Trip-31 日暮里 |   バリアフリーマップをつくる旅
長く伸びる橋上駅舎によって真っ二つに分断されている駅前。

舎人ライナーはゆっくりとその終着駅へ滑り込んでゆく。

上空の車窓から見下ろすと、右にはピカピカのビルが囲む広場、左には昔ながらのバスロータリー。

2008年の舎人ライナー開通以来目まぐるしく進化を続ける日暮里を象徴するサイドと、

開通以前から変わらず下町の面影を残しているサイドとに、はっきりと色分けされている。

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駅から出て、まずは進化サイドを調査。

真新しい3本の高層ビル。それぞれオフィス棟や

マンション棟に分かれているが、低層階には

いずれも商業施設が多数入っている。

駅舎と高層ビル群とを繋ぐ空中のデッキ通路。

要所々々に地上へ降りられるエレベータが設置され、車椅子での通行にも便利で楽である。


ビルのテナントを物色中、一軒の駄菓子屋の前を通り過ぎる。40F建てのビルの中の駄菓子屋・・・。

突然、古い思い出が蘇った。かつてこの場所に駄菓子問屋横丁があったこと。下町散策でふと立ち寄ったこと。

昭和から時が止まっているバラックの景色だったこと。

スクラップ&ビルド・・・。でも、誰があの場所を潰してしまったのか?潰すことで進化を果たしたとでも思っているのか?

この新しいビルにあの場所よりも優れた価値があるとでも言うのか?

だが、答えなど最初から分かっている。一番の受益者は誰なのかを。あの場所を潰したのは便利さへのニーズで

あるということを。

つまりそれは自分自身に他ならない。その事実を認めたくないだけだった。


このフラッシュバックがまずかった。

これ以降、進化サイドへの憎悪にも似た感情に支配されてしまったのだ。

下町サイドの調査も終わり、さて昼飯でもと思ったのだが、進化サイドには全く足が向かおうとしない。

どうしても下町の定食屋を探してしまうのだ。


方々の路地を渡り歩いて、おあつらえ向きな食堂を発見。

表には定食メニューが掲げてあったはずだが、店内では見事なまでに客の100%が昼酒なう。

場末な丸いすを横にどかしてカウンターに収まり、壁一面に貼られたセピア色した品書きから迷った挙句に注文。

金髪のショートヘアがよく似合う小柄なおかみさん、軽快なダミ声・・・いや、ハスキーボイスで「お待ちどうさまぁ」と
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運んでくれたメニューは、

ハムポテトサラダに、

イカ納豆、

ドリンクにコップ酒を付けて¥1,050。

またやってしまったが、仕方がない。

とりあえずこのコースを「トリまっぷランチA」と呼ぶことにしておこう。