
でもそれだけじゃない魅力をあなたに感じていたからです。
性格がクズだったのは、自分の性指向に悩んだりいろんな苦労があったからですよね?
本当はあなたは温かい心を持った優しい人です(たぶん)
だからこそシリーズ終盤ではみんなの信頼を勝ち取り、執事にも昇格しました。
でもあなたはまだ真の幸せを手に入れていなかった。
愛です。自分を愛してくれる存在です。そして自分の性指向を受け入れて生きるということ。
それこそを私は一番気にかけていました。
しかしついにあなたは手に入れましたね。
映画ではあなたの未来に愛のオーラが輝くのを私は見ました。
今までは軽率に身近な男を好きになっては(しかも相手はノンケ)めちゃめちゃ気持ち悪がられたり、露骨に避けられたり、果ては殴られたり、そんな辛い恋ばかりだったけれど。
今回なんとお相手があなたに先に惚れました!
あなたは気づいてないかもしれないけれど、あの彼、王室付きの使用人の、なかなかのイケメンのあの彼ね。
たぶん最初からあなたのことが気になっていました。
もう恋なんてしない、と思っていたあなたはそんな彼の視線にも気づかなかったでしょうね。
一緒に2人でお出かけした時も、あなたは仕事仲間という態度を一切崩さなかった。
そんなストイックなあなたにお相手は逆に興味をかきたてられたかもしれませんね。
けれどあなたは彼のいない間にヒゲ男に誘われてあの違法ゲイバーに行ってしまった。
しかもバーでは他の男もあなたを誘うような目つきをしてきたり、ヒゲ男もあなたをモノにする気満々でした。
そんなデンジャラスな状況で「こんな場所があったなんて!」と無邪気に目を輝かせるあなた。
ちょっと無防備にもほどがあります。
私はかなりハラハラしました。
しかもヒゲ男とノリノリでダンスするあなたを見て、え、もしかしてこのヒゲとキスしちゃうの?あのトレーラーのキスの相手ってこれ?(トレーラーでは後ろ姿しか見えなかった)
と、かなりドギマギさせられました。
ぶっちゃけあのヒゲ男はまったく私の好みじゃないので、あれとあなたがロマンスになってほしくはなかったのです。
しかし。
物語はまさにロマンチックな方向に進みましたね。
違法ゲイバーに警察が踏み込んで勾留されたあなたを、クレバーな方法でスマートに助けてくれたのはあの彼でした。
王室の紋章の入った名刺を持っている王室付きの使用人の彼だからこそできた事でした。
そんなハイスペックな彼に助けてもらったはいいけれど、自分がゲイだということも知れてしまった。
あなたはしょげかえりました。
「俺って馬鹿だよな…」
ああ、またこの人にも気持ち悪いと思われてしまう、とガックリしたんでしょうね。
ところが。
そんなあなたに彼は優しく言ったのです。
「これからはもっと慎重にならなきゃな」
そして革手袋をはめた指先で、自分の唇とあなたの唇を交互にそっと触れました。
なんてこった!!!!
私は映画館であることも忘れて大声で叫ぶところでした。(我慢しました)
でもあなたはあの時、何が起こったのかよく分からない、あっけにとられた表情を浮かべただけでしたね。
(私はピンときましたが)
その後も秘密を共有した友として、食卓で目配せをし合うあなた方を見て私は幸せでした。
そして運命の最終日。
彼が慌ただしくダウントンを去ろうとした時。
別れの挨拶であなたは言いましたね。
「友達として手紙を書くよ」
すると彼は問い返しました。
「俺はただの友達か?」と。
そして去り際に、使用人部屋で誰に見られるかもしれないあの状況で…
彼は素早く、けれども目一杯ロマンチックなキスをあなたにしました。
なんてこった!!!!(2回目)
ちなみにこのキスがあまりにも無駄のない華麗な動きで…
それでいて余韻を残すような素晴らしさだったので…
あなたの彼氏は相当なやり手であると私が確信したことを今ここにお伝えしておきます。
それにしてもあの時のあなたの表情。私は忘れられません!
そしていよいよ別れの時、彼はあなたに思い出の品を手渡し言いましたね。
次また会う時までこれを持っていれば俺を忘れないだろう、と。
ちょっと彼!やることがイケメンすぎませんか!?
さらりとさりげなくそれでいてグイグイと押しが強い彼にあなたも心をガッチリ掴まれたようでした。
そう、つまり彼にとってあなたはただの友達なんかじゃないし、ちょっと知り合った相手で終わらせるつもりは毛頭なかったんです。
こんなふうに未来を思わせる言葉。あなたが聞いたのは初めてだったでしょうね…
いま私は泣いています。
たしかにあなたの時代、同性愛は違法です。
でもあなた方が交わした「50年前は人が空を飛ぶなんて誰も考えなかった」という言葉。
その言葉通り、そうです、いま世の中は変わりつつあります。
あなたが今この時代に生まれていたらもっと幸せだったかもしれませんね…
トーマス・バローさん。
それでもあなたに愛が訪れてよかった!
6シーズンにも渡り不幸続きだったあなたについに幸せなロマンスが到来したんです。
こんなにおめでたいことはありません。
そして何よりあなたの彼氏、優しそうで誠実そうですね。
穏やかそうで包容力もありそう(そしてしつこいようだけどイケメン、やることもイケメン)な彼なら、私は全力であなたとの幸せを願うことができます。
ふたりの秘めた恋が幸せに続く事を心からお祈りしています。