Lorin Maazel : The Early Recordings on DG | Pokopen Photographic

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私、基本的に訃報を聞くと香典代わりにその人のCDを購入
する事にしているのですが。

と言ってもまだP・ブレイやデビッド・ボウイは買っていませんが・・。
(P・ブレイCD少なすぎ)

実はマゼールもすぐには買わなかったです。正直欲しいCDなかったし、
敢て言えばベルクの「ルル」位ですね。そんな中、去年に
"The Complete Early Recordings on DG 1957-1965"が出まして。
買いました。懐かしさ半分と、ラベルのオペラはこの曲の決定盤
的な評価を得ながらも、すぐに廃盤になったという事で購入。

2,3枚聞いた段階で、さる人が聞きたいという事で半年間程
我が家から不在状態となり。ようやく最近ご帰宅となりました。


マゼールのレコード思い出深いのは、たまたま高校の先生が
「クラシック聞くなら遊びに来い」と言われてその先生の
家に行って良く聞かせて貰ったのを覚えています。その先生
オペラが好きで、色々聞かせて貰いました。オペラに対して
余り抵抗感がないのはその先生の影響ですかね。カラヤン
が好きでしたが、マゼールも好きでよく聞かせてもらいました。
それらの多くはこのCDセットに入っている物。その先生
LPプレーヤーはDUAL(型番忘れた)スイッチ押すと自動的に
アームが動くのですが、レコードに降りる時に「ボツ」と
音がしないのが印象的でした。


聞かせて貰ったのはすべてドイツ盤。石油ショック前の
レコードだったので装丁も豪華でした。これが最高という1枚
がメンデルスゾーンのイタリア。(オケはBPO)軽快でビュン
ビュン飛ばす演奏でしたね。ジャケットに金色のシール
はってまして、今回確認したらディスク大賞のシールでした。
へえ~~~。


今回改めて聞いてみましたが、確かに軽快で演奏としては
素晴らしいですが、なんか低音があまり入ってないですね。
もともと録音がそうなのか、それともマスタリングの影響
なのか。DGGの録音って低音のカットを云々する人もいるので
録音がそうだったのかもしれません。弦がキュンキュンして
高音が一寸強い。それになんか重量感ないですね。DGGの音って
こんな感じだったかな?


次に聞いたのが、DGGからのデビュー盤「ロメオとジュリエット」
(ベルリオーズ、チャイコ、プロコフィエフ)オケは勿論BPO。
モノラルですが新人の指揮者のデビュー盤が2枚組ですからね。
DGGも期待していたのでしょうねえ。これはバランスのいい録音
でいいですね。
演奏もこの当時のマゼールらしく颯爽として爽快。高校の先生
にも良く聞かせてもらいました。懐かしいけど、今聞いても
いいですね。当時のBPOはすでにカラヤン時代に突入していましたが
カラヤンはまだEMI専属だったのでDGGがBPOと録音を始めるのは
59年の「英雄の生涯」からですからね。カラヤンも当時は「トスカラヤン」

時代だったからそれをマゼールに期待していたのかもしれません。


BPOとの録音は
チャイコの4番、ベートーベンの5、6番
シューベルトの2,3、4、5,6,8番
ブラ-ムス3番
レスピーギのローマの松
ムソルグスキーの禿山の一夜

とまあ定番の名曲ばかり。金管が一寸くすんだ音色だったり
弦のアンサンブルが後のカラヤン/BPOに比べて雑だったりは
懐かしいというか、昔のBPOだなあと一寸感慨。


正直これらの曲聞くの20年ぶりなので、何がいいとかは
判りませんが。基本的に才気煥発的な感じでいいですねえ。


個人的に本命なのはラベルの歌劇、歌劇『スペインの時』と
歌劇『子供と魔法』、どちらもあまり演奏されない演目。
CDも少ないです。特に『スペインの時』は評価高く、ようやく
手に入れる事が出来ました。オケはフランス国立放送管弦楽団。
なかなか2つともよかったですね。歌劇『子供と魔法』は尻切れ
トンボみたいな終わり方なのは何故かな?


そして意外だったのはモーツアルトの交響曲。1番、28番、41番
(フランス国立放送管弦楽団)
の3曲。これ録音が1960年1月なのに発売がなんと2004年!
お蔵入りの原因が何?


ともかく普通のクラシックファンだっら何枚のCDありそうな
レパートリーですが、我が家にはほとんどないので。(苦笑)
たまにはこんなのもいいかな?演奏もまあまあだし。
若き日の颯爽としたマゼールいいですなあ。