夢見(ゆめみ)。 | poetissimo

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思いを。
言葉を。
もっと、強く強く。

それが『ポエティッシモ』。



これが最後かもしれないと

思いはいつでも消ゆる事なく


浅はかに立ち入った道の

茨の痛みに気が遠くなる


摘まれる恐れを抱(いだ)きながら

私を託した花よ鳥よ


まだ束ねた言の葉は

脈を打っているか


青息吐息で問う

力及ばぬ身空




別の生き方を探っては

思い残す事ばかりの中で


明くる日には涸れる願いを

水無月の水面へと書き留める


貧しさに打ちのめされながら

私を写した風や月や


途絶えそうな言の葉が

重ね続けた夢見


閉づ目の奥消えても

静謐(せいひつ)は永久(とこしえ)に。


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読んでくれて、ありがとう。



【季節の季の記。】

夢を叶えるよりも、取り上げられない様に
防御する事で精一杯のまま過ぎてしまった、
虚無な歳月。

「あなた」が目を向けてくれていたその
時間の分だけ、私は詩人でいられたという
感謝があります。


☆前々回の詩→『散華(さんげ)。』

☆前回の詩→『デラシネ。』