医師がようやく異常出血を知り、「帝王切開!帝王切開!」と叫ぶ。 | 岩城産婦人科妊活ブログ

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【北海道の不妊治療専門クリニック】
早発閉経、難治性不妊、男性不妊、着床不全、不育症など得意。
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[オンライン処方,PFC-FD,ネオセルフ検査,タイムラプス,TESE/PIEZOICSI可能]

 

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匿名・匿名希望が多く、

過去にご質問頂いた内容が、

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お手数おかけ致しますが、

なんでも良いので、

お名前をつけてくださるよう、

ご協力して頂けると助かります。

 

 

  
 

 

自律神経失調症があり、

出産予定日2日過ぎた妊婦


異常出血を伝えるが、

見もしない助産師

 

 

 

 

 

サムネイル

スーツ 解説を担当致します。

弁護士の、
甲野 裕大(こうの ゆうだい)
です。


【取り扱い分野】

不妊治療分野/離婚分野

・不妊治療クリニック顧問
・凍結胚トラブル
・精子提供、卵子提供
・不妊治療中の離婚
・不倫
など

 
 

 前回までのまとめ

 

 

⬜︎ 妻Aは昭和24年生まれ、

15歳から自律神経失調症を患う

 

 

⬜︎ 昭和47年に妊娠するが、

自律神経失調症の症状がひどく、

中絶する

 

 

⬜︎ 2回目の妊娠で昭和49年に、

長男Cを出産

 

 

⬜︎ 昭和52年、3回目の妊娠し、

Y病院に妊婦健診で通う。

 

 

【 昭和52年6月 】

妊娠22週頃

 

蛋白尿が断続的にある

▶︎ T医師から塩分制限を指示される

 

【 昭和52年8月 】

貧血がある

▶︎ 増血剤を投与

 

 

【 昭和52年10月23日 】

予定日を2日超過

 

2:30 性器から温かいものが、

サァーっと出て目が覚める

 

生理帯2枚を貫通する量で、薄ピンク。

 

目まいと息苦しさがあった。

 

3:25 Y病院に入院

▶︎ 病院到着まで、

羊水は止まらず出ていた

 

▶︎ K助産師が前期破水と診断

 

▶︎ 胎児心音は正常

 

K助産師はT医師に報告し、

T医師の指示で抗生剤を筋注

 

 

3:40 当直のS助産師に引き継ぎ・交代

K助産婦が「ジャブジャブね」と伝える

(羊水が多く漏れ出していることを伝達)

 

 

7:00 性器から大量に液体が漏れ出し

ナースコールをする

 

▶︎ 病室にS助産師がきて、

状態を伝える

 

▶︎ S助産師は見もせず、

食事のために待機室に行くよう指示して、

立ち去った

 

 

妻Aは、

目まい・息苦しさを感じながら移動

 

▶︎ 待機室のトイレで、

真っ赤な血が雫になって落下、

当て物も真っ赤にずっしりと重かった

 

▶︎ 待機室のベットでしばらく待つ。

 

 

S助産師が食事を運びに来たため、

多量出血を伝える。

 

▶︎ 300cc位の出血と推測して、

問題ないと判断して、

医師には報告しなかった

 

 

妻Aは、

入院時から腹部の緊張も伝えており、

この頃には、

板状に張る腹部の緊張も伝えていた。

 

 

 

 

 23.医師への伝達

 

 

⬜︎ 一方のT医師は、

妻Aの状態の報告を、

入院直後にK助産婦から、

前期破水で入院したことの報告を受けたのみで、

当日午前7時ごろの異常出血については、

何らの報告を受けていなかった

 

 

⬜︎ そのため、

前期破水のほかに、

異常出血があったことを知らないまま、

経過していた

 

 
 

 24.産科病棟へ行く

 

 

⬜︎ その後、午前8時から、

深夜勤と日勤の助産婦交替のため、

申し送りをしていた

 

 

⬜︎ T医師は、

婦人科の患者診療後、

妻Aの入院後の状態等を診るため、

午前9時近くに、

助産婦らの申し送り中に産科病棟に行った

 

 
 

 25.S助産師からの報告

 

 

⬜︎ S助産婦から、

妻Aのカルテ等を示されて、

「まだハッキリした陣痛発来がなく、

羊水と血性分泌物が出ているが、

格別異常がない

との報告を受けた。

 

 

⬜︎ T医師は、妻Aのカルテ等を見たあと、

陣痛の来ていた他の経産婦を診察し、

その後、妻Aにまだ陣痛発来がないため、

躊躇したものの

産道や子宮口の状態をみるため、

内診を行うこととした

 

 
 

 26.異常出血の跡を発見する

 

 

⬜︎ 異常出血があったことを知らないまま、

午前9時20分に、

分娩台に寝かされていた妻Aを、

入院後初めて診察した

 

 

⬜︎ 診察では、

陣痛もないのに、

異常出血した跡があった

 

 
 

 25.診察時も出血する

 

 

⬜︎ さらに内診したところ、

子宮口は3cm程しか開大しておらず、

口唇厚硬であり、

かつ、

約150ccの暗赤色をした、

粘稠性の血液が漏出していた

 

 
  

 26.板状の腹緊、胎児心音が微弱

 

 

⬜︎ 先進部が胎児の頭で、

直接、触指できるが、

胎盤には触れなかった。

 

 

⬜︎ 腹部は板状に張り

胎児心音も9、10、9とやや微弱だった

 

 
 

 27.医師が叫ぶ

 

 

⬜︎ 常位胎盤早期剥離か、

辺縁洞出血(辺縁前置胎盤)と診断した。

 

 

⬜︎ 妻Aに酸素吸入をさせ、

日勤の助産婦に対して、

妻Aの午前7時ごろの出血状況の調査を命じた

 

 

⬜︎ 出血状況の確認を進めるとともに、

「帝切、帝切」と叫んで、

直ちに帝王切開手術の準備をさせた

 

 
 
続きます。
 
解説:弁護士 甲野裕大
 甲(きのえ)リーガル法律事務所
  

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文・イラスト:理事 岩城桃子  
 

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