「信」 | + つれづれ in タイ・バンコク +

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つれづれなるままに。

2014年04月からタイ・バンコクに移住しています。
しごとは現地採用、1人暮らしです。
遊園地でも旅行でも1人でどこでも行けちゃう派。
でもインドア。手広くちょっぴりオタクです。

とある深夜アニメをボーッと見ていたときに思ったコト。


「悟は俺のことを信じて話してくれた。だから俺も、悟のことを信じたい。」

「愛梨の信じたいは、自分のためだよ。誰かに信じてほしいの裏返しなんだよ。」




そう言えば「信じる」という漢字は、「人に言う」っていう文字の組み合わせで出来ているのだなあ、と。

信じているからこそ、その人に何かを言うことが出来るのだよなあ、と。


例えば誰かを好きになって、その人に好きだと言うことは、その相手を信じているからこそ、勇気を持って言えるのだよなあ、とか。

例えば何か問題が起きて、その問題を誰かに言うことは、その相手を信じているからこそ、恐れを抱きながらも言えるのだよなあ、とか。

この場合の「人」は、他人でなくても良いのでしょうね。
「己を信じる」。
己の言動を、胸を張って己に言えるのならば、それは己を信じているからこそ出来ることなのかな、なんても思います。


「伝える」もそうですよね。
「人に云う」。

ただ、「言う」が自分の言葉として直接自分の口から発するのに対し、「云う」は他から伝聞したことや他人の言葉を引用する際に用いることも多いので、「信じる」と「伝える」は、発信元が自分なのか、他人からのものなのかで異なるのかなあ、なんて思ったり。
(「言う」「云う」の使い分けについては諸説あり)

上記のような考え方だと、ウワサ話なんかは他人からの伝聞を元にした「伝える」が主軸にあって、それに自分の考えや願望を「言う」がプラスされることで広がっていく物語なのでしょうね。
「伝えられる」物語と、「言われる」物語との境界が曖昧だからこそ、全てが「伝えられた話」となって、そうして物語が重なっていくのでしょう。



何でも包み隠さず言える相手こそ、信じられる相手なのだろうと思います。
そういう相手こそが、「友だち」なんだろうな、とも思います。


だけれども、どんなに信じていても、話せない場合もあります。

何かしらの制約があったり、信じたい相手に危害が及ぶ可能性があったり、そんな背景もあるかもしれません。

信じているから、信じたいから話せることもあれば、信じていてもその相手が大切だからこそ話せないこともある。
そうなると、その相手は「友だち」ではなくなってしまうかもしれない。

それでも、例えその友だちを失っても、どんなに信じていても、言えないことって、やっぱりあったりするのだろうなあ。

そうならないためにも、「言えないことは言わなくても良い」雰囲気でいてくれる友人、もしくは「言ったところでどうにもならない」程に遠い位置にある友人というのは、大変ありがたい存在です。


「アンパンマンのマーチ」に「愛と勇気だけが友達さ」という有名な歌詞があるけれど、「友だちを戦いに巻き込みたくないから、己の中にある愛と勇気だけを信じていくのだ」という意味だと、何だかそんな解釈をずっと抱き続けています。

アンパンマン、好きだなあ。

映画アンパンマン「勇気の花がひらくとき」の同名主題歌もとても好きな曲です。
「ぼくが空をとんでいくから きっと君を助けるから」
実にアンらしい。
好きだなあ。
大人になって、改めてアンを好きだなあって思います。



…なんだか、最初から最後までアニメの話しかしていないね!(ノω<`*)

何となく、ふと思ったりしたので、つれづれなるままに書いてみました。

オチはない。




アニメの話ばかりもアレなので、たまには最近読んだ本でも。
バンコクでは本は高くてあまり買えないので、新しい本を何冊も読むより、同じ本を何回か繰り返して読むようにしています。


■とりかえばや物語 (文春文庫 た 3-51) 

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古典物語の現代語訳版。
日本人のオタク気質は昔っからだなって改めて実感する1冊。
男として生きる「春風」に迫る「夏雲」の倒錯加減といったら。


■おちくぼ物語 (文春文庫) 文藝春秋

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同じく現代語訳版。
平安時代に書かれた日本のシンデレラストーリー。


■田辺聖子の古典まんだら〈上〉 新潮社

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『とりかえばや』ですっかりハマってしまった田辺聖子さん。文章が柔らかくて読みやすいのが良いです。

『源氏物語』の現代語訳も、与謝野晶子版と瀬戸内寂聴版のみしか読んでいなかったのだけれど、田辺版も読んでみようかな。
原文も少しずつ読み進めているけれど、源氏物語は実に面白い。
紫の上の可愛らしさは言うまでもないけれど、やはり花散里が奥ゆかしくてタイプであるなあ。


■ばけもの好む中将―平安不思議めぐり (集英社文庫) 集英社

{78B4289C-CA14-4570-8CDF-6E52E4F46477}

平安冒険譚!コンビものに弱いのでハマる。
早く続刊を買ってこなくては。


■数えずの井戸 (角川文庫) KADOKAWA/角川書店

{BD7652CE-4E11-4561-B835-3439189B9A7A}

平安だけじゃないよ、江戸だって読むよ。
相も変わらず、この人の文章は読後感が実に気持ち悪い!(褒めています)
ところで『邪魅の雫』が出版されて早10年…『鵺の碑』はいつになったら解禁されるのでしょうか…あの重さを支えられる腕力がある今のうちに早く出してください…


■ようこそ地球さん (新潮文庫) 新潮社

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ときどき読みたくなる星新一作品。
何度も読み返しているのに、記憶力が悪いから毎回新鮮な気持ちで読めてオトクです。


■クジラの彼 (角川文庫) 角川書店(角川グループパブリッシング)

{C9EB3C3C-A051-45A0-8BA4-C012D07E9DB6}

やっと現代に生きる乙女っぽい作品。
なにせ乙女な旧友のオススメチョイスだものね。


■アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫) 早川書房

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高校演劇部のときに創った舞台の原作で、懐かしさのあまり、つい。



…読んでいる小説なんかを紹介して「アニメだけじゃない、ちょっと知的なトコロもあるんだぜ感」を醸し出そうと思ったけれど、なんかもう、チョイスがダメだった…しょせん、オタクが読む小説は、結局オタクチョイスなんだよ…



改めて、オチはない。
ヤマなし、オチなし、イミなし。

たまにはそんなブログも書きますよ。