仕事中、母の日の販促物が目に止まった。そっかこの時期がやってきたんだ。保育園の時に描いたお母さんの似顔絵は、ずっと母が部屋に飾っていたのを覚えている。それもある時に「もういいね」と言って捨てたのが悲しかった。
大人になってからは洋服をプレゼントしていたけど、母はあまり嬉しそうでなかった。そして母の日が近づくにつれソワソワして落ち着かなかった。浮かない顔を見せられたら、また私は傷付くだろう。プレゼントにプレッシャー。

私には余計なイベントでしかありませんでした。あげたくないけど、そしたら何を言われるかわからない恐怖がありました。「感謝が足りない」「これまでアンタにお金がかかって来た」その恩着せに耐えられそうになくて渡していた。
40歳近くなって恐るおそる母の日をスルーした。けど別に母は何も言いませんでした。入れ替わりで娘(妹)からカーネーションの花束が贈られるようになったからか。それを見て私は罪悪感が刺激されるも、プレゼントしないと決めた。
それなのに外出先などで母の日と目にすると後ろめたさが出てくる。世間と私とは違うのだ。暖かいやり取りの日に、嬉しい気持ちでいられない自分を感じたくない。悲しい気持ちにさせたのは母の方なのだから。この時期はざわざわします。
