下の記事では、朝日の池上彰氏のコラム掲載拒否事件について、解説がつけられている。
その筆者は、元産経新聞ロンドン支局長というから、ただの朝日バッシングのコメントだろうと思いスルーしていた。
時間があったので、読んでみると、まさかの大誤算だった。
これまでの産経コラム欄の執筆者たちが書いた論理展開とおなじだろうと読み進めていくうちに、これまでとは違い明らかに質が高いことに気がついた。
この筆者が師匠とする勝田吉太郎という法学博士の言葉を引用している部分も重要だが、それ以上に、日本のメディア編集長や記者たちの報道に対する姿勢の稚拙さを指摘している部分はまさに的確だろう。
「新聞社の主張や論説委員の意見はオピニオン欄に掲載すべきで、一般のニュースに紛れ込ませるべきではない。」
実のところ、「事実を伝える報道」と「メディアの意見」を明確に区別・実践できているメディアが、日本にはほとんどないと言われている。
客観、主観の区別ができない日本のメディアたちの幼さ。
『 BLOGOS編集部
2014年09月06日 07:15
【寄稿】池上彰氏のコラム掲載拒否の何が問題なのか - 木村正人(元産経新聞ロンドン支局長)
朝日新聞が大炎上している。
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掲載拒否は実は、新聞社や出版社では日常的に起きていることであり、普段は話題にもならない。
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産経新聞も例外ではない。
意に沿わない原稿は掲載しないのが新聞社の現実である。
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「日本が過般の戦争で中国に多大の災禍を与えたのも疑いえない事実である」
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「このまま進むなら日本がアジアの孤児となるおそれもあろう。もしそうなるなら日本はブレジンスキーが言うように、いつまでも『米国の属国』の状態に甘んじることを強いられるのではあるまいか」
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新聞社の主張や論説委員の意見はオピニオン欄に掲載すべきで、一般のニュースに紛れ込ませるべきではない。
紙面で意見を主張する立場の人は、報道にかかわってはいけない。なぜなら、自分の意見に沿って、事実を都合よく切り取って伝えてしまう恐れがあるからだ。
この線引きが日本では完全に崩れてしまっている。
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池上氏のコラム掲載拒否は大きな話題にはなっても、それほど大きな問題であると筆者は思わない。それより「報道」と「言論」の一体化が今後、日本やアジアにもたらす問題の大きさを憂えずにはいられない。
(おわり) 』(blogos)
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