初心 | POM-C-ISM ~松木円宏のブログ~

POM-C-ISM ~松木円宏のブログ~

俳優・松木円宏の個人ブログ。
日々、この広い世界に小さな足跡を残していくのです。

ふとした瞬間に、演劇を始めた頃の、余計なものがない、ただ純粋に自分の役や作品創りに取り組んでいる役者たちの姿を思い出した。

役の何たるかも作品の何たるかもまったくわからなかったような時期に、ただガムシャラに取り組み、稽古場で自分という役者がどう在るかを示す。
誰よりも先に台詞を入れ、誰よりも集中し、演出家や先輩の芝居を見て、その声に耳を傾け、言われたことは全力でやり、疲れた態度など微塵も見せず、一つでも多く吸収して、一日でも早く追い抜いてやろうと、そんなことを繰り返しながら己の蓄積としていく。
その純度において役者は熱を帯び、放出し続けていたように思う。

俳優は孤独な仕事である。
俳優に限らない、表現するにあたり、孤独でないホンモノがどこにいようか。
吐き気がするほど自分の役を考えて、具体的な表現をいかにすべきか突き詰める。
俳優の評価は、稽古場でも板の上でも、そこに費やした労力、頭と身体と感覚による試行錯誤の質と量にこそ与えられる。

人にも環境にも依存の余地などない。

戦うのは常に自分。




お茶の間ゴブリン3rd Tempest
『朱の半宵 -アケノハンショウ-』

原案:升 望
脚本・演出:松木円宏



■物語
遠い昔、まだ森羅万象に神が宿ると強く信じられていた頃、とある山で噴火が起きた。
麓の村ではそれを神の怒りとして、一人の女を生贄に差し出すことを決める。
やがて激しくなる地鳴りの中、ただ死を待つ女の目に飛び込んで来たのは白い蛇だった。
女の祈りは蛇とその魂を共にし、宿りしモノは妖怪へとその姿を変えた。

時は過ぎて現代。
村は祭りで大騒ぎ、朱をくぐりて「あやかし」踊る。
人に紛れて、神に隠され、因果の歯車 動き出す。
妖怪となり生き続ける蛇と、神隠しに遭った一人の女との出会いから、この物語は始まる。


■出演
岡村佳代子
奥原ひとみ(メディアゲート)
加藤真由美
丸本陽子(Dance Company MKMDC)
宮下 奏(Zelfstandig)
塩田良平
升 望(プロ・フィット)
月岡 鈴
伊藤 真
澤木柚季江
桑原勝行(劇団桟敷童子)
三澤行寛(東京ポップシップ)
斉木テツ(斉伸堂)
中村勇矢
小川大二郎(劇団BOOGIE☆WOOGIE)
(背の順)


■公演日程
2014年8月6日(水)~10日(日) 全7公演
8/06(水)19:00
8/07(木)19:00
8/08(金)14:00/19:00
8/09(土)14:00/18:00
8/10(日)14:00
※ロビー開場は1時間前、客席開場は30分前を予定しております。


■料金 (日時指定・全席自由)
前売 3,500円 / 当日 4,000円
※浴衣でご来場のお客様は500円引き!(甚平・作務衣・ビキニも可)


■劇場
日暮里d-倉庫 (JR日暮里駅より徒歩7分)
荒川区東日暮里6-19-7-2F
03-5811-5399


■スタッフ
脚本・演出:松木円宏(ポムカンパニー)
舞台監督:武田佐京
舞台美術:田中新一(東京メザマシ団)
音響:齋藤瑠美子
照明:ESPミュージカルアカデミー
振付:中川真希
歌:Meg
撮影:イマイトシヒロ
宣伝美術:杉浦慶子(演劇集団 円)
ロゴデザイン:オールライトグラフィックス
グッズデザイン:nakaseruna
企画・製作:お茶の間ゴブリン


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