(わたしもだけど)
いつもワインセラーに常備しててくれたのだけれど、
彼が亡くなってしまって、小さな部屋に引っ越すのに、ワインセラーも処分して、でもなんか高価なワインは1人で開ける気もせず、そのまま持っていた。
だいぶ八ヶ岳に招待してもらったお礼に開けたけど、それでもまだ持ってたワインも
あの世に持っていけないしなって思って
ひとりであけることに。
ブルゴーニュはふたりで旅したことがある。
ロマネコンティの畑で記念撮影して。
お腹いっぱいになるくらいブルゴーニュワインを飲んだ。
あれはいつだったんだろう。
マグダラのマリアを訪ねて南仏の旅をした時だと思う。
彼はその旅行記を書くつもりだったけど、書かずに逝ってしまった。すごい量のメモがあったけど、それも処分せざるをえなくてごめんなさい。
ひとはいつか死ぬ。
予告があるときとないときがある。
みんなコロナで騒いでいるが、ひとはコロナで死ぬのではない、寿命で死ぬのだ。
自死遺族でもある私が、今までそれ以上納得できる答えに出会ったことがない。
身体の自由のきくうちに、
美味しいものを美味しいと思えるうちに、
やりたいことがあるならやっておかなくては。
とっておきのワイン、ほんとは一緒に飲みたかったよ。