10分の間の、麻酔科医と外科医からの視点。 | 岩城産婦人科妊活ブログ

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【北海道の不妊治療専門クリニック】
早発閉経、難治性不妊、男性不妊、着床不全、不育症など得意。
患者様のご意見第一、納得できる治療を心がけてます。
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【オンライン処方】

 

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以外で、

お名前をつけてくださると幸いです。 

 

 

匿名・匿名希望が多く、

過去にご質問頂いた内容が、

わからなくなってしまいます。

 

 

お手数おかけ致しますが、

なんでも良いので、

お名前をつけてくださるよう、

ご協力して頂けると助かります。

 

 

 
 
 
 

 

産婦人科医師1人の、

総合病院

 

 

全前置胎盤と、

癒着胎盤穿通胎盤で、

帝王切開。

 

 

胎盤を剥がしたら、

10分間2000ml出血

 

   
 
 

 

 

サムネイル

スーツ 解説を担当致します。

弁護士の、
甲野 裕大(こうの ゆうだい)
です。


【取り扱い分野】

不妊治療分野/離婚分野

・不妊治療クリニック顧問
・凍結胚トラブル
・精子提供、卵子提供
・不妊治療中の離婚
・不倫
など

 

 

 前回までのまとめ

 

 

⬜︎ 女性Bは、

昭和50年生まれ・平成9年結婚、

平成13年にI病院で、

帝王切開で第一子出産

 

 

⬜︎ 平成16年5月6日、

A病院に初診、

Y医師が妊娠を診断

出産まで全てA病院で予定

 

 

* A病院:総合病院。

第2次救急に指定。

産婦人科はY医師のみ

(医師歴8年)

 

 

⬜︎ 6月1日

胎盤が子宮の低い位置にある事

がわかった。

 

 

⬜︎ 10月22日

全前置胎盤」の診断

*胎盤が子宮口を完全に塞ぐ状態

 

 

 

⬜︎ 11月22日 入院

切迫早産、前置胎盤のため

 

 

⬜︎ 12月3日 血混ざりの尿

癒着胎盤の「穿通胎盤」診断

 

 

⬜︎ 12月6日

濃厚赤血球5単位を準備予定

・場合によって子宮全摘

本人にも上記を説明

 

 

⬜︎ 12月7日

尿に潜血があるが、毛嚢炎と診断

 

 

⬜︎ 12月9日

E医師(麻酔科)とD医師(外科)に説明

帝王切開創に

胎盤がかかっている

出血が多くなる可能性

子宮全摘の可能性

もしもの時は、

他院のC医師を呼ぶ

 

 

⬜︎ 医局の先輩のJ医師

K助産師

I病院のC医師が、

A病院での帝王切開を心配する。

Y医師は「大丈夫」と返答。

 

 

 

 手術日の事実(12月17日)

 

 

⬜︎ 執刀:Y医師【産婦人科】

⬜︎ 助手:D医師【外科】

⬜︎ 麻酔:E医師【麻酔科】

⬜︎ 助産師:F助産師・L助産師

 

 

< 2:26 >

帝王切開 開始

血圧 80強-40

脈拍 120

 

 

⬜︎ 腹壁切開で子宮表面を見ると、

本人の足側に、

静脈が網目状に走行

(静脈の太さは、

男性の手の甲の静脈くらい)

 

 

⬜︎ 胎盤付着部を避けて、

右寄りにU時切開

 

 

< 2:37 >

女児3000g 娩出

 

ここまで

血圧 90~100/50~55

脈拍 100〜120

出血量 正常範囲内

意識明瞭・会話可能

 

 

⬜︎ 外科D医師が、

子宮切開部を筋肉ごと、

ぺアンで挟んで止血

 

 

< 2:40 >

 

血圧 100/50

脈拍 110

 

 

⬜︎ Y医師が、

子宮収縮剤を筋肉注射。

 

⬜︎ 胎盤剥離の為、

臍帯を引っ張るが、

子宮内壁と胎盤がいっぺんに、

持ち上がる

 

 

< 2:45 >

 

血圧 80/40

脈拍 115

 

⬜︎ マッサージ、用手剥離、

最後にはクーパーで削ぐ・切開する

 

 

< 2:50 >

 

血圧 80弱/40弱

脈拍 110

 

10分かけて胎盤が剥がれる

 

 

⬜︎ 2:40〜2:50 出血量2000ml

 

 

 

 

 61.外科医と麻酔科医の視点

 

 

⬜︎ 胎盤を剥がし始めた頃、

外科のD医師が持っている吸引器に、

吸い込まれる血液量も、

多くなっていた

 

 

⬜︎ 麻酔科のE医師は、

通常の点滴では、

急激な出血に追いつけない

と判断した。

 

 
 

 62.パンピングをする

 

 

⬜︎ 胎盤を剥がし始めた数分後、

麻酔科のE医師は、

左の点滴ラインを使って、

パンピングを開始した

 

 

*パンピング:輸液ラインの途中に付いている、

三方活栓という道具と注射器を使って、

輸液を強制的に吸引して、

押し込むことを繰り返す操作

 

 

⬜︎ 以後、麻酔科のE医師は、

女性Bの蘇生開始までの間、

パンピングを継続した

 

   
 

 医学的解説:パンピング

 

 

鉛筆 すでに、

血液が失われた事で、

血流(循環)が悪くなり、

血管が潰れていたのではないか

と思います。

 

 

予防接種 輸液を押し込む事を、

繰り返して、

循環補助の役割を試みていたもの

と思います。

 

 

雲 ただ、そんな事より、

輸血すれば解決する事でしょうし、

逆を言えば、

輸血をしなければ、

解決しないでしょう

 

 

雷 10分間で2000mlの出血なので、

胎盤を剥がした事が原因での、

多量の出血と考えます。

 

 
 

 63.麻酔科医の視点

 

 

⬜︎ 麻酔科のE医師は、

パンピングを開始して、

間もなくの午後2時45分ころ、

女性B出血が増加し、

血圧が下がり始めていることを確認した

 

 

⬜︎ その為、

輸液をヴイーンFから、

より血管内に留まる、

ヘスパンダーへと切り替えた。

 

 
  

 64.剥がした胎盤の状態

 

 

⬜︎ 娩出された胎盤の大きさは、

短径11〜21cm。

 

 

⬜︎ 長径28cmくらいの楕円形で、

厚さは最も厚い箇所で約2.5cm、

重量は766gだった。

 

 

⬜︎ この胎盤に、

切開された痕跡はなかった。

 

 

⬜︎ また、同胎盤は、

分葉がはっきりとせず、

実質が大きく二つに分かれていた

 

 
 

 65.胎盤と子宮の位置関係

 

 

⬜︎ 子宮内壁と胎盤の対応関係は、

より多くの実質がついている側が、

子宮後壁に、

膜状の部分を挟んだ反対側が、

子宮前壁に付着していた部分

と認められた。

 

 

⬜︎ 胎盤は、

形が歪で大きく、

重量のある胎盤だった

 

 
 

 医学的解説:前置胎盤の位置

 

 

鉛筆子宮後壁に付着する全前置胎盤

という事はなく、

やはりY医師の、

見間違いだったようですね

 

 

ランニング そもそも、

子宮内腔の後壁だけに付着する

全前置胎盤

という事は、

考えにくいです。

 

 

鉛筆 結果、普通の全前置胎盤で、

子宮口を覆い、

後壁・前壁ともに付着

という事のようですね。

 

 
 

 医学的解説:「きっとこう」

 

 

雲 手術前に、

「こうだろう」と思い込みすぎると、

違う時に、

良い結果になりません。

 

 

鉛筆 最初から決めつけず、

可能性を絞らず、

あらゆる可能性を考える事です。

 

 

もしかしたら、

子宮の前壁にも付着しているかも

 

もしかしたら、

お腹を開いてみれば重症かも

 

もしかしたら、

たくさん出血をするかも

 

 

とちゃんと思えていれば、

他の大きな病院へ、

元々転院させるでしょう

 

 
 
続きます。
 
医学的解説:院長 岩城雅範
 
 
法的解説:弁護士 甲野裕大
 甲(きのえ)リーガル法律事務所
  

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文・イラスト:理事 岩城桃子  
 

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