「見出されたとき」の中で、主人公が、かつて愛した女性・ジルベルトと
昔を偲びつつ語るくだりが出てくる。そこでジルベルトが
「愛することは、その魔法が解けるまでどうすることもできない
一つの呪われた運命ね」と寂しそうに語る。
そして彼女は続けて、
「今読んでいるバルザックの小説『金色の眼の乙女』にそのようなことが
語られていますわ」。
バルザックの小説は今でもよく読まれているが、当時は誰でもが読む小説だった。
『人間喜劇』と呼ばれる長編、短編を合わせて90編にも及ぶ小説を残している。
人間の機微や示唆に富む内容も多い。
バルザックの小説について語ることは20世紀の初頭はごく自然なことだった。
上記の『金色の眼の乙女』は短編だが結構示唆に富んでいる。
簡単に紹介すると、主人公は、青年貴族アンリ・ド・マルセー。
その彼がチュイルリー宮の前で「金色の瞳」を持つ若き女性に出会う。
そっと、つけて行くとその女性が入っていったのはスペインの貴族の邸。
アンリは恋心を募らせ、何とか会いたいものだと従者を使って
出会いを求める。
彼女が別のところに住んでいることを知らされるが、どこかは明かされない。
さらに会うことを求めると、女性の従者と待ち合わせることになった。
今から行く場所は言えないと、目隠しをされ馬車に乗せられる。
目隠しが外されると、とある屋敷の中。
そこには、金色の瞳の乙女パキタがいた。
アンリはパキタの姿を目の当たりにして美しさに魅かれ、強い恋心を燃やす。
だけども、パキタが謎めいた言葉「同じ声だわ。そして、同じような激しい気性...」
という言葉を語る。
瞬く間に時間が経ち、別れの時がきた。アンリは従者に連れられて、
再び目隠しされて馬車に乗り自宅へと戻ることになる。
再び会えること、それを願っていたが、パキタの従者からは返事すらない。
想いを寄せつつ、いく日かがたったある日。
あの、スペインの貴族の邸の前を通ると叫び声。
アンリが中に飛び込んでみると、
あのパキタが血だらけのナイフを持って立っていた。
見ると、彼女の前にスペインの公爵夫人が血を流しつつ倒れていた。
その時、視線を合わせたパキタとアンリ。
この二人はその時、お互いが、寸分も違わぬ容貌であることを見出す。
彼らは、異母姉弟だった。
これがこの小説のオチ。
愛してはならない、異母姉弟だった、となる。
すなわち、ここで魔法が解ける。
ジルベルトが語ったように「愛することは、
その魔法が解けるまでどうすることもできない呪われた運命」
ということらしいが、
この小説、恋の呪いが解けても、残酷すぎる結末だった...
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