飛んでイスタンブール2 ~魂のふるさとを探す旅 その1 | かんながら

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旅の記録です

 

 

からのつづき。

 

 

外国人観光客とどこか遠い街からきた若い人たちであふれる表参道。

 

「こっちは繁華でいいですね」

不動産屋には特別な見方があるらしい。

 

そういえば渋谷のはずれに住んでいた頃、駅の北側と南側で通行人の数が6-4だか7-3で違うので少ない方は高級住宅地だけど、家賃が安いのだと不動産屋のおじさんに言われたことがある。

 

私からしたら、処刑場とか、墓とかがある霊霊ちゃんがいるいわゆるケガレチが人を呼ぶってピンときて住みたくないけど、彼らは人の数を売上見込みとカウントするからそっちの方が価値があるようだ。

 

わたしの部屋の真上を飛行機がかすめていくようになった。

 

 

楽しそうにしている人たちを見るのは嫌じゃない。

ただ、自分の居場所がないってことだけが問題。

この人たちはわたしの存在は目に入んないだろうからね。

「繁華」という言葉は、夜景のひかりの下にある人の暮らしを思うと涙が出るくらいの幸福感に包まれるわたしのあの感覚に似てるんだろうなって思う。

 

「繁華」の代償であるゴミを誰もみていない時間にこっそり片付け続けている人が、そんな言葉を使うのは、同じにおいを感じる。

だいたいみんな文句を言いながら、もしくは苦痛をかみしめながら無言で片付けているのを知っているからね。

 

誰かとても少ない数の人たちが、この街の持つ何かを支えるのはもう無理だって思う。

 

 

 

思いがけず、表参道の同志と歩いての成田空港。

逃げるように去って行ったけどね。

わたし、そんなに怖いのかな。

 

「普通の男はミシマちゃんを満足させられないって思うからじゃないかな」って仲間からアドバイスももらったけど、

そもそも不満を感じる人に近づかないんでそういうのはないはずなんだけどね。

 

 

アップグレードポイントが余ってるから、ANAラウンジ。

そこでなぜか泡盛の「おもろ」。前に「りこさんに奉納」って亀好きの元ダンナがくれたやつ。

おもろさうし。ここにもついてくる琉球。

こういうの、好きだけどね。

もうどうせ御用の旅なんだったら思い切りドラマチックで分かりやすいストーリーもいっそいいなって思う。

 

 

 

スパークリングワインとカレーとラーメン。

結局ギリギリまで食べて飲むから搭乗ゲートまでは走ることになる。

 

シャワールームでシャワーも借りて、さっぱりしてシャンパン

W朝シャン。

 

スタアラ利用で、コーカサスに入るには、ジョージア(グルジア)一択のようである。

ちょうどそろそろ陸路の国境越えを体験したかったのでジョージアからアルメニアを目指すことに決定。

いつものことながら、行く国と空港しか知らない。

 

陸路はおそらく街の中心からそれほど遠くないところに入るだろうから大丈夫と思うけど、いったいどうなるんだろ。

 

そもそもこんな変な旅なんでしてるんだろうね。

思えばヨーロッパ鉄道旅行もそんな感じで、そこに駅があるから、とかそこに「最果て」があるからってそこにいったもんね。

 

ドナウの源流から黒海までただひたすら公共交通機関で向かうとか。

 

結局わたしが好きなのは旅ではなく移動なんだろうなと思っている。

乗り鉄の皆さんと同じく、車窓を流れる景色を見ているだけで癒されるのよね。

 

 

毎回楽しみにしている邦画は、かがみの狐城。

おもしろかったよ。今の作品はスピリチュアルな要素満載で、哲学的。

 

 

 

 

 

 

能登を舞台にした「君は放課後インソムニア」。

 

 

なんでこれ?わたしに見せようとしてる??

 

もちろんこの作品見て思い出したのは親友の星の王子さま。

 

あと、この「リバー 流れないでよ」。

 

 

舞台は貴船。

これも、なんかわたしに指令を送っているようにしか思えない内容だった。

 

 

最後に観た映画、なんだっけ。

京都の郵便局のおにいさんの話。

一秒先の彼。

 

 

 

 

伊根町が出てくるのよね。

わたしのルーツの景色を彷彿とする。

 

 

 

今回のテーマは555らしい。

かがみの孤城は、7だったけどね。

 

 

イスタンブール空港到着して、トランジットは6時間弱。

搭乗時間までは5時間ほどしかないからのんびりしてるつもりだった。

 

が、「ボスポラスのあのホテルに行くなら今」って衝動的に思ってパスポートコントロールに走る。

 

 

イスタンブール空港は街中まで遠い。前に片道1時間半くらいかかっている。しかもバス。

ガイドブックには鉄道ができてたはずだったが、そうなっていない(はず)。

 

イスタンブールは空港で遊んでるつもりだったのでうっかりeSIMもいれてない。

たしか、トルコはネットをつなぐのに、ただ接続すればいいってことにならないんだよね。

パスポートを登録すればフリーで1時間使えるとかだったけど、この時間のない状況では無理。

 

しかもパスポートコントロールが目の前でクローズで、反対側に走らされる羽目に。

そのせいで入国まで1時間のロス。

そのときすでに18時半。

飛行機の搭乗開始時刻は22時50分。

 

呼ばれたら行けるし、ダメならいけない、ただそれだけ。

相変わらず何も考えていないミシマ。

 

とりあえずバス乗り場にいって、「スイスホテルボスポラス」って連呼して、お兄さんにバスを教えてもらう。

着いてから30分も歩くんだよ?大丈夫?って念を押される。

 

だからって片道75ユーロのタクシー乗れないでしょ。

空港シャトルバスは204トルコリラ(約1000円)。

 

 

スイスオテル ボスポラスって連呼して、運転手さんに「テルミー」って言っておいた。

忘れられてたけど。

 

 

そしてまたしてもホテル名を連呼して道行く人たちに教えてもらって30分、ようやくたどり着いたここ。

 

 
このホテルは、日本の実業界のみなさんが寄付してイスタンブール市の要請にこたえて作ったらしい。
朝日と夕日が望める一等地に建てたのだそうだ。
なんでわたしがそんな話を聞くことになるのか?
その話、結局「じゃあ、今度いってみます」っていったけど、直接報告できるのはおひとりだけに。
 

 

そのホテルはボスポラス海峡を見下ろすとても素敵な場所にあった。

 

 

宴会場にMt.FUJIがあったりとか。

残念ながら、中国語表記しかないってあたりが悲しいが。

ここは日本人の有志がプレゼントしたホテルなんだよ、って何人の人が知ってるんだろうか。

 

 

 

たくさんの船が行き来するボスポラス。

前回いったときには、定期船に乗った。

 

 

毎回何も調べずよくスキマ時間に間に合ってるなって我ながら感心する。

 

しかし、今回間に合うかどうかはわかんない。

コーヒーくらい飲もうかと思ったけど、ロビーで満足しちゃってそのまま帰ることに。

 

夜景もまたすばらしかった。

ひたすら走ってもとのバスターミナルへ。

 

夜のイスタンブールは不思議な魅力があると感じる。

フォトジェニックな街。

 

 

余裕はなかったけど間に合った!

 

イスタンブール空港のインターネットは当日1回限り1時間フリー。

この機械でレジストレーションする。

 

さて、次は、ジョージアへ。

 

(追記)

書き忘れていたけど、イスタンブール行きの飛行機はほぼ満席だったのに、わたしの席は3列全部空いてるはずだった。

そこにギリギリにひとり間をあけてチェックインしていた人がいた。

酒ものまない、なんかこのあいだエチオピアであった人に妙に似てる人が。

もちろん、ぎょっとして見張りかと緊張したが、「ケーキどうぞ」って自分が食べない機内食のデザートをくれた。(なんかこの行動もあの人を彷彿とする)

 

ワインをお代わりに何度もギャレーに通うわたしにひいたのか、声をかけられたりはなかったけど、最近日本からの便でひとつ相手隣の席に不思議な人が送り込まれる気がしている。