【匿名希望】
胎嚢のサイズについて教えてください
先生、いつもお世話になっております。
ちょっとナーバスな話なので匿名での質問になりますが…
先日移植を経て、
BT10でhcg145の陽性、
5w2dで胎嚢 9.8mm
6w1dで胎嚢 14.5mm 心拍確認
（心拍数不明）
との診断をされました。
陽性反応のときから、数値が低めで
胎嚢確認、心拍確認まで進んでいるものの
胎嚢サイズの成長が遅いのが気になります。
また、陽性反応以降は血液検査はしておりません。
今は、ウトロゲスタンを1日3回服用のみです。
（抗核抗体が高いので、アスピリンも服用中）
よく、胎嚢が成長しないと
流産しやすいという話を聞きますが、
やはりそうなのでしょうか。
主治医の先生はマイナスな情報を言わない方針なので
逆に不安だったり、
何かできないかと考えてしまいます。
もし可能でしたらご意見いただけますと幸いです。
よろしくお願いします。
院長の回答
おめでとうございます。
ひとつずつ見ていきましょうね。
HCGの数値、胎嚢の大きさ
“先日移植を経て、BT10でhcg145の陽性、
5w2dで胎嚢 9.8mm
6w1dで胎嚢 14.5mm“
非常に順調です。
どこが逆に、
順調ではないと言われたのでしょうか？
医師に言われた訳ではなく、
ネット上の検索での情報ですかね？
HCGの数値も低くないですし、
胎嚢も小さくないですよ。
胎嚢の大きさ
妊娠初期の場合、
『１週間で４㎜以上育つこと』
が重要です。
平均と比べて大きい・小さいは、
重要ではないです。
特に、妊娠初期は、
㎜単位の話です。
“普通“という概念自体も、
“普通より少し大きい・小さい“
という概念自体も、
ありませんし。
統計的に大きさの平均が出ているだけです。
医学的に問題ない
胎嚢の大きさが平均と比べて、
小さいとどうとか、
大きいとどうとか、
医学的にはありません。
あくまで、医学的には、
いつまでに胎嚢が確認出来ること、
胎嚢確認後は大きく育っていること、
(発育が止まっていないこと)、
いつまでに心拍が確認できること、
これらが、
非常に重要なのです。
発育は遅くない
発育は遅くないですよ。
５週で胎嚢確認できており順調、
胎嚢が１週間で４㎜以上育っており、
とても順調です。
心拍の確認と心拍数不明？
「心拍が確認できたのに、
心拍数がわからない」
というのは、
矛盾があると思います。
心拍確認を、
逆にどう行ったのでしょう？
“心拍数が不明“
というのは、
「心拍数はわからないですね」
と医師に言われているという事でしょうか？
それとも、
「心拍数については、
医師から言われていないからわからない」
という事でしょうか？
徐脈かどうか
心拍確認の際に、
心拍数を見ているでしょう。
そうでないとおかしいです。
少なくとも、
心拍数が正常範囲か、
徐脈かは、
心拍確認の時にわかります。
正常範囲内だから、
何も言われなかった可能性はないでしょうか？
徐脈の場合では、
正常範囲内と比べて、生存率は下がります。
妊娠初期の胎児・心拍確認チェックポイント
胎児の大きさ編
胎嚢の大きさは、
１日のワンポイントで、
その瞬間だけを見るのではありません。
胎嚢の大きさで大事なことは、
１週間で４㎜以上大きくなる事です。
→ つまり、
発育が停止していない事。
「１週間後に４㎜以上育っている事」
が確認できれば、
平均や他の方より、
大きくても小さくても大丈夫です。
そもそも、
大きさには個人差・誤差があります。
妊娠初期の胎児の大きさ(瞬間的な)で、
医学的にどうなる、
ということは認められていません。
胎嚢確認から心拍確認まで
☑︎ 胎嚢確認は、
通常は妊娠５週となります。
→ ６週の胎嚢確認だと、
非常に厳しい状態です。
☑︎ 心拍確認は、
通常妊娠６週までに確認となります。
→ 妊娠７週の心拍確認だと、
かなり厳しい状態です。
☑︎ 心拍数は、
正常範囲内か徐脈かの確認が重要です。
→ 正常ならば、
問題ないですねと言われるのみで、
詳しく言われない事もあり得ます。
→ 徐脈の場合は、
生存率は約５０％とされます。
続きます。文・イラスト：理事 岩城桃子
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