ブエルタ 2014 第16ステージ |  田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

 田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

   独立した娘2人を持つパートタイマー主婦です。
   ワインのこと、愛猫のこと、
   寒冷地のド田舎暮らしのこと・・
   思いつくままに。

はぁ~
ため息しか出ませんよ・・


山頂ゴール山岳ステージ3連戦の最終日。
注目の総合争い以外にも、いいこと、悪いこと
いろいろてんこもりな1日でした。

先導バイクの警官が亡くなりました。
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事故の模様をたまたま観客が撮影した模様。
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落車は見慣れているとは言え
死亡事故となると話は別です。
エンジンのついた乗り物の
事故のとき特有の音が胸をえぐります。

逃げ集団の中では殴り合いのけんかが勃発。
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ロフニー(ティンコフ)がペースを乱している
と感じて腹を立てたブランビッラ(Ωクイック)が
「ちょっとオマエなぁ」とやり出したのが
発端ぽいですね(動画を見る限りでは)。
このケンカで、2人はレースの品格を貶めたとして
2人とも失格を言い渡されてしまいましたとさ。
ちなみにこのケンカについて
ティンコフさんはこんなこと言ってます。
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もしかして、おもしろがってる?

ウランは気管支炎の悪化で早々に戦線離脱。
こういう形で総合争いから脱落してしまうのは
いくらライバルでもとても残念。

昨日山岳賞がバルベルデに移動したため
たった1日の青玉ジャージかと思われた LLサンチェス。
今日も逃げに乗りポイントを稼いで
山岳賞を奪い返しました。
総合上位陣にいろいろ独占されるのはつまらないので
このまま LL に頑張ってキープしてもらいたいですね。

ポイント賞のデゲンコは 34:44 遅れのグルペットでゴール。
しかしそれを待たずに表彰式が行われるという珍事も。
チームスタッフが代理で表彰台に立ちました。
さすが いい加減 フレキシブルなスペイン。
これ、もしタイムアウトとかリタイアしてたら
どうするつもりだったんでしょうかね?
ま、きっと笑って済ませたでしょうね。
スペインだから。

レースの後、トップ5はヘリコプターで下山したようです。
機内の様子がジワジワきます。
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単に来た順番に乗り込んだだけかもしれませんけどね。
奥と手前の温度差がスゴイです。
アルーくんが緩衝剤になってます。
総合争いに割り込んでくる目障りな若造だと思ってましたが
今日初めて彼がいてくれてよかったと思いました(笑)
(ネタ的にはバル師匠とプリトの間もよかったかも♡ ← オイ)


そして注目の総合争いなのですが・・
捕らぬ狸の皮を数えてた昨日の自分をなじりたい気分です。
ダメだよぬか喜びの後の落胆は巨大だって
散々経験してきたくせにまた同じことをさぁ~・・(大泣)

最後の上りでのフルームのアタックに
プリトとバルベルデは反応できませんでした。
だらだらと長いとは言っても
たいした斜度じゃなかったんですけどね。
だけどかえってこういうシチュエーションで
いつも差を開かれてしまいますね、プリトは。

取り残されたプリトはバル師匠の牽きを期待したみたい
だけど、バルはあてになりません!!
それでたとえ自分も多少の不利を被ったとしても
他人に有利になるようなことは絶対にしない人ですから。
そこらへん去年の世界戦で実証済みでしょ~
昨ステージのラストの走りもそうだったでしょ~
(フルームが追いついてきてもコンタにペース上げさせて
 自分は一瞬しか前に出ずほとんどコンタに牽かせといて
 ゴール前ではスプリントして真っ先にフィニッシュした)
バルをあてにしたらダメなのよ、プリト。
てなわけで、しばらくしてプリト自らバルの前に出て
フルーム(+それについていったコンタ)を追い始めるも
時既に遅し(あっという間についた 40秒差は挽回不可能)。
昨ステージでせっかくフルームに同タイムまで追いついたのに
今ステージで一気に 50秒(ボーナスタイム含む)の
差をつけられてしまいました。
ゴールするときのプリトの表情が何とも言えませんでした。
首を横に振りながら、呆然としたような、
落胆と悔恨でいっぱいのような、色の無い顔。
あの顔が頭にこびりついて離れず、
今朝の寝覚めまですこぶる悪かったぽこです。

それにしても恐るべきはコンタです。
昨ステージでフルームが遅れたにもかかわらず
コンタはフルームを酷く警戒していたと
プリトが言っていましたが、
コンタはこのフルームのアタックを
予感していたんでしょうかね。第六感のような。
それに加えて、想像を絶する力を秘めている。
渾身のフルームアタックに反応する力を残し、
さらにはアタックし返して差をつけて勝ってしまう。
コンタって選手は恐ろしい怪物、化け物、魔物です。

コンタもフルームも、昨ステージまでは
もしかして調子悪い?と思わせるような走りでしたが、
それは走りが冴えなかったのではなく、きっと
今ステージを見据えて我慢の走りをしていたんですね。
グランツール覇者っていうのはやることが違います。
とれるところでとっていくという走りではなくて、
ここぞというステージに照準を合わせ、体調も合わせ、
他のステージでは「いかにタイムを失わないか」を意識して
我慢(温存)の走りでやり過ごす、
少しくらいタイムを失っても問題視せず
目玉のステージでその何倍ものタイムを稼ぎ返す、
そう決めて大会に臨み実際にその通りに遂行する、
そういう戦い方をしないと
グランツールで優勝はできないのかもしれません。
コンタ、フルームの走りを見ていてそう思いました。
それにこの2人は故意かどうかはわかりませんが
演技がうまいですね。
相手に手の内を読ませない、裏をかく、かく乱する。
そんなテクニックを効果的に使うことも必要なのかも。
そういう計算高さ、冷血さ、
(言い方悪いけど)騙しのテクニックが、
プリト(+チーム)にはまだ足りないのかな。


それでも、レース後のインタビューで
「まだ大会は1週間残っている。
 今の成績で満足なんかしていないから、諦めていない。
 チャンスはまだまだいくつもあるはずだ。」
と力強いコメントを残してくれたプリト。
本人が諦めてないんだから、ファンが諦めちゃいけません。
くじけるな自分。最後まで応援だぁ!!


↓ ハイライト動画(6:30 あたりからが見どころ)