焼け野原は今も。 | poetissimo

poetissimo

思いを。
言葉を。
もっと、強く強く。

それが『ポエティッシモ』。



後は野となれ山となれと

末(すえ)まで焼き尽くされたはずが

重なる嘘で煤けた街


栄華(えいが)を植え込まれ久しい

名無し草の暮らしを燃しては

色濃く上がり続く煙


失われた視界の中で

銃声が響いた元に

集う善良な悼みと


手向けられた花に覆われ

境目薄れる功罪は

どれだけ虚しさを広げる。


copyright (C) poetissimo,all rights reserved.





にほんブログ村 ポエムブログ 繊細な詩へ
読んでくれて、ありがとう。



【季節の季の記。】

火に纏わる言葉は、強権、それに伴う
影響力の意味を持たせています。

一昨年に書いた、『2020年の焼け
野原。』
の続きと捉えて頂けたら。


人々を煙(けむ)に巻き、意にそぐわぬ
言論があれば力ずくでも排除する構えを
見せてきた。

演説が始まった所、凶弾という暴力で
煙(けむり)に巻かれながら、生命を
奪われる状況は余りにも強い衝撃だった。


しかしながら、全ては煙と消えました、
では済まされない懸案も残されたままで
いるかと思います。






『夢の中で泣いた』 
浜田真理子

作詞・作曲 
松浦浩司


先日放送200回を迎えたラジオ、
『浜田真理子のご機嫌さんで。』
(エフエム山陰)。

記念に収録されたスタジオライブでも
一曲目に唄われていた、松浦浩司さんに
よるソロユニット・とんちピクルスの
カバー曲。



欲望の雨にさらされ

貧乏の風が吹いて

絶望のチャイムが鳴り響けば

誰もが逃げ遅れる



今の私達名無し草(=雑草=下層)の
暮らしが置かれた明日の(見え)ない
虚しさとは、こういった事かもしれず。

胸に迫る歌詞なれどさめざめとではなく、
さらりとした感触にまで琢磨した上での
豊かな歌声に包み込まれます。


☆前々回の詩→『夢見(ゆめみ)。』

☆前回の詩→『あの日の少年。』