武田鉄矢の「原発再稼働の阻止」へ大説教~彼は苦労人だが原発推進派の論理をそのまま述べているだけ。 | popo♪のブログ

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孔子も孫子も「治世救民」を天命として我欲のカケラもなかったそうです。「季布の一諾」が座右の銘として、孔子、孫子、老子、司馬懿に学んでいます。
ささやかながら幸運をお分けします。

武田鉄矢氏は、科学に対する素養に欠けることを除けば、魅力的な話術を心得ている一人だろう。

ただ、こと話が科学の分野に至ると途端にその無知を露呈するらしい。

今から2年前の2013年9月、彼は自分のラジオ番組で原発に関してこう述べている。

(武田氏の主張の要約)

「放射能問題に立ち向かう哲学 (筑摩選書)」に書かれた一之瀬正樹先生の意見はこうです。

人は毎日4000ベクレルの放射性物質を取り込み、生きている。
人間は、免疫システムを作っているから生きられます。

5mmシーベルトでも、99%はガン死の恐れはない。

基準が1mmSVだから、震災の復興ができないのではないか。
世の中に絶対安全はない。危険でない世の中は存在しない。
低線量被ばくは数値の問題ではなく、哲学の問題なのだ。

分かったような分からないような理屈である。

文系にしては、やたらと数値が多いが、数値を多く出しているからと言って説得力が増すとは限らない。

その逆もある。
そこでいう、「人は毎日4000ベクレル(Bq)もの放射性物質を取り込んで生きている」というのはどこから仕入れてきた情報なのだろうか。
これは内部被ばく量の数値なので一般には軽視できないだろう。
そこで少し、立ち入って計算してみよう。

ベクレルをシーベルト換算すると、その虚実が露呈する。
物質によって、換算する計算値(係数)が少し変わってくるが。

仮に、放射性セシウム134でいえば、 1Bq=1.9×10-5 ミリシーベルト(mSv)
したがって、 4000Bq=7.6×
10-2 =0.076 (mSv) となる。
これを毎日摂るとすると、1年間で 0.076(mSv) ×365=27.74(mSv) 。

この数値は、ICRPが掲げた緊急時の年間被ばく量限度の20mSvを軽く上回る。 
原発推進派の政権も緊急時の措置として20mSvを採用している。

また、厚労省が食品中の放射線規制を出しているが、高い数値のものは
「一般食品・・・100Bq/kg 以下」としている。
(食品の放射線量の新たに基準値)
http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/dl/leaflet_120329.pdf

毎日摂取量が、4000Bqという値は常識的にはありえない数値であることがわかる。

一之瀬教授も武田鉄矢氏も文系のゆえに、数字に疎いということもあるかもしれないが、無責任にすぎるという指摘に理があると思われる。

下記の「原子力情報資料室」というwebサイトにこういう文章がある。

カリウムは必須元素の一つである。成人の体内にある量は140g(放射能強度、4,000ベクレル)で、1日の摂取量は3.3gである。生物学的半減期は30日とされている。」
http://www.cnic.jp/knowledge/2584

一之瀬教授は、これを読み間違えたのかもしれないが、明確な根拠はわからない。

いずれにしても、武田鉄矢氏の主張は、まさに原発推進派がハンを押したように述べてきた推進の屁理屈である。

今現在、原発は停止している。
にもかかわらず、その他の発電方法の発展が目覚ましく、電力は余るほどになっているという現実。
加えて、経済発展に原発は寄与していないのが現状。
しかも、原発は、かえって日本経済に影を落とすだろうという予測されている。

武田鉄矢氏は、これらの事実をもういちど学び直す必要がある。


『武田鉄矢の「テレビ放映を短縮する覚悟ないなら原発に反対するな」発言を嗤う
【この記事のキーワード】原発, 田部祥太 2015.04.21

 今月14日、福井地裁が高浜原発3・4号機に運転差し止めの仮処分決定を下した。高浜原発3・4号機は原子力規制委員会が新規制基準に適合していると合格判定を出していたが、樋口英明裁判長は「新規制基準は緩やかすぎて、これに適合しても安全性は確保できない」とした。
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 すると、MCの東野幸治から質問をふられたゲストの武田鉄也がこうかぶせてきたのだ。

「原発が危険である、一旦事故が起こると取り返しのつかないことになってしまう、それはもう日本国民全員が懲りてる、っていうか十分知ってるわけですよね。だから原発は止めてしまおう、というのがもっとも正しい答えなんですけども、もっとも正しい答えのまま振る舞えない経済的な事情ってやっぱりあるわけじゃないですか。ですから“差し止め万歳”っていうふうに簡単にいきませんよね」

 さらに勢いづいた武田は、こう続ける。

「たとえば、私どもはテレビ局で仕事しておりますけど、テレビ局にやっぱり電力を消費しないために1日6時間、放送をやめるとかっていう覚悟が各局にあるかとか、そういうことまでも込みで考えて原発再稼働を認めずというような決心をすべきであって、国は間違ったことやってるぞ、はんたーい!という、そういう単純な話ではもうなくなったような」
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 この発言自体は前述したようになんの根拠もないが、背景に「原発の再稼働が止められたら自分たちの既得権益がおびやかされる!」という恐怖があることはひしひしと伝わってくる。

「決して損得だけで物事を考える人間になるな!」って、金八先生は言っていましたがね。
(田部祥太)
』(リテラ)
http://lite-ra.com/2015/04/post-1043.html