「今日帰省するからよろしく」
お兄ちゃんから突然の電話で
驚きが隠せない私
「えっ 本当に 何時に着くの」
「夜遅くなるからまた出るとき連絡するよ」
そんなあっという間の会話で終わり
電話を切ってから慌てて家中の掃除をし
お布団を外に干して
買い物に出掛けました
”お兄ちゃんのお茶碗がない”
近場で食材を買おうと家を出て来たのに
雑貨店、陶器屋さんがこの辺りにはない
バスに乗って駅周辺まで行って購入
思わず自分のも買ってしまった
次に食材の買い物・・・
お兄ちゃんが好きな豚汁
それとお疲れ気味だろうから
疲労回復の思いも込めて
手羽元のさっぱり煮にしよう
今年の1月2日に新幹線乗り場で
見送ってから約一年が経ちました
何処かに旅行に行くかのようにして
巣立って行ったお兄ちゃん
しばらくは寂しくて一人になると
色んなことを思い出し
こっそり泣いていた私でした
毎日どうしているのか心配でいましたが
コロナの影響で会いに行くこともできず
たまにくるLINEの内容を読んで
いつか会えることを信じて待っていました
20時くらいから私だけの
カウントダウンが始まりました
22時に娘が仕事から帰宅
お兄ちゃんからの連絡はない
ハラハラ ドキドキの時間
23時にインターフォンが鳴りビックリ
お兄ちゃんが帰ってきました
「お兄ちゃん
お帰りーーー」
「今までにないくらい駅から遠い場所だね」
笑顔で部屋に入ってきての第一声
元気に帰って来たんだね
顔を見て嬉しくて仕方がなかった
”さぁ~みんなでご飯食べよう”
久し振りに家族が揃いました
夜遅い時間だから小声で会話して
「お母さん 手術お疲れさん
声もだいぶ出るようになって良かったね」
お兄ちゃんの安堵の声掛けが懐かしい
「豚汁だよ 熱いうちに食べて」
「手羽元のさっぱり煮で疲労回復」
我が家の食卓は個々に器に入れたことがなく
大食いの子ども達だったので
大きな器にドーンとのせて出していましたが
今夜は個々の器に入れてみました
「うめぇ~ 手料理最高 おかわり」
何回も何回も”うめぇ~”と言いながら
料理のおかわりをするお兄ちゃん
もっと色んな種類のおかずを
作って待っていれば良かったと反省
モリモリ食べる姿を見て
向こうでの暮らしを聞かなくても
一人で頑張って過ごしていることが
たくさん伝わってきました
「お土産だよ」
わぉ~私の大好きな笹団子
さっそくいただきまーす
うん 美味しい 懐かし味がする
相変わらずの優しい心遣いに感謝
お兄ちゃんが家を巣立ってから
私達も引っ越ししたので
新しい家に来たのは初めてのお兄ちゃん
前の家が懐かしいかな
ちょっと心配をしていましたが
「やっぱり実家っていいねぇ~
何処に住んでも我が家はいいよ~
帰省っていいねぇ~」
心から喜んでいる素直なお兄ちゃん
私も娘も犬も猫も・・・みーんなで
お兄ちゃんを待っていたんだよ
だからとっても嬉しいよ
気が付くと夜中の2時過ぎ
明日も仕事だと娘が慌てだし
本日はこれでお開きにしました
明日はお兄ちゃんと一緒にお出掛け
久し振りのデート
ワクワクしながら眠りにつこうと思います