皆様へのお願い
＊現在、DHEAは欠品してます。
お申し込みいただけません。
ご質問など頂く際に、
「匿名」様
「匿名希望」様
以外で、
お名前をつけてくださると幸いです。
匿名・匿名希望が多く、
過去にご質問頂いた内容が、
わからなくなってしまいます。
お手数おかけ致しますが、
なんでも良いので、
お名前をつけてくださるよう、
ご協力して頂けると助かります。
前回の記事
院長の回答
前回の続きですね。
情報まとめ
⬜︎ ご年齢：36歳
⬜︎ 妊娠歴：1回【34歳】
35歳の2022年6月出産
＊体外受精にて
⬜︎ 流産歴：なし
【ホルモン値について】
第二子治療開始後、
全て測定なし
⬜︎ AMH：測定なし
⬜︎ FSH：測定なし
⬜︎ LH：測定なし
⬜︎ E2：測定なし
⬜︎ テストステロン：測定なし
⬜︎ PRL：測定なし
⬜︎ 基礎体温：測定なし
＊ただし、1人目不妊の時に、
ガタガタだった。
⬜︎ TSHの変化
2021年
第一子 妊娠前：TSH2.1
第一子 妊娠中：TSH2.9
↓
チラーヂン25μg服用開始、
出産まで服用継続。
その間、TSH1.7
↓
第二子 治療開始時：TSH3.2
現在：TSH2.1
⬜︎ お悩み：生理1日目は異常なく、
2回目の受診で、
生理12日目に受診すると、
卵胞が16㎜,12㎜,他卵胞多数、
子宮内膜が3㎜で、
移植中止に。
これを3回繰り返している。
第二子治療開始の血液検査
第二子の治療を開始する時に、
TSHを検査したのは、
不妊治療クリニックでしょうか？
内科でしょうか？
不妊治療クリニックで、
第二子の治療を開始するにあたり、
TSHだけしか調べていない
というのは、
適切ではありませんね。
内科ならば、
TSH(甲状腺刺激ホルモン)や、
Free T4(甲状腺ホルモン)など、
不妊治療に関与がある項目として、
これらだけの、
推移を調べる事はわかります。
TSHの検査は、
甲状腺内科の通院だとしても、
それとは別に、
不妊治療クリニックでは、
第二子の不妊治療の開始時に、
PRL(プロラクチン)や、
FSH、LH、E2など、
基礎的なホルモン値は調べるべきです。
TSH3.2
第二子の治療開始時の検査を、
2023年9月に受けて、
TSH3.2だった
という事ですね。
正常範囲内です。
一昔前では、TSHは、
妊娠前での基準値が2.5まで
でした。
しかし、今は異なります。
TSH2.5は古い基準
TSH2.5までを基準とする考えは、
2010年の、
NegroRらの報告が元になっています。
しかし、
2018年頃から変わっていき、
今では、古い情報になっています。
TSHの数値と、
妊娠・出産の研究というのは、
2010年以降も、
もちろん研究は続いています。
年々、研究数は増えて、
統計学的にも、
信頼性が増していきます。
そして、
TSHが2.5を基準として、
チラーヂンを服用しても、
妊娠率が上昇しない
とわかりました。
2018年頃から変わっている
2018年には、
それまで過去に行われた複数の研究から、
統計学的に調べると、
「チラーヂンを服用すると、
妊娠率/出産率が上昇したTSHの数値
(カットオフ値)」
がわかりました。
その数値が、
TSH3.5〜5.0ですね。
当院はこの頃から、
TSH3.5以上
つまり、
【TSH2.5以上で、
チラーヂンを服用しても、
妊娠率・出産率は上昇せず、
TSH3.5以上でチラーヂン服用で、
妊娠率・出産率が上昇した】
という事です。
“Zhat Tらによるメタアナリシスでは、
TSHのカットオフ値を
2.5μIU/mLとした場合には
ARTの転帰に有意差がみられず、
(妊娠率は変わらず)
3.5～5.0μIU/mLを
カットオフ値として用いた場合に、
治療介入がARTの転帰を改善する傾向がみられた。“
＊メタアナリシス＊
過去に行われた複数の研究から、
統計学的に、
有用性(効果的か)を調べる事
＊系統系レビュー＊
色んな報告の結果を集めて、
有用性を調べる事
欧州甲状腺ガイドライン2021
さらに、
2021年では、
ヨーロッパのガイドラインでは、
チラーヂンを服用する為の基準値は、
TSH4.0以上としました。
TSH4.0以上の時にチラーヂン服用で、
妊娠率・出産率が改善したので、
【TSHの正常値は4.0以下】
としました。
さらに、
【TSH2.5〜4.0でも、
甲状腺の自己抗体が陽性であれば、
チラーヂン服用を検討する】
としました。
“欧州甲状腺学会ガイドライン2021年版では、ART予定症例において
TSH＞4.0μIU/mLで治療を推奨、
TSH 2.5～4.0μ/mLでは、
抗甲状腺自己抗体陽性の場合に、
治療を考慮するとされた。”
甲状腺の自己抗体
有名な甲状腺の自己抗体
⬜︎ 抗サイログロブリン抗体(TgAb)
⬜︎ 抗TPO抗体(TPOAb)
⬜︎ TSH受容体抗体(TRAb、TBII)
など
類似記事
↓引用元
ご参考になりましたら幸いです。 第二子の妊娠と出産を、
文・イラスト：理事 岩城桃子
今日も皆様のお力になれますように
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