やっぱりクサいぜ、にしんの燻製。 | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)やブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)のように、
姓と名のイニシャルが同じというのは、運勢が強いらしい。
これは、何も女性タレントに限ったことではなく、宮本武蔵や丹波哲郎など奇妙な顔ぶれも現れる。
これらを列挙すると、運勢もそうだが、いずれ違わず何か強烈な個性というのを感じる。
我が興味を惹かれる詩人・シャルル・クロ(Charles Cros) もその一人。
彼はフランスの18世紀の科学者でもあったが、個性の強い詩人に列せられる一人でもある。

彼の科学的発明で言えば、自動電信機。
これを25歳の時、1867年のパリ万博に出品している。
その辺りで詩作も始め、ヴェルレーヌやランボーとも知り合うことになる。
一方、科学分野では人工宝石や写真技術の発明や蓄音機も手掛けている。
残念なことに、これはエジソンと開発競争で敗れることになる。

詩における彼の代表作は『にしんの燻製』
この詩は、ちょっと奇妙な構成になっていて、最初の部分を挙げれば
Il était un grand mur blanc — nu, nu, nu,
Contre le mur une échelle — haute, haute, haute,
これを翻訳すれば、「白い大きな壁があった、裸の裸の...
壁には一つの梯子がかかってた、高い高い...」といった感じである。
こういった独特の作風が人気を呼び、かなり知られる「詩」となった。

ただ、彼はエジソンとの開発競争に敗れた後、モンマルトルの酒場
ル・シャ・ノワール (Le Chat noir)に入り浸って、泥酔状態。
その状態を見て、からかわれるように「詩の朗読」のお呼びがかかり、
前に立って、このコイツは臭いぜ、とばかり『にしんの燻製』語り、
それを酒代にしていた。
輝かしい青年期。そしてうらぶれた泥酔時代の晩年期。
これも、人の人生かと思う。

ま〜、当方にとっては、晩年期の彼に会ってみたい気がする。
ル・シャ・ノワールで。
エリック・サティがそこでピアノを弾いていたら最高なのだが...。

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<了>