表題のGDP600兆円は、安倍改造内閣の新しい方針であり、いろんな方面で議論されている。2020年までに達成するなんて不可能だという意見が、嘲笑的に語られる場合が多い。しかし、何の充てもなく総理がそのようなことを言うだろうか?
 
長谷川豊氏(フリーアナウンサー)の記事もその一つである。
ここまで書くのなら、自分の案を少しくらい書いたらどうかと言いたい。知恵がないのなら、言葉をもうすこし慎むべきだろう。
 
私も名案があるわけではないので、紳士的な言葉でGDPの“伸びしろ”をほんのすこしだけ推測してみる。
 
まず、現在国民の貯蓄は国家の債務よりも多く存在し、その多くは退職している老人(貧乏な筆者も含む)が持っている。それらを孫や子に遺産として残すという発想は古く(補足1)、更に、それを生前に行わせようと(生前贈与の減税)するのは愚策である。それらの人々の将来は暗いのだから、せめて自分たちの娯楽に、そして最後には介護サービスに派手に使えば良い。そうとすれば、かなりのGDP押上になる。
 
一億総活躍社会の一例として、町内会を法人化して、介護や葬儀などを相互に見るという方法が良いと思う。つまり、一人暮らしの老人も町内会が有料で面倒をみるのである。担当した人には当然給与を支払う。これには、市町村のNPO法人などに詳しい人の協力がいるが、団地には知的な人も多く、かなりのところで可能ではないだろうか。そうすれば、相当大きなGDP増になる。
 
更に町内会法人による、食材の自宅配送や家事代行サービスなども良いかもしれない。
 
GDPと人口の話はよく出るが、今後の現場でのいろんな合理化で、人材確保できると思う。例えば、各種窓口業務が今後ロボットの導入や、スマホなどの利用促進:銀行業務なら所謂フィンテックhttp://www.nikkei.com/article/DGXZZO76056900T20C14A8000064/
などによって賄われ、多くの余剰人員ができる筈である。
 
パソコンやスマホの普及による業務合理化は当然地方行政にも及んでいる筈である。従って、行政の合理化はもっと進め、人員削減し小さな地方行政を実現するべきであると思う。もちろん、コンビニを地方行政に組み込むなどの工夫もあるだろう。
 
マイナンバー制の導入もGDP増加に有利である。どこの国でも租税回避行動を多くの国民は取る。マイナンバーはそれを防止することが大きな目的の一つであると思う。その課税漏れ把握のプロセスで、浮き上がってくるのが、隠れた経済活動である。
 
この額はどれだけあるかわからない。富士通総研の柯隆氏がテレビ番組で言っていたのだが、中国では現在発表されているGDPの確か20%程度あるということである。中国よりは遥かに少ないが、相当な額が日本でもあると思われる。もちろんこれらのすべてを表に出すことはできないだろう。みかじめ料や売春は違法行為だから、所得税をとることはできないからである(補足2)。
 
最後に、GDPは社会が産み出した富の総計だという考え方もあるが、人々が生きるに必要な経費の総額であるという考え方もある。後者の考え方に立てば、GDPは大きければ大きい程よいということにはならない。例えば、国民のイライラが高じて暴力事件が多発するとすれば、それは医療費や薬代、裁判費用などが増えて、GDPは増加することになる。
 
補足:
1)その発想は、昭和初期までの大家族制社会のもので、カビが生えている。
2)カジノを場所限定で解禁すれば、観光業と賭博行為の連結によりGDPはかなり増加するだろう。最近、政府は田舎での白タクを一部許可するらしい。要するに、便利で快適(イライラの解消も)な暮らしが可能なように、多少規律をゆるくすればGDPは増加する。

牛はトラックにのせられるまで、飼い主を親牛派だと信じているのだろうか?
 
1)    表の部:
中国は南沙諸島の岩礁を埋め立てて飛行場を作り、新しい軍事基地としつつある。中国が作ったこの人工島は、日本のシーレーン防衛上重要な海域にある。
それが自衛隊とフィリピン海軍が共同軍事演習し、且つ米軍がフィリピンに再駐留する理由である。
 
また、今日の朝日新聞ネット版では、米軍がこの人工島の12海里以内の航行を予定しており、それは自国の領海という中国の主張を認めず、航行の自由を行動で示す狙いがあると報じている。
この動きも、今後の歴史的混乱を防止すべく、オバマ大統領が決断したものであると考えられる。
 
中国の拡張主義的体質は、中華思想として伝統的であり、且つ、共産党という国境の無い思想を国家の中枢に持っていることと関係している(補足1)。 抗日70周年記念式典での習近平の「中国は、歴史上一貫して他国を侵略しなかった」という挨拶は、この南沙諸島での行動を誤魔化す為の言葉である(補足2)。また、“人民解放軍”が反ファシズム戦争に勝利したかの如く、歴史を作ろうとしているが、それは中国の伝統的歴史書の書き方でもある(補足3)。
 
この中国周政権の危険な企みを防止する為の、日本、フィリピン、ベトナムなどと米国の行動に対して、ヨーロッパ諸国は冷淡そのものである。英国訪問中の周近平に対して英国は最高のもてなしをし、周近平も最高の表現で中国と英国の緊密な関係を演出している。南沙諸島の件などどこ吹く風である。
 
また、ドイツも中国との関係を緊密化している。メルケル首相はほぼ毎年中国を訪問し、その結果中国での新車自動車売り上げは日本よりはるかに多いそうである。http://www.nhk.or.jp/kokusaihoudou/archive/2014/07/0707.html
まるで、環太平洋諸国が中国と問題を抱えていることを利用して、経済面で有利にたとうとしている様に見える。AIIB設立にも、英国やドイツは非常に協力的であった。
 
この経済最優先で、政治先送りの行動は、世界の政治的安定に責任をもつ欧州の態度としては卑怯なものと言えるだろう。米国の世界での地位が低下している現在、ヨーロッパ諸国はそれを幾らかでも補う態度をとるべきであるが、それと逆行するような姿勢である。
 
このヨーロッパのアジアに対する無関心は、そして、日本に対する冷淡な姿勢は、日本が東南アジアに親日的な国が多いという理由と同根かもしれない。
 
2)裏の部:
世界中の国が、科学技術文明とグローバル経済の中で「経済発展か、それとも国家破綻か」という選択の罠にはまっている。その罠は、どの勢力により作られたのか、それとも自然発生したのか? それについて今は考えない。
 
発展途上国は、自国の経済の弱さをどう克服するか必死に考えているだろう。先進国はデフレをどう克服するかに、全神経を使っているだろう。しかし、数十年経過し、多くの国が経済発展した後の時点では、世界中の国々や人々は地球の狭さに不満を抱くはずである。
 
そして、世界中に政治的不安定というエネルギーが充満し、再び暗い歴史の中に入るような気がする。インテリジェンスの発展している英国や、同じ文化圏にあるドイツは、その時アジアで勝利する国はどこであるかを考えている筈である。
 
つまり、この地球上で豊かに住める人口は限られ、いずれ世界は有限の地表面積をめぐって争いになるだろう。その争いがどのような形になるか、その時にどう生き残るかを、政治家たるものは長期の戦略として考えねばならないのである。英国の表に見える米国からの離反は、何を意味しているのだろうか? 時間軸を伸ばして、更に、舞台裏を覗く気持ちで見なければならない(補足4)。
 
民族はいかなる方法をとってでも生き残らなければならない。卑怯な態度も、鬼神との同盟も、滅んだ民族には非難する自由はない。そして、日本やドイツは第二次大戦の敗戦国であり、戦勝国側の歴史の捏造とそれによるいわれなき非難の対象となる。戦勝国側はその道具を用いて、具体的な形はわからないが、地球上からの締め出しに使う可能性がある(補足5)。その時の準備としてとは決して言わないだろうが、現在同盟国として存在する米国と雖も、ドイツと日本が核兵器を持つことを決して許さないだろう。

そして、ドイツは必死にそのハンディ克服を考えてきたし、考えているだろう。日本にそのような政治家はいたか?戦後しばらくはいただろう。しかし、現在その意思を感じ取っている人がリーダーになってはいるが、過去多くの能力のあるはずの人は闇に葬られた。(補足6)元外交官はそのような本を書いているが、現在活躍中の元外交官は、陰謀論としてそれを排斥している。
 
TPPであれ、安全保障条約であれ、それにとらわれすぎるのは良くない。将来の生き残りに対する投資は、分散型でなければならない。ロシアも中国も額は少なくとも、その投資先に含まれなければならないと思う。獅子身中の虫ということばはあるが、荒れ狂う獅子の中の善虫なら、獅子はおとなしく変身するかもしれない。

補足:
1)中国人は、どこの国に移住しても中国人であるという確固とした意識がある。また、現代中国では極度に変質しているとは言え、共産党思想は元々インターナショナルなものである。

2)抗日70周年記念式典での挨拶の中で、70年前の今日、中国人民は14年の長きにわたる、想像を絶する艱難辛苦に満ちた闘争を経て、抗日戦争の偉大な勝利を手にした。」更に、「平和のために、中国はずっと平和発展の道を歩んでいく。中華民族は一貫して平和を愛してきた。発展がどこまで至ろうとも、中国は永遠に覇権を唱えない。永遠に領土を拡張しようとはしない」という文章があった。
習近平が代表となって挨拶している以上、中国人民とは共産党傘下の軍人を指すはずであるが、抗日戦争に勝利したのは国民党であり、中国共産党ではない。中国より遥か南方にあり、しかもフィリピンやベトナムが領有健を主張している岩礁を埋め立てて<U>広い島</U>とし、そこに軍事基地を設置する行為は、明らかに領土を拡張しないとする上記挨拶文に矛盾する。

3)岡田英弘著、「歴史とはなにか」参照:司馬遷の「史記」は前漢武帝の正統性を、神話の時代から嘘でも何でも入れ込んで主張した物語である。その“歴史書”は、武帝の立場を正当化する武器とする為に作られた。
同様に、先月の抗日70周年式典での習近平の挨拶の中の歴史解釈は、中国共産党周政権の正統性を主張し、且つ、武器とするために作られたのである。

4)抗日70周年記念式典の写真撮影で、北朝鮮代表は端に位置した。しかし、この位置は互いに強い信頼感があることを示しているとの見方も出来る。

5)知恵のない人間3人が、狭い島に残されて飢餓に苦しんでいる。このままでは何時かは来るであろう救助の前に、全員死んでしまう。そこで狙われるのは、他の二人と明確に異なった不利な特徴を持つ一人である。

6)何故、核武装が必要だと主張した中川昭一と怪しげなThe Rape of Nanking: The ForgottenHolocaust of World War IIという本を書いたアイリス・チャンは若死したのだろうか?(https://ja.wikipedia.org/wiki/ザ・レイプ・オブ・南京

(上記は、素人による覚書です。コメント歓迎します。23日語句等小修正あり)
内閣は、大学への助成金を手綱に使って、大学にくだらない介入をしている。大学はそれに答えたような形で、組織をいじくる計画書を書く。一体何が変わるというのか?
 
内閣が大学の経営に口出しをして、社会に役立つ人間をつくろうとするのは、貧弱な発想である。大学には自分の力で改革して、自己責任で生き残るようにして貰えば良い。


そのために、大学への交付金は何年か先に全廃して、現在使っている交付金相当額は全額奨学金にするという案はどうだろう。当然、授業料はアメリカ並みに高額になるだろう。しかし、優秀な学生はそれを支払うだけの奨学金を手にすれば良い。
 
優秀な学生に恵まれず、卒業生が企業などから見向きもされない様な大学は滅びれば良い。更に、大学をいじくる内閣の担当者が不要になり、予算の削減ができる。更に、交付金をチラつかせた大学への天下りもなくなる。
 
大学は必死になって、優秀な教官を世界中から探して採用するだろう。そして、自分の大学からの安易な採用をやめるだろう。その結果、教官の質は上昇するはずである。
 
大学は知の創造の場でなければならない。少なくとも後半2年間は、学生と教官が真剣な議論を講義の場でするようにならなければ、To teach is to learnにはならないし、教室は居眠りの場になるだろう。大学院では世界を相手に、実戦に参加できる能力をつけなければならないのだから、その準備を大学でするのは本来大変なはずである。
 
役立つ人間を作るのは、分野の再編や予算の重点的配分ではない。日本全体の学生が必死になって勉強しなければならないと思い、教官とともに努力するような雰囲気の大学をつくることである。


もちろん、上記のような学生が必死に勉強する大学にするという考え方は間違いかもしれない。ゆったりカリキュラムで、優秀な人材を育てる策を思いつく大学もあるかもしれない。要は、自由な競争を大学に持ち込んで、優秀な人材を育てた大学が生き残れば良いのだと思う。

そのような激しい競争は、過去に高校の段階であった。全く無名だった高校(例えば、京都の洛南高校)が、全国有数の進学校に変身したのである。そのような競争を大学に持ち込めば良いと思う。

高校の競争は、有名大学に入学させるための詰め込み教育だろうし、それは必ずしも最終的には良い人材を社会に送り込むことにつながったかどうかは明らかではない。しかし大学の競争は、社会で活躍できる優秀な学生を輩出するというものであるから、社会には即プラスになる筈である。

そのような優秀な大学に入学できる高校生を多数卒業させる優秀な高校は、現在の偏差値を上げる教育から変化しなければならないだろう。日本の教育環境が一変する可能性が高い。

補足:上記は学問の分野などを一切考えないで、一つの考え方を”見本”として示したものです。大学補助金は全廃ではなく、現在の半分程度にすべきとか、工学と理学では教育のあり方が違うとか、いろんな意見があり得ます。