国際カミングアウトデーにカミングアウト | 平田真実のブログ

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南米パラグアイから昭和レシピチャンネルを発信する平田真実の個人的ブログ。
昔の思い出話、グルメ、格闘技、ペット、家族、教会、会社、放射能被曝問題のことまで徒然なるままに・・・何のブログだろう?と雑多過ぎる内容ですが、これが私です(笑)

今日、10月11日は国際カミングアウトデーだそうです。
しかし、パラグアイもあと1時間ちょっとで日付変わるのでなんとか今日中にこの投稿が間に合うように急いで書いています。

何しろ急遽、さっきカミングアウトを思い立ったもので。
いつまでもだらだらとしてても仕方ない、今日はっきりさせようと思います。

実は私はトランスジェンダーです。
それにはっきり気が付いたのがちょうど一年前、2020年の10月でした。
昭和レシピチャンネルの広島のお好み焼きの動画へのFacebookのリンク投稿にイイネをつけてくださった方がどんな人か、たまたま調べた時に、KOTA ISHIJIMAさんという方がいました。
その方が女性でギターを弾いている姿に、ちょっと驚きと関心を持ちましてさらにプロフィールなどを調べてみるとドキュメント動画に行き当たり、MTF、男性の体で生まれたけれど女性の性自認(心)を持つ、つまりトランスジェンダーだということがわかったのです。
そしてKOTAさんがインタビューを受けられていた記事(どこだったかネットを探したのですが見つけることができませんでした)「別に男性に興味があったわけではない。性から解放されたかった。」という言葉に衝撃を受け、トランスジェンダーに対する認識がまったく変わってしまったのです。
その言葉から雷に打たれたような大きな衝撃を受けました。
それまでの私はキリスト教教育で育ち、聖書でそういうものは罪として一切禁じられていると信じていました。
そして、誰でも両性の素質は持っているもの、生まれ持った体と違う性になることは神様の創造に反する行為、勘違いなのだから、そういうものは治していかなきゃならないと信じ、人にも話をしていました。
テレビや映画などでそういうものを認める風潮を嘆いてさえいました。
LGBTを普及させると子供ができず人口削減になるという陰謀論を本気で信じていましたし・・・。


ところがそれらの考えが間違いであることがわかったのです。
そして、トランスジェンダーだけでなくLGBT(・・・今はもっとあるらしいけど省略させていただきます)という今まで全く無知だった分野に足を踏む入れいろいろと調べていきました。
そして、私自身が、以前からうすうす感じていたことですが、性自認が女性であることを認めざるを得なくなりました。
それまではそういう自分を何度も否定し、コンプレックスと捉えて、閉じ込めていました。
一生懸命体を鍛え、男らしく強くなろうと努力してきました。
でも気持ちが付いてこれない。
それを認めたら急に気が楽になりました。
奇しくも、私の母校の後輩寺田ルカ君がFTMのトランスジェンダーとして男子寮で生活し卒業して教会でLGBTに対する理解を得られるように約束の虹ミニストリーという活動していることを知ったり、福音派のキリスト教会のトップであられる藤本満先生が、認める論を展開されセミナーを開かれたりして私もその学びに加わり、自分を宗教的に縛っていたものからも解放されました。
これについては、まだまだ理解をされていない牧師やクリスチャンが多いと思いますので、私も約束の虹ミニストリーの活動の一端に加わらせていただきたいと思っています。

さて、自分の話に戻しますが、なぜそのことに気が付き始めたかというとKOTA ISHIJIMAさんのことを知ったのがきっかけとはなりましたが、その前からの話に遡りたいと思います。
昨年春から始めた昭和レシピチャンネルで昔のレシピを再現していく中で昔の料理の味や匂いを通して子供の頃の記憶が蘇ってきました。
そのことも過去のブログに書いています。
そしてこれも先日、女装についての話で書きましたが、私は6歳まで女の子のようにして育てられました。
ところが、物心ついたあるときに、自分が男の子であることを知って、非常なショックを受けたことを今でもはっきり覚えています。
それ以来、ときどきどうしてなんだという葛藤が思春期、そして大人になってからも何度も湧き上がってはそれを押さえつけてきました。
そうして無理をしたことが人間関係においても様々な支障を生んだように思います。
キリスト教の信仰を持った時も、それをコンプレックスと捉え、克服することが神の御業と信じてそれまで苦手だった運動を一生懸命にやるようになったのです。

格闘技もその延長線上にありました。
それはある意味、真実であり、虚構でもありました。
神の技と人間の我とのすり違えというか。
虚勢を張って偉そうにしたこととかごめんなさい。


妻にはこれまで何度か、女性になっている夢を見たとか、髪の毛を伸ばしてお姫様カットして着物を着たいとか、話をしたりしていましたが、まあ半分冗談みたいに思っていたかと思います。
でも、今年1月になってカミングアウトしたら、そのときのことがいろいろ繋がったようです。
先日、日本へ行った目的の一つも、精神科でGID診断を受けることでした。
その前から医師にメールで相談していましたので、診察はスムーズにいき、MTFであるとの診断書を出してもらえました。
特にこれで何か治療を開始しようとか手術をしたり戸籍変更をするためではないので簡易的に書いていただきました。
まだホルモン治療など一切手をつけていません。
ただ、これで家族に理解を得てもらいたくて、パラグアイへ戻ってすぐに息子たちにもそれを見せカミングアウトしました。
嬉しかったのは「診断書というから余命何カ月とか言われるんじゃないかと驚いた。そうでなくて良かった」という言葉でした。
日本で友達にも何人かカミングアウトしましたが、みんな受け入れてくれて感謝でした。
言えなかったというか、言う機会があれば話そうと思いましたが、無理に話そうとも思っていなかったので話さなかった方はごめんなさい。
特に隠そうと思ったわけではありません。
そのとき、話がそういう展開にならなかっただけです。

父親はもう天国に行ってしまいましたし、母は私のこともわからないくらい認知症になってしまいましたのでカミングアウトも何もないのですが、医師の話では私がMTFなのは先天的なものであって後天的にそう育てられたからではないそうで親に責任を問うつもりはありません。
むしろ今は、コンプレックスで嫌でしょうがなかった真実という女の子みたいな名前をつけられたことも初めて感謝できるようになりました。

さて、私がトランスジェンダーだということはカミングアウトしましたが、性対象として男性に興味があるわけではないことをお伝えしておきたいと思います。
私は妻を愛していますし、これからもずっと妻だけを伴侶としていきたいと願っています。


こないだも、私が女装の趣味はないと言ったら、ある友人からそんな女装を否定することはないと叱られてしまいましたが、それも私にとって女装は男性としての趣味ではなく、自然なスタイルで落ち着くということから趣味ではないということを言いたかったのですが、カミングアウトしてない時点ではそれは言えませんでした。
だから特段、スカートを履きたいとかは思っていなくて、私が日本で買って着た中性的な服装でも充分なのです。
髪の毛はたまたま行きつけの美容師さんが引っ越されて切りに行けなくなり、二年前から伸ばし続けていたので、日本で美容室に行って、とても素敵にしてもらいました。

今日は、国際カミングアウトデーということで話をする良い機会かなと報告させていただきました。
当事者の方たちの多くの意見としてはカミングアウトなんかしなくても自然に受け入れられる世の中になって欲しいそうなのですが、私はこれまで60年、男として歩んできましたから、若い人のように埋没して生活することは難しく、ましてや何も治療を始めてないので、今後のMTFとして公に活動していく計画のために一応カミングアウトはしておかなくてはと思った次第です。
これまでと変わらず、私は私なので何も変わりません。

トランスジェンダーについては私もそうでしたが、いろいろ誤解もあるかと思いますので、ぜひ皆さんも調べていただけたら幸いです。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします<m(__)m>

 

 

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