採卵法の選び方。「ショート法の方が,卵子の質が下がる」と聞きました。(田舎在住もも様) | 岩城産婦人科妊活ブログ

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田舎在住もも様よりご質問頂いております。
※前回の続きです。 
  
  
看板持ち 前回の続きですね。   


自分としては卵巣刺激法があってなく、

卵子の質が悪く流産や陰性の結果になってしまったのでは?と思っています。
今回採卵周期になるので医師にアンタゴニスト法にしたいと提案したところ、

カルテを良く見返して

「AMHがちょっと不足しているけどアンタゴニスト法でもいい」

と言ってくれました。
 

受精障害もあったので次回は全て顕微授精となります。
 

そして保険での移植回数が限られてるため、

私の希望で胚盤胞まで培養をお願いしました。
 

胚盤胞が一つもできなく再度採卵の場合は、

細かく採血チェックをしてくれる新しいクリニックに転院も考えています。
 

 

偏った情報しかありませんが、

自分の場合は卵巣刺激はショート法よりも

アンタゴニスト法が合っているのでしょうか?
 

ショート法はロングやアンタゴニストより卵の質が落ちるとも聞きましたが、

薬の使い方にもよるのでしょうか?
 

お忙しいところ申し訳ありませんが、

お時間ありましたらご回答よろしくお願いします。


 

大きな認識の差

 

 

驚き その医師の考え方は、

だいぶ大きな間違い

だと思います。ピリピリ

 

 

雷悲しい 聞いた事もありません。ハッ

 

 

雲 日本のガイドラインにも、

他の先進国のガイドラインにも、

そのような記載はありません。

 

 

凝視 アンタゴニスト法

ショート法

ロング法で、

卵子の質が変わるのでは

ありません

 

 

指差し “アンタゴニスト法ショート法で、

卵子の質が変わる

と言われたようですが、

変わるのはOHSSのリスク

です。

 

 
 

採卵方法の歴史

 

 

看板持ち 採卵方法には、歴史があります。

 

ロング法しかなかった時代

(約40年前)

 

ショート法が生まれた時代

(約30年前)

 

アンタゴニスト法の誕生

(約20年前)

 

アンタゴニスト法から更に派生

(近年)

ダブル採卵[Dou Stim]、

PPOS法 など

 

  
 

ロング法

 

 

看板持ち ロング法は、

前の生理の高温期から、

点鼻薬(ブセレリン,スプレキュア)

を使います。

 

 

悲しい ただ、ここで大きなデメリットは、

もしも、

妊娠していた場合に、

高温期の時から治療を開始するため、

妊娠がダメになってしまいます

 

 

雷 また、

トリガーに、

絶対にhcg注射が必須

であるため、

OHSSが避けられませんでした

 

 

ヒヨコ そのため、

採卵方法に改良が必要だったのです。

 

 
 

ショート法

 

 

ニコニコ 妊娠しているか・していないか、

確認してから

採卵周期に入れるように改良された採卵の方法が、

ショート法です。

 

 

鉛筆 生理がくれば、

妊娠していない事になります。

 

 

看板持ち 生理がきてから、

薬を開始するのがショート法ですね

 

 

悲しい しかし、

これだけでは、

OHSSが避けられません

 

 

予防接種 ショート法も、

必ずhcg注射を使うため

です。

 

  
  

アンタゴニスト・アゴニスト法

 

 

看板持ち 今までとは異なり、

最初に点鼻薬を使わずに、

セトロタイドで排卵を抑制して

トリガーにはhcg注射でなく、

ブセレリンを用いる事が可能になった

今までもガラッと変わった、

採卵方法の

アンタゴニスト法

が発明されました。

 

 

電球ニコニコ 今までとは、

大きく軸が異なり

(ロング法・ショート法とは異なり)

非常に画期的な、

採卵方法が誕生したのです。

 

看板持ち また、アンタゴニスト法だと、

トリガーをhcg注射での代用や、

ダブルトリガーが可能です。



指差し ダブルトリガーとは、

ブセレリン+hcg注射ですね。


 
 

3つの方法の差



予防 アンタゴニスト法

ショート法

ロング法の、

違いは、

上記のような事であり、

育つ卵子の質ではありません。

 
 

AMHの数値による差



昇天 アンタゴニスト法

ショート法

ロング法

どれも

AMHの数値には、関係はありません。



予防 PPOS法は、

卵巣機能を選び、

低反応の方には適さない可能性が、

かなりあります



驚き しかし、

AMH1.89で、

AMHが不足しているという事自体が、

医師の認識の、

大きな間違いです


 

ニコニコ FSHも4.0で、

卵巣機能は良好で、

非常に良いホルモン値ですし、

アンタゴニスト法にとても適しています 


  

アンタゴニスト法とAMH



看板持ち アンタゴニスト法は、

卵巣機能を選びませんよ。



予防 アンタゴニスト法は、


 ・通常の卵巣の反応(AMH18)

・高反応(AMH8以上)

・低反応(AMH1未満)


上記の、

全ての方に適しています。

 
 

転院すべき


悲しい 残念ながら、

この大きな認識の差は、

非常に標準的な認識・医学とは、

かけ離れていて

心配です



鉛筆悲しい 医学は、

治療法や概念・考え方には、

多少の差はありますが、

今回のお話は、

その差では埋まらない範疇です。ピリピリ

 

指差し 続きます。
 
回答:院長 岩城雅範

文・イラスト:理事 岩城桃子

 

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