独断と偏見まみれのショパコン備忘録 二次予選2日目 |  田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

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   思いつくままに。

第19回ショパン国際ピアノコンクール

二次予選2日目(2025.10.10.)で

印象に残った演奏について書きます。

 

 

Adam Kałduński ポーランド29歳

独特なしなやかタッチ、からの

ふわ〜っと柔らかい音色

やっぱり好きだなぁ。

気持ちが空回りしてポシャらないか

ハラハラしながら見守っていましたが

プレリュードが進むにつれ

無心になっている様子、も束の間

難所を切り抜けた安堵からか

一瞬でゾーンから飛び出し

ミスが目立ち始めます。

なんとか立て直して〜!との祈りが通じたか

再び集中を取り戻した様子で

ミスタッチはありながらも

最後まで弾ききりました。

注目は選曲で、前大会のやはり二次予選で

盛大に崩れて敗退となった

因縁の曲「英雄ポロネーズ」を今回も入れたこと。

リベンジ果たせましたね。

私も嬉しいです。

それから演奏とは全然関係ないのですが

彼のいでたちはウィザードのロイ・ウッドを

彷彿とさせる「天才的な不思議ちゃん」

という感じで・・結構好きです!

 

桑原志織 日本29歳(最終日!翌日誕生日)

切々と歌いあげる舟唄は

日本人だからでしょうか演歌を想起しました。

おおらかな最後はやはり西洋の風景でしたが。

プレリュードop28-13~18は緩急自在、

ふくよかで温かな音色が染み入りました。

ファンタジーop49は

フォルテで音が濁るのが気になりましたが

フィニッシュに向かって引き込まれる熱演で

彼女の息遣いまで感じられそうでした。

英雄ポロネーズでは一転

華やかでキレッキレの演奏。

あと3回は繰り返して聴きたい!

まだ終わらないで!と思うほどでした。

会場の拍手と歓声もしばらく止みませんでしたね。

個人的には一次の方が

力が出せていたような気がしますが

今回もぜひ通過して次のラウンドでも

たっぷり志織節を聴かせてもらいたい

と思っています。

そういえば彼女翌日がお誕生日なんですね。

日本時間では演奏直前で日付が変わっていました。

素敵な30歳の幕開けです。

(二次通過が花を添えてくれるといいな)

 

Hyo Lee 韓国18歳

Hyuk Lee 韓国25歳

ラウンドが進むにつれ印象が好転する現象を

何と名づけたらよいのでしょう?

小品(とはいえ充分に難曲)よりも

より大曲の方が実力を発揮できるタイプ

ということでしょうか。

この兄弟の印象も私的にはまさしくそれで

特に弟くんは大物の香りがプンプンします。

先に演奏を終えて笑顔で戻ってくる弟を

ハイタッチで迎えるお兄ちゃんは

どんな心境なのでしょうか。

ステージ上では兄としてのプレッシャーという

小さなプライドなど微塵も感じさせず

演奏に没頭しているように見えますが。

使用ピアノも違えば

プログラムも絶対に被らないようにしている

ところに兄弟愛を感じます(知らんけど)。

弟くんはパワフルな響きと表現の幅の広さ、

兄くんは弾力のある美しい響きが印象的です。

 

 

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