チャートを読み解く「日本国債」⑧ YCCとこれから 2024年2月5日夕回診 | 外科系集中治療医による新NISAの記録

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週明け。首都圏全域に大雪警報。
わが町にもしんしんと雪が降り続いた。
それでもお構いなしに、病棟の業務は続く...。
 
そして週明けの日本株は。
 

 

先週末と比べてやや上昇気味か。驚くほどの上昇ではないけれども。

先週末は米国雇用者統計の発表で、米国株・ドル円ともに上昇がみられた。

そういった影響も本日の日本株にはあったと思うが...。

本日の米国株はどうなるのか。本日も注目である。

 

朝回診からの続きである。

2016年からの量的・質的金融緩和により、短期金利はマイナスになり、10年物国債利回り(これが一般に言う「長期金利」)がゼロになるまで、国債を爆買いした。

 

本来、長期金利は市場の動向で決まるものであり、中央銀行の介入で決まるものではない。

そこを無理やり動かした。否、動かし続けている。

 

これが俗にいう「イールドカーブコントロール (YCC)」である。

 
 
それを踏まえて上図が最近の日本のイールドカーブ。
2021年12月末から徐々にカーブが上へ移動している様子を見ることができる。
 
2016年より量的・質的金融緩和が始まり、短期金利が-0.1%(カーブの左端)、長期金利(10年物国債利回り)が0%となるように、日銀が国債の爆買いを続けてきた。
それが、この昨今のインフレの流れ、特に米国債の利回り上昇により、日本国債にも上昇圧力がかかった
 
指値オペ。すなわち、「目標とする利回りになるまで国債を買いまくる」こと。
米国金利上昇の圧力に屈するように、0.2%、0.5%と長期金利はずりずり上昇し、今は0.6-0.7%の範囲で推移している。
 もちろん、それでも対外的に見ればまだまだ金利は全然低いわけだが...。
 
そんななか、昨今のインフレにより、「そろそろ利上げをするのではないか」「マイナス金利を解除するのではないか」といった、話が出始めている。
 
利上げ」については、過去の記事にも書いた。
日本はインフレの対抗策を失っており、まだまだインフレの傾向は続きそうである。
そんな現状を打破するためには、政府の財政状態、政策も含めた抜本的な改革が必要である。