バリアフリーマップをつくる旅 -29ページ目
日本の街の中でもかなりのビッグネームな新宿。

古くは江戸の世から栄えている宿場町、今では屈指の歓楽街。

最近はちょいちょい再開発されて、地上はバリアフリーが進んでいる部分とそうでない部分とがゴタ混ぜ状態。

バリア部分の特徴はというと、古い雑居ビルとか路地とかが現役バリバリご活躍中で段差や傾斜が多いのだ。
  バリアフリーマップをつくる旅
そこへ地形や線路の影響による起伏も拍車を

かけている。車椅子では正直ちょっとツライ。


一方、地下通路のバリアフリー領域は広い。

雨にぬれずに移動できる範囲は、

南はマインズタワー、西は三井ビル、

北は大ガードの手前、東は前々回やった新宿三丁目駅~高島屋にまで及ぶ。

これほど広大な領域を無理なく移動できることはありがたい。


ただ新宿東口。

個人的見解で言わせてもらえば、地下通路を通るよりは、漕ぎにくくても地上を通るほうがはるかに楽しい。

特に夜の新宿は何やらテンション↑がる。

ひと頃に比べたらだいぶ落ち着いてはきたものの、通りから1本入ると何やら雰囲気漂う店がそこかしこに現れる。

一言でいえば懐が広い街なのだ。


でも今は白昼。真面目な調査の束の間の昼休み。それでも惹かれるお店はいくつかある。

今日はその中から、学生時代に通っていた路地裏にある一軒の洋食屋へ。

入口の段差と通路の幅がキツかったが、お店の人に手伝ってもらい無事に入店。

  バリアフリーマップをつくる旅 定番メニューをさっそく注文。やってきたのは、

シチューの中で泳ぐ大きめのロールキャベツ2個。

濃いめの味付けでご飯がすすむ。

しかも昔ながらの値段にびっくり。

こういう店があるから新宿っていい街なんだよネ。
一日平均346万人。世界で一番、鉄道の乗降客が多い駅。新宿。

乗り入れている鉄道会社はJR・京王・小田急・東京メトロ・都営地下鉄。

これを路線別にするともう数えるのが嫌になるほどスゴいことになっている。

中でも南口は、多数の路線が集中し、巨大な新宿駅の中でも最も乗換えの利便性が高いポイント。
  バリアフリーマップをつくる旅
世界の中でもけっこうな鉄道交通の要所なのだ。


で、車椅子での新宿南口の導線は・・・、


JRからダイレクトに乗り換えられるのは小田急線だけ

で、他の路線への通路は全て階段に遮られている。

そのため、いったん外に出て再度最寄りのエレベータで入るか、雨なんかだと遠く西口改札を経由するしかない。

逆に他の路線からはというと、JR南口は甲州街道のアーチ陸橋の頂上に位置し、車椅子での登頂はあまりにもつらく、

遠回りでも西口改札を経由するほうがマシな感じだ。

しかもJRホーム全7本のうち6本、エレベータが南口コンコースにしか繋がってない集中っぷり。

どのみちココは通過せざるを得ない。


ちなみにJR以外の路線同士は、ぜ~んぶ地下通路でバリアフリーにアクセス可能。

痺れるぜ、JR新宿駅。
副都心線の開通とともに、高島屋と伊勢丹が地下の通路で繋がった新宿三丁目。

デパート巡りもさることながら、天候に左右されずに移動できるエリアが増えたことはありがたい。


地下鉄の中でも深いところを走る副都心線、もう一方の丸ノ内線は浅いところを走る。

コンコースも丸ノ内線のほうが副都心線より1フロア高いところにある。


電車の到着時だけ人が押し寄せる地下通路。人の流れに乗って、副都心線のコンコースを丸ノ内線方面へと向かう。

正面には上りの階段、その脇にエレベータがある。さらに、それらの手前、20mほどは緩い上り坂。
  バリアフリーマップをつくる旅
坂に差し掛かると、車椅子を漕ぐスピードが自然と

落ちる。

それまで同じ速さだった人の流れについて行けず

右から左からどんどん抜かれてゆく。


そんな中、一人のお兄ちゃんが目の前を横切り、

エレベータ方向へ。

よくいるエレベータ愛好家の健常者かと思いきや・・・、

エレベータのボタンを押し、自らは階段へと戻り上っていくではないか・・・。

エレベータの前には誰もおらず、周囲にエレベータへ向かう人もいない。

車椅子でえっちらおっちらしている自分のために、先回りしてエレベータのボタンを押してくれたとでもいうのか?

もしそうだとしたら・・・、

ホレるしかないのか?

いや、しかし、俺なんかとでは、ちとマズイぞ。お兄ちゃん。

まぁ、ひとまず礼だけは心の中で言っておこう。