誰に呼ばれて成田山 〜祇園の匂いと白山、金毘羅、今宮戎 | かんながら

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旅の記録です

思い立って成田山。
またいつもの参拝服のままで。朝参りの明治神宮から直行。
非常に寒い。やっとごっつい方のダウン着られるチャンスと思ってたのに。
 

 

成田空港にはよく行くけど、成田山は初。

 

平家筋は行ったらダメなんだってさ。
将門の乱のとき、朝廷から怨敵退治の祈祷を命じた諸社諸寺の中に成田山新勝寺あったから。
だから、神田明神や築土神社の氏子は成田山に参拝すると将門の加護が受けられないという伝承がある。
もちろん、知っている。最近読んだ本にも書いてあったから。
 
でもわたしは、ご利益を神さまに求めない。私の神さまはいつも十分に与えてくださっている。
不足があると感じるのは、自分の心の未熟さによるものとわたしは思っている。
 
そこに、なにがあるのか、そこでなにがあったのか、「そこが、どんなところなのか」だけがわたしの興味なのである。
だから、加護はなくていいのだ。意地悪されて不足を作られたら困るが。
でも神様は嫉妬して意地悪したりも絶対にしない。
 
 
まあ、行きたいと思ったことは今までなかった。
なんか、みんなが貼ってる交通安全のお札が悪趣味になぜか思えて、クルマ乗ってたときも貼ったことはない。
 
そう言えば、伊勢平氏おじさんが突然わたしの前に現れたとき、香取神宮に誘われた。そして旦那の許可をとって同行した。なぜいうのかと怒られたが、後ろぐらいことはしたくないのが、サーダカのみしまなのである。
 
そして、おじさんとの初ドライブはなぜか成田周辺で迷子になり、おじさんの前にしか進まない車でぐるぐる回った。
そのときにここに通りがかって、絶対来るなよ、と言われたことを覚えている。
 
あのときは明らかにこの界隈をふたりで巡れという指令のようであった。
 
そのときにおじさんは、与謝野晶子のうたをくちにして、わたしは与謝が瓢箪のことだと、丹後の先生からの受け売りの知識を披露した。
 
 
 

 

 

 
みしまだけに。この家紋に反応。
海賊の匂いがぷんぷんする。
 

 

 

 

あっ!これは瓢箪じゃん!

与謝つながり。海人族のしるし。
 
 
 
これ、サカナって文字なんだよーって通りがかりのカップルが話してて、自然に入ってくるガイド。
読めなかったよ。
 
 
 
これ、なんて読むんだろう。
魚いちば?
ま、わたしは今、中沢新一著「アースダイバー 東京の聖地」の影響により、魚河岸に興味を持ってるので、そちらにフォーカスしてしまいますな。
 
 
梅が咲いていた。
梅は母校の印。
 
そして成田山には来るなといった伊勢平氏おじさんが毎朝唱えていた、梅の小枝。
 
わたしは桜の木のようと言われたことがあるけど、桜より梅の花が好きである。
桜は自死した祖父が、わざわざ墓地の近所の桜の名所の開花の時期にあわせて亡くなったのでトラウマなのである。
ピンクの雲みたいなのもなんとなく苦手である。
 
 
 
 
 
境内で気になったのは瀧。
オーブだらけである。
 
よいじゃーん。
 
なんとなく熊野の空気。
なんなんだ、ここは。どうして伊勢平氏おじさんは来るなといったのかは謎。
おじさんは伊勢平氏の頭領のなんとかの血筋で、渥美半島ににげたとか?
 
そして彼は荼枳尼天大嫌い。
豊川稲荷は荼枳尼天ですよね。
 
彼は香取神宮に行った時も真っ先に社殿や祠を目指していて他には目もくれなかったから、「お地場」に興味がないのであろう。
たしかに、本堂はいいなって思わなかった。
仏像も。わたしは「場」が好きなのである。
 

 
 
成田山の本体は滝だった。
雄滝、枯れてたけど、雌瀧。
 
 
星祭りの時期だったのでお札をもらう。
うん?なんだ、この、やんちゃな感じの人たちのにおい。
今はすっかり馴染んだ海人族のにおい。
 
これなんだよ、わたしが神社が苦手だったのは。
 
でも、今ならわかる。この人たちが、神様を支えてくれているのだ。
だから、祖母は、お祭りの時かならず、彼らをもてなしていた。
 
そう、祇園祭の時期。
うちの産土神は、牛頭(熊野権現)だった。今は素戔嗚尊になったが。
 
 
そして奥宮は大日如来。
でも夏に祇園祭やるってよ?
 
それって牛頭ですよね。同じ??
 
牛頭といえば、八坂神宮。
そういえば祇園精舎の鐘の声、だよね。
 
 
 
 
八坂神宮の祇園社は古くは今宮戎の神人(じにん)が場所をみつけて祀っていたそうだ。
そして一昨日きいた、白山信仰とのそっくりすぎなそれ。
 
 
 
 
そして宮島になぜ香川県の空海のお膝元からお嫁さんが来るのかについて考えてたらきた!この三社オンパレード。
香川県はもちろん空海の出生地。
 
 
なんか、ここ、熊野じゃん?
 
 
しかも聖徳太子も祀られてる。
昨年からの流れが全部きている。
 
 
これも。ほんと似てる。那智の滝のあそこに。
 
 
 
 
ちゃんとある妙見宮。
 
 
 
そしてそして、境内の出世稲荷は荼枳尼天なのだが、場所だけでもといってみたら、すごい風がふいた。飛ばされるかと本気で思った。
 
 
風の神きた!
シナツヒコの神、シナツヒメの神、ヤエコトシロヌシの神。
 
そして竜田川。
 
みあげると、なんと!
 
 
繋がってたな。
 
成田山と、筑波山。 
 
 
 
やはり
 
ちばらぎ
 
は、かなめである。
 
 
 
直会は、菊屋で日本酒2合にうな重。うまき、肝焼き。
しっかり楽しみました。