現在、日本は戦後最大の危機にある。その中心にあるのが北朝鮮問題なのは、誰しも分かる。しかし、その危機を煽る背景として森友疑惑もあるとしたら、我々国民はどうしたら良いのか。(補足1)「福山さん、福島さん、立憲民主党の皆さん、野党の皆さん、日本国民の生命の安全を第一に考えて下さい」というしかない。
 
しかし、日米関係と同様、特定の人や政党を盲信しては身の破滅に至るかもしれないので、地道に北朝鮮問題に戻って考えてみる。丁度、事の本質を正確に議論していると思われるyoutube動画を見つけたので紹介したい。参議院予算委員会313日の青山繁晴氏の公述人を招いての質疑である。
 
1)3月13日参議院予算委員会において、有識者から意見を聴く公聴会が開かれた。青山繁晴氏はその中で、米朝会談について公述人として招聘された小此木政夫氏と前泊博盛氏の意見を聞いた。以下話の順序は、理解し易い様に入れ替えたので、実際の進行とは異なる。
 
その中で、小此木氏は米朝会談が間違いなく行われるだろうと語った。その理由として、「北朝鮮はそれに賭けている」という表現で、現在彼の国は相当危機的情況にあることを示唆した。素人ながら私も全体の様子から、全く同じ考えでこのテーマに関してブログ記事を書いてきた。(https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43590366.html;補足
 
青山氏は、小此木氏が「文在寅政権は親北政権というよりも、左派民族政権であって、基本政策は南北の統一である」と指摘していることに言及した上で、「トランプ大統領と金正恩の話が行われるのなら、核兵器撤廃ではなく(南北統一の場合不要になる)在韓米軍の撤退が第一(本当)のテーマになるとお考えでしょうか?」と質問した。
 
これに対して、小此木氏は「南北が現在のところ目指しているのは統一ではなく、共存だと思う」と答えた。つまり、在韓米軍の撤退を求めるという話にはならないだろうという意見である。続いて、米朝会談の結果として米朝和平の話が進む可能性があり、それは日本では衝撃的に受け取られ「日朝の国交正常化の話をしなくては良いのか」という議論が起こるだろうと証言した。(補足2,3)
 
また、核兵器の廃絶に関して、「短期的に北朝鮮からの核廃絶を考えれば米朝開戦以外にはないので、具体的にどのように折り合いをつけるかは、話し合ってみなければ分からない」(補足4)と答えている。また、同じく参考人であった前泊博盛氏は、「北朝鮮の核廃棄の問題は、“中国等の核保有国を含めて、この地域で核兵器に頼らない外交をどのように実現させるか”という大きな問題の一つとして、最後に残る」と答えた。
 
筆者は、前泊氏は“北朝鮮の核武装を現状のまま認めるという話になる”と意識してこの発言をされたのか判断しかねる。(補足5)ここでは議論は進まなかったが、この方向の先において日本がすべきは、日本も核抑止力を持つべきであるという議論である。この議論が出来る雰囲気に全くないのが、表題の「日本の戦後最大の危機」の一つである。
 
2)更に青山氏は拉致被害者の救出について、どのようにお考えかと参考人に聞いている。この点について、小此木氏は日朝国交正常化と拉致問題解決については、「小泉政権のときの(一部)成功もあり、日本の独自外交で達成すべきだ」と答えた。前泊氏も、基本的に日本が独自に交渉すべきだと答えている。
 
国会などで拉致問題が出るとき、筆者は何時も“何故、拉致被害者をどう救出するか”という問題の立て方をするのか不思議に思う。何度も書くのだが、国民を全く外交関係のない地域の人(或いは動物)に拉致された責任は、日本政府にある。国境警備や外交を正しく行って来なかったからである。
 
相手は外交関係のない北朝鮮であるから、外交関係を樹立するか戦争で奪回するかしか解決する方法はない。つまり、拉致被害者の問題は北朝鮮との外交関係樹立と別に考える問題ではない。(補足6)政治家も国民が理解できるように話すのはわかるが、本質を曲げて話すのは背信的である。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/41726113.html
 
更にこの問題について前泊氏は、「日朝国交正常化の話は、米国には余分な干渉をしないという約束を得て再開すべきである」と答えた。しかし、日朝国交正常化の問題は、米国の朝鮮半島政策と密接に絡んでいるので、これまでの米国政府を念頭においたのなら上記前泊氏の発言はあり得ない。
 
つまり、米国の伝統的政治勢力が東アジアの覇権維持のために朝鮮戦争とその休戦状態を必要としてきた。小泉政権のとき、日朝の国交正常化がこの米国の基本政策に合致しないので干渉したのである。しかしトランプ大統領はこの伝統的米国の政策自体に反対であり、本心で動けばそれ(日朝関係に不干渉)を聞き入れるのに何の抵抗もないだろう。
 
つまり、トランプ大統領は、全ての国家は夫々独自に国益を考えて行動すれば良いという考えであり、米国に伝統的なグローバル政治経済政策という米国一国覇権制に批判的である。一方、多くの米国の政治家や政府関係者は、ティラーソン前国務長官を含めて、その伝統的な勢力の中にいる。それが、トランプ政権が安定しない本質的原因だと思う。
 
従って、トランプ大統領の内心には、北朝鮮も一定の核武装をしても当然であるという考えがある。それを政治家や外交専門家は知らない筈はない。(補足7)その考え方に最も遠いのが、現在の日本の政治に関わる政治家や官僚である。その考えを、まるで火の粉をはたき落とすかのように嫌うのが、彼等米国盲従派である。ここからの脱却を考えているのが、安倍総理でありその近くにいると思われる青山繁晴氏だろう。そして、その応援団の中に居るのが上記馬渕睦夫氏らである。
 
その安倍外交に反対している勢力が、温存してきた森友問題の核心的部分を武器に安倍政権倒閣の攻撃を始めたと考えるのは、間違いだろうか。公文書を改竄してでも時の政権に盲従する公務員組織を持つ日本の姿は、もう一つの「日本の戦後最大の危機」であり、第1の危機の原因でもある。その2つの危機に挟まれて、日本国と日本国民は非常に危ない情況に追い込まれていると思う。
 
根本的な治療は無い。差し当たり、安倍総理が森友問題の核心にはないことを祈るしかない。長期的には、本音を喋る関西地方か中部地方に遷都すること、公務員採用法の新卒一斉採用という方法の廃止などを提案したい。新しい日本は、新しい人材でつくるべきである。一票の格差の完全撤廃を通して、薩長などの田舎の票田勢力から政治を取り返すことしか最終的に日本再生はないのではないか。
 
補足:
1)公文書改竄は民主主義の根幹を揺るがす事態である。そのような話があったのなら、何故もっと早くださないのか。今、日米韓が密接に連絡を取り合わなければならないときに合わせて、何故だしてくるのか。
2)米朝会談に向けて韓国側から出た北朝鮮側の考え、「北朝鮮に対する軍事的脅威が解消され、体制の安全が保障されるのなら核保有の理由はない」という文中の「体制の安全」を拡大解釈して、米朝会談を破壊したい人達、つまり対米完全従属派が日本に多い。テレビ出演度の異常に高い政治評論家の宮家邦彦氏も「北朝鮮は何も言っていない」と形式論に固執している。(補足7に引用した動画900〜)一方青山氏は、その考えを否定している。https://www.youtube.com/watch?v=IhsgcS7m-cQ
3)この国会質問は13日のことだが、その後16日午後、韓国文在寅との電話会談で安倍総理は日朝会談に意欲を示したと韓国側報道官から説明があったと報道されている。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180316-00000063-reut-kr
4)ジョン・ホプキンス大学が、米朝開戦がどの様な人的被害をもたらすかを試算したという。その結果は、ソールや東京などで死者210万人、負傷者770万人だという。https://www.asahi.com/articles/ASKB6560WKB6UHBI02J.html
5)通常の言語文化下であれば、前泊氏は「はい、北朝鮮は今回の会談の結果として核廃絶はしないと思います」と答えるだろう。何故、日本語でこのような答弁が可能になるのか?それは日本語表現が、話し手や聞き手の感情が大きく入る構造になっているからだと思う。このあたりについては、ブログやホームページに何度も書いてきた。山本七平の言う空体語と実体語への分裂も、日本語のこの特徴が関係していると思う。
6)拉致の被害にあった人は、戦争で捕虜になった人に似ている。戦争終結と講和と別に、捕虜救出問題を考える人は、政治家や外交専門家には居ないだろう。
7)「ティラーソンは、トランプは馬鹿だと言ったことを一度も否定しなかった」と、宮家邦彦氏は言っていた。宮家氏もそのように思っている米国追従派の一人である。小此木氏らの話の動画と以下の動画(9分以降)を聴き比べて欲しい。https://www.youtube.com/watch?v=fMyLNLA6ocA&lc=z23nh52hgviwulsxb04t1aokgwheldmnqorfyjy2ojlxrk0h00410
公文書偽造(森友学園用地売却に関する決裁書)に関して、藤井聡内閣参与が怒っている。しかし、その偽造の動機や発生メカニズムなどについては語らずに、ただ怒っている。理系人間が生まれつき持つ、政治&歴史音痴の典型的症状である。https://www.youtube.com/watch?v=WEtRbtFzIyA (補足1)
 
森友問題は、最終的に内閣官房まで燃やすだろう。独裁国なら別だが、大火事で何故か火元だけ焼け残ったなんてありえないのだから。つまり、当時財務省理財局長の佐川氏などが知らないうちに、文書の書き換えが起こった筈がない。先日自殺した近畿財務局金融監督第三課上席調査官の赤木俊夫と言う方は、「本省の指示で書き換えに関与した」というメモをのこしていたという。
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もしそれが真実なら、その指示は組織の命令系統を下って赤木氏に至っただろう。何故なら、誰だって違法行為は身の破滅に繋がるので、やりたくはないからである。国家公務員なら、公文書改竄の罪は知っている。それを行うのは、自分の身の安全を保障する何かがある場合である。それは、通常業務の場合と比べて上司の命令で行うことが実証可能な場合である。公務員という職種の取得は、身分の安定が唯一と言っていいくらいなのだから。
 
仮に違法行為の決済文書の改竄の指示が、佐川理財局長から直接来たとすると、「先ず、上司に指示を出してください」と言って躱せることができる。したがって、上の組織図にあるように近畿財務局長、理財部長、金融監督第三課の系統を下った指示の筈だと思う。その系統を外れて、そのような重罪となる(補足2)可能性の指示は伝達できないだろう。
 
そのように考えると、その最初の指示が出せるのは財務大臣ということになる。国会答弁に合わせるように最初からデザインされた公文書改竄だろう。時間の前後なんか関係ない。そして、佐川氏はその組織の功績により、国税局長に出世できたのだろう。
 
佐川元理財局長の罪が問われるのなら、当時の財務大臣と近畿財務局長こそ、先ずその責任を問われなければならないと思う。


何故、赤木上席調査官は自殺したのだろうか。この疑問は残る。おそらく技官なのだろう。組織の命令に従うしか、何も為しえなかった自分の不名誉を雪ぐためのものなのだろうか?それは今後明らかにされるだろう。
 
この問題が再燃したように見えるのは、検察庁特捜部のリークだという話が佐藤優氏によりなされている。よくわかる説明である。https://www.youtube.com/watch?v=GNV3LIEnJks
 
 
補足:
1)最近のブログに書いたように、現代は歴史というゴミ山の上の楼閣に過ぎない。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43572309.html 公文書偽造(改竄)にそんなに怒るのなら、古事記や日本書紀などの歴史の偽造についてはどう思うのか。まさか、日本つまり大和朝廷の歴史は、2600年前に遡るということを信じているのだろうか?
2)この重罪という点は、藤井内閣参与の考えの通りである。近代民主政治の基礎の基礎が、公文書の保存にある。しかし、その保存の原則が日本にはない。佐川理財局長が国会で答弁したように、「契約成立をもって、決済文書の役割が終わる」という詭弁というかインチキがまかり通る国である。
1)近畿財務局が20166月、安倍総理夫人が名誉校長になっている森友学園に対して、豊中市の敷地を破格の価格(地下埋蔵物の存在などの理由で8億円値引き)で、随意契約で売却したことを、朝日新聞が報じたのが2017年2月9日である。この土地は20121月に大阪音大が7億円で購入申し込みをしたが、時価9億円を下回るとして拒絶された(20127月)経緯がある。(補足1)
 
その売却の背後に、森友学園経営者が日本会議のメンバーであり、安倍総理または総理夫人との関係を利用して不正に廉価で取得したとの疑いがある。日本の国会がこの一年、もう一つの加計学園問題とともに占拠された感じである。両方共、自民党は必死に火消し役に回るが、煙は消えることが無かった。安倍総理の関与が極めて濃厚だと言うのが国民一般の理解である。
 
その審議の際に、森友学園との契約時に財務省理財局長だった佐川宣寿氏は、「契約満了を以て関係書類の必要性が消えるため、関係文書(追補1)は廃棄され残っていない」との主旨の発言をしたと記憶する。森友学園問題の経緯が複雑であり、後々問題になることを見越して、廃棄したのだろうと思うのが普通の感覚である。何故なら、正当な理由があって8億円の値引きをする様な場合、後で問題になった時の証拠書類として、契約交渉関係書類は保存するのが普通だからである。
 
しかし、その後文書が残っていて開示されたのだが、その時点で既に佐川氏は偽証したことになる。この件の決裁文書が、今回オリジナルなものから数百カ所改竄されていたことが明らかになった。また、森友学園側との値引き交渉を思わせる音声テープがあらわれたりして、現在大きな事件となっている。証拠はないが、この森友問題の経緯は全て、財務大臣も内閣総理大臣も知っていることだろうと思う。
 
2)その価格交渉に用いられたのが敷地内にゴミが埋まっているという話である。最初のゴミ処理で全て終わった筈だったが、その後更に深くにゴミが存在するとデッチ上げ、その処理費用が8億円値引きの根拠の大部分である。正にその問題でゴミ処理に関与したと言われる田中造園土木という会社の社長が、昨年春に自殺した。
 
そして、先日森友学園問題で二人目の自殺者がでた。財務省近畿財務局金融監督第三課上席調査官の赤木俊夫と言う方で、森友学園用地の売却を担当したそうである。地検の聞き取りを受けた晩のことだったという。
 
遺書には森友問題の記述はなかったと言うが、それは当たり前である。口に出して言えるのなら、死にはしない。それについては以前簡単にブログに書いた。
 
麻生財務大臣は、佐川理財局長の国会答弁に矛盾しない形に決済書類の書き換えを行ったと説明している。しかし報道されたような国家の枠組みを破壊するような書類の改竄行為を、一局長のためにする筈がない。責任者でありながら、その取引に関して国会で偽証した当時関西財務局長の佐川氏は、当然偽証罪で告発されるべきである。退職金をもらって無事でいることは許されない。
 
その動機を明らかにすれば、理財局で話が終わるはずがない。理財局だけの話なら、そのような大胆なことをする動機として不十分である。こんなところで足踏みするなら、日本が法治国家でないことを例証することになる。
 
 加計問題や森友問題は、安全保障などの問題に比べて小さい問題である。しかし、日本国の政治のあり方(安倍政治のあり方)という、根本に関する問題である。この件、優れた政治評論家である馬渕睦夫氏などでも、大きな問題に目が眩むのか、何の疑念もないと言い放っていた。
 
どんな大きな装置でも、ネジの規格が合わなければうまく組み立てられない。日本においても、公平性は政治と日本国民全との間を繋ぐネジのようなものである。森友問題と加計問題は、その国民と政治を繋ぐネジが中世アジア的なコネなのか、日本や欧米のような法令に基づく公平性なのかに疑念を抱かせる問題である。ネジが混在していては、大きな装置である国家全体の政治が組み立てられなくなると思う。
 
最高裁は、行政のすることに違法性や違憲性の判断をすることのない、サラリーマン的判事が構成しているので、この国では司法は正常に機能していない。それも、最も近い国とよく似ている。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43453611.html従って、国会で追求するしか方法がないのかもしれない。
 
安全保障という大問題を持ちながら、くだらない議論をしなければならないのはこの国の不幸である。
 
追補:
1)最初決裁文書と書いたが、交渉関係書類の間違い。決裁文書は相当期間保存される。http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/gyoukan/kanri/gaido_1.html(3/16)
 2)事案の終了を持って、決裁文書も廃棄すると佐川氏は証言している。佐川氏は事案の終了を契約の終了と主張しているが、白真勲議員の「事案の終了とは、延払い代金の支払い終了ではないのか?」という質問には、十分答えられていない。https://www.youtube.com/watch?v=plLuY9ykEA0 (3/25)
 
 
補足:
1)2012年1月に大阪音大が同じ土地を買い入れたいと大阪航空局に申込み、3月に大阪航空局から近畿財務局に大阪音大への売り払いを内容とする処分を依頼した。価格面での折り合いがつかず、大阪音大は買受要望書を7月に取り下げた。http://barelo.hatenablog.com/entry/2017/04/29/065343