大井川の上流、長島ダムと井川ダムの間の接岨峡(せっそきょう)にかかる新接岨大橋です。
大井川鐵道井川線閑蔵(かんぞう)駅の近く。
南詰から。普通に走ってきても周りの景色で「あ、これデカい橋だ」という雰囲気がある。
新接岨大橋は谷をまたぐ巨大なRCアーチ橋だ。
南側からだとイマイチきれいに見える場所がない。
親柱は流れを表現している感じのデザイン。
静岡名物(?)諸元銘板もあって助かる。橋長215m、アーチ支間長140m。
親柱の銘板は「新接岨大橋」「しんせっそおおはし」と「平成12年3月竣工」が2枚。
「新」と付くからには旧というか無印の接岨大橋もあり、北詰から直線で250mほど下流(西側)の旧道に架かっている。
ただし新接岨大橋北詰から接岨大橋へ向かう部分の旧道は落石のため通行止めになっており、おそらくこのまま復旧もされないので歩いて向かうしかない(反対側からは車で近づけるかもしれないが)。
もう一つ、接岨トンネルの向こう側には接岨峡大橋というのもあって紛らわしい。
逆に普通の「接岨橋」がないというのもちょっと珍しいかな?
橋というか大井川の真ん中が本川根町(現・川根本町)と静岡市の境となっており、橋上にそれを示す銘板がある。
感覚的には橋を渡るとより山奥へ入っていく方向なのだが、この先に住んでいる方は静岡市民になるのがなんか不思議だ。
しかもこの辺まで来てようやく静岡市の中ほど、というのが恐ろしい。
橋の高さが分かるビュー。
南側からはよく見えるポイントがなかったので、橋を渡って北側の旧道へ。
うわーカッコいいいぃぃぃ…(こだま)。
それにしてもわかりやすく願望を形にしたような道の通し方である。
地図を見てもらえばわかるが、旧道が延々川沿いに山を巻いているのに対して、現道はトンネル+アーチ橋の力業で山と谷をまっすぐブチ抜いている。
何百年も前からここに住んでいた人たちの中にも、こんな道ができることを想像した人がいただろうか。
こんな橋やトンネルがそこら中にあるんだから、すごい時代に生まれ合わせたものだ。
…と橋を眺めていたら道の上からバサバサッと音がして、落石かっ!?と目をやると、カモシカが道を横切ってそのまま谷底へ駆けて行った。
この斜面をあのスピードで降りていくなんてスゲーな。