美しい曲を書く、ヘンなオジさん。 | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

坂口安吾といえば『堕落論』が出てくる。
そんな坂口安吾が翻訳したジャン・コクトーの『エリック・サティ』という著書がある。

エリック・サティは、「音楽界の異端児」と呼ばれたりもする。
坂口安吾の奇行もあるが、サティも負けず劣らずのところがある。
奇妙なタイトルのついた曲を発表したり、薔薇十字の運動に加わったりと、異端児的であるのは間違いない。
だけども「ジムノペディ」や「グノシエンヌ」など優れた曲を残している。
そんな彼は、伝統的な対位法や和声法を極めたりしていたが、
本業としては、ル・シャ・ノワールなどの酒場で一介のピアノ弾き。
そんな彼に友人たちは多い。小説家となったアルフォンス・アレーなどは、
サティのピアノを聴きながら「小説のネタが思い浮かんだ」などと、その場ですぐに書き上げたりと、いい関係を築いていた。
サティの肖像
当時、その彼をただならぬ音楽家だと見抜いたのは二人。
その一人は、この本の著者であるジャン・コクトー。
もう一人は、その当時、音楽界の寵児とされたドビュッシー。
彼は、ローマ賞を受けた新進気鋭の作曲者。
ドビュッシーが、ピアノを弾いているサティに目をつけ話をする。
サティの持つアイデアを聞き出し、ちょいと自分のものに拝借。
この著書には、こんな様子がコクトーの視点から書かれている。
「エリックは、人がいいんだから、、、」

アイデアを気軽に明かしてしまうほどの人の良さも悪いものではない。
フランスのクラシック界に新風を巻き起こしたいわゆる「六人組」も
そんなサティを慕うメンバーとして始まったもの。

持った実力からすれば不遇の生涯だったが、こんな人生も、また良し。
今もサティの曲は、世界で愛されている。

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<了>