BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

古語に「にげなし」という言葉がある。
これは現代語にすれば「似合わない」という意味。
清少納言『枕草子』の四十二段には、そんな「にげなきもの」が書かれている。
その部分を抜粋すると、
「老いたる男の寝惑ひたる。また、さやうに髯(ひげ)がちなる者の椎つみたる。
歯もなき女の梅食ひて酸(す)がりたる。下衆の紅の袴着たる。このころは、それのみぞあめる」
この文の意味は、「子供が寝ぼけている姿は愛嬌があるが、老人が寝ぼけているのはサマにならないし、ヒゲ面の老人が椎の実を噛んでいる姿も頂けない。
また、歯がない老女が梅干しを食って酸っぱがっている顔は見られたものではない。
身分の低い女官が、赤い袴(はかま)をはいている姿。流行なのか近ごろは、みんなそんな感じの格好をしているというのだが...」というところ。
清少納言の観察眼の鋭さが表れている段とも言える。
かつて、「梅干しババァ」という表現があったが、それを思い起こさせる一節。
身分の低い女性たちが赤い袴などチャラチャラした格好をしているのも似つかわしいものではないと非難。いかにも清少納言といったところである。

現代で「似合わないもの」と言われるのは、芸能人や有名人の薄毛。
とは言うものの007シリーズで人気だったショーン・コネリーは、薄毛になっても魅力は失われていない。
また、人気の雑誌の特集で「イギリスの最も男らしい男性」を選ぶアンケートでトップとなったのは、ジェイソン・ステイサム。
彼は1967年生まれ。現在57歳。


モデルとして世に出てきたが、1998年の映画初出演の時も、30歳ぐらいだが、すでに薄毛。
それでも、その当時から人気だった。
そして、彼自身も「薄毛を神に感謝している」と語っている。
とは言え、それも、ケースバイケース。
同じく、この問題で挙げられるのは、イギリスのウイリアム王子。

やっぱり、ケースバイケース。



いにしえを思えば、残念ながら「にげなし」か。

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<了>

よく言われる言葉に「危機管理能力」というのがある。
「危機」は、どこでも、いつの時代でもあること。
今、自民党総裁選挙が行われているが、
総裁になる人物に一番求めたいのは「危機管理能力」。
そんな危機管理ができる人物を待望する言葉に、
「安石出でずんば蒼生をいかんせん」というのがある。
(安石は人の名、蒼生は民衆)
「安石よ、キミがやらなきゃ、民衆はどうなるんだ!」という意味。
この言葉の誕生は、中国・六朝時代。
六朝時代は、中国の歴史でも、非常に不安定な時代。
各地で動乱が起こり、意識ある者は「清談」と呼ばれる社会風刺を繰り広げたとある。
その中の一国・東晋に安石(あんせき)という人物がいた。
学識などがあり若くして認められていたが、国の官吏になるなどは、
まっぴら御免としていた人物。
「こんな国の危機なる時に、キミが出て来ないでどうする?」と、
世は「安石」待望論が出てくる。
それに押され「安石」は王の側近となり、
王のそばで陰謀をたくらんでいた人物を失脚させ、襲ってきた敵を破り国難が去ったとされる。
中国の六朝時代に限らず、いつの時代も国難といえば、国難の時代。
一国の代表者は「危機管理能力」が最優先。


総裁選挙は、自民党員や国会議員にのみ選挙の票があり、
国民の全てで選ぶわけでもないが、
願わくば、
「安石出でずんば蒼生をいかんせん」と言われるような人物の選出。

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<了>

青く晴れ渡った秋を表現する言葉に「天高く馬肥ゆる秋」というのがある。
その言葉を聞くと、夏草を食み、ダイエットなど気にもすることなく、
すくすくと育った馬が野山を駆け巡っている様子が眼に浮かんでくる。


これは、中国を語源とする言葉だが、元々は、
このような、牧歌的な意味で語られる言葉ではなかったようだ。

中国の北部地域に住んでいた民族は匈奴とか夷狄とかと呼ばれる騎馬民族。
その頃の中国は農耕民族であったため、そういった騎馬民族の侵入を怖れた。
その侵入を防ぐために築かれたのが、万里の長城。
それでも、まさに、「天高く馬肥ゆる」ような季節になると、
そういった北方の騎馬民族が、秋の収穫を略奪しに来る。
その戒めとして生まれた言葉が「天高く馬肥ゆる秋」だという。
そんな元気な馬たちが侵入してくる頃だから、「各々方(おのおのがた)、用心召されよ」
というのが真意のようだ。

国境を地面で接している地域は、そのようなことが多々起こる。
ウクライナも然り、パレスチナも然り。

のんびりと清々しく響くこの「天高く馬肥ゆる秋」という言葉だが、
「逆説」の意味には、今の紛争地域のような恐怖が渦巻いているようだ。

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