海と山、時々きもの -75ページ目

海と山、時々きもの

ダイビング記録+きもの試行錯誤の覚書。…だったはずなのに最近は山歩きの記録簿と化しつつある。
23年秋から山のない国に滞在中のため山歩き頻度は低下中。

まだ山に登り始めてそんなに経っていないけれど、あるいはいないからか、どの山もとても思い出深い。
至仏山は、初めて私に「山の上からの景色は美しい」と思わせてくれた山だ。

2年前、夏の金峰山で記録されたつらい思い出を塗り替えたくて選んだのが9月下旬の至仏山だった。

尾瀬には一度行ったことがあるので、土地勘のある所で私にも登れそうなところ、と思って選んで、結果的に天気と季節に恵まれた。



登る途中、オヤマ沢田代のあたりから右手にどどんと現れる広大な湿原に感動したのはもちろん、一番衝撃的だったのは、小至仏山からと至仏山を結ぶこの稜線。


それまで樹林帯を登り続けて、最後にちょっと開けた山頂から街並みを楽しむ、という山しか知らなかったので(そして金峰山は全てがガスの中だったので。。。)、腰の高さのハイマツを縫って尾根を歩くこの景色は衝撃的だった。

金峰山の山行後の「苦しくてつらくて何も楽しくない、もう2度と山なんか登らない」という思いは粉砕され、草紅葉の美しさも相まって、「美しい景色を眺めに山の上に登りたい」と思うようになった。

(そしてその2週間後に八甲田山に初めて登ることになる)。


至仏山に行くのはその時以来で、なので非常に楽しみにしていた。
幸い、天気予報は晴れ。

3時頃には目が覚めてしまって、前日の反省を踏まえ山と高原地図を何度も読み返して、頭の中で時間を計算した。

プランは↓こう。

6時   見晴発
8時   山の鼻着
8時10分 山の鼻発
11時10分 至仏山
11時30分 至仏山発
13時30分 鳩待峠着

尾瀬のSNSを見ていると、最近朝は山の鼻ー鳩待峠間でクマが出るというから、あまり早くに出発はしたくない一方、14時30分の戸倉からの高速バスに乗るためには13時30分には鳩待峠に着いていたい。
そう考えてのぎりぎりのプラン。

ただしこの日の朝起きた時に全身が痛くて覚悟以上に疲れているな、と思ったので出発を早めて5時半には見晴キャンプ場を撤収した。
ほんとは1時間早く出発するつもりだったけど、まだまだ撤収に時間がかかる。。修行あるのみかもしれない。


まだ薄暗いけどヘッドランプが必要なほどではない。


振り返れば、昨日登った燧ヶ岳。


紅葉はまだ始まったばかり、の印象。写真よりもう少し色味は薄い。


しかし美しい。この手前のぎざぎざした葉っぱの紅葉がとてもきれいだった。


熊と会ったらどうしよう、と思っていたけど、意外に人がいる。
とはいっても、特に見晴から龍宮小屋までは、人がいてもぽつりぽつりとすれ違う程度だったので、静かな朝の尾瀬歩きを楽しめた。

 


そんなに急いだつもりもないけどあっという間に龍宮小屋までたどり着く。
ここは去年母と立ち寄ったところ。今年は休業とのこと。



母と来たことを思い出していたら、少しだけ罪悪感が沸いた。
また来たい、と言っていたのに、私は母を誘うことなど考えもせずに1人で来てしまった。

いや、でも去年来たときに父の悪口ばかり言っているのにうんざりして、2度と誘うまいと思ったんだ。。。1人で来たのは正しい。
いや、でも、可哀そうなことをしたかもしれない。。。

などと時たまもやもやと考えたりしつつ、山の鼻到着。

疲れていたけど、平地は普通に歩ける。1時間15分くらいで着いた。


少し多めに休憩を取ったら再び出発。
時刻は7時前。

装着していた熊鈴をオンにする。

 

愛用のくまモン鈴。現実の熊さんはこんなにのんびりはしていないだろうけど。


山の鼻から至仏山への道は危ないので一方通行と聞いていたから、どんな悪路かと思っていたけど、そこまですごい道ではなかった。
(地図には「植生保護のため下りは禁止」と書いてあるので、危ないから、というのは教えてくれた人の勘違いかもしれない)

きちんと整備されている。

 

 


ただすごい道ではないけれども、朝起きた瞬間から疲れているのを自覚していた私はあっという間にばてばてのへろへろになった。
5分登っては一息つき、の牛歩で登っていく。

少し経つと樹林帯を抜けて後ろにはこの景色が広がるので、景色を眺めるふりをしながら、休みまくった。



蛇紋岩は幸い濡れていなかったけど、滑る滑る。。。ここでもストックが活躍した。


景色は美しいけどほんと疲れて、もうこの景色だけが心の支え。



偽ピークに心折られた後もしばらく登り続けて、もう最後の方は「頂上まだかな。。。」しか考えられなかった。


出発から5時間弱、ようやく到着。
山の鼻の休憩時間を引くと、山の鼻からの実質的な登りに3時間10分くらいかかってるのでコースタイムを少しオーバー。


もう小鹿のように足がぷるぷるだったけど、2年ぶりにこの思い出深い山に来られて、少ししみじみしてしまった。

久しぶり、至仏山。そして有難う。
2年前にあなたがすごく素敵だったので、私は八甲田山に登り、塔ノ岳に登り、燕岳に登り、烏帽子岳に登り、テントを買い。。。そしていろいろな山に登って、素晴らしい景色達に出会うことができました。
山に登りたい、と思わせてくれたのはあの時のあなたが最高に素敵だったおかげです。

心の中で感謝しつつ、休憩してから、出発。


そうそう、このハイマツの間を歩くのにほんと、感動したなぁ。。。


小至仏山を経由して、湿原を見ながら木の階段を降りる。
階段手前に以前鎖場があったような気がしてたんだけど、気のせいなのか、見逃したのか、今回は使わなかった。

最後は足がくがくになりながら、13時前に鳩待峠に到着。出発から7時間24分。
少し早く出発して正解だった。もう一歩も動けない、と思ったので鳩待峠でしばらく休憩して歩く気力を回復してから、13時40分の乗り合いタクシーを拾って山行終了。

縦走ではなく、2日間で2つの山を登るのは結構疲れた気がするけど、こういうのもいいな。。。

相当疲れたけど、霧がかった湿原を、水音を聞きながら歩くのは素晴らしかった。
至仏山にもまた来られたし、ここから見る湿原はほんとに美しい。

次は山に登らずにテントを背負って湿原から湿原へ歩くのも良いな。。。また来ます、尾瀬。

あまりにもブログのタイトルと中身が乖離してきたので、ついに諦めてタイトルに「山」を入れることにした。
但し当分海外に潜りに行くことはできないことを考えると、これでもまだ不十分で、「山、時々きもの、稀に海」とかのほうがより適切かもしれない。。。
 

4連休はどこの山に行こう、と色んなレコをわくわく眺めていたら、2日目に休日出勤が入って会社に対して殺意が沸いた。
どうしてもその日そこに行かなきゃいけない仕事ならわかるんだけど、絶対必要ない昭和のお茶くみみたいな仕事のためになんで貴重な休日を犠牲にしないといけないんでしたっけ。。。しかも振替休日もなしという。

まぁいいや。

どうしようもないので、会社はATM、会社はATM。。。と唱えながら日曜の夜に出るアルペン号を検索。

テント泊で1泊2日で行けるところ。。。ほんとは鹿島槍ー五竜ー唐松に行きたかったけど、これは2泊3日は必要なので有休が必要。
そして仮に有休がとれたとしても今年はコロナでテント場の人数制限してることもあって、1泊目取れても2泊目が空いてなかったりといろいろときつい。
難しいな。。。

迷った末に決めたのが、尾瀬行。

燧ヶ岳ってそういえば登ったことない。
1泊目御池から燧ヶ岳に登り、見晴でテント泊し、翌日に尾瀬ヶ原を突っ切って至仏山に登る。というプラン。
草紅葉には少し早いかもしれないけど、湿原を歩くのは大好きだし、これはなんだかとても良い気がする。

見晴キャンプ場は今年も先着順受付ということだったけど、念のため管理する燧小屋に電話で確認。東京都からの宿泊者もOKとのこと。

アルペン号は5時15分にはつくから、6時前には出発できるだろう。
地図では御池から俎グラまでYAMAPのアプリでのコースタイムは3時間。
柴安グラまで20分。そこから見晴新道で降りるのが一番早いけど、この「見晴新道」、いろんなレコみると、結構難路というか悪路というか、「これは下りで使うべきではない」と書いてるレコが多い。

とすると柴安グラから俎グラまで引き返してナデッ窪か長英新道で降りるしかない。
しかしさすがに長英新道は遠回り過ぎる。。。ここはナデっ窪にしよう。

参照にしたレコではナデっ窪は特段悪路とのコメントもなかったしな。
と決めた。


見晴新道だったら柴安グラから2時間30分で行けるところを、ナデっ窪にすると柴安から俎まで引き返す時間も含めて1時間強余計にかかる。
まぁそれでも1時台にテン場につけばスペースは100張あるんだから、なんとかなるだろう。。。

。。。といろいろ考えたつもりで、この時私は重要なことを2点忘れていた&確認し忘れてた。

1つ目は、YAMAPのアプリの地図(無料でダウンロードできる方)のコースタイムは、私にはだいぶきついということ。
(山と高原地図はそんなことない)。

もう1つはナデっ窪がどんな道かということを複数のレコや山と高原地図で詳しく調べておかなかったこと。
登りの御池からのコースは複数のレコを見たけど、登りで頭がいっぱい過ぎて、自分では割と得意だと思ってる下りについては最初に見たレコで特にナデっ窪の下りについてコメントなかったからそのままスルーしてしまった。

このせいで後からだいぶ痛い思いをすることになった。

が、朝5時に御池ロッジ前に降りたったと時点ではそんなことは知る由もなく、うきうきしながら身支度を整えていた。
御池ロッジ。


今年は休業しているはずだけどトイレはきちんと管理されていた。
しかも驚いたことに、ウォシュレットついてた。

座ったとたん温かかった。。。尾瀬すごい。。。さすが尾瀬。。。

御池コースへの入り口は、御池ロッジから対岸(?)の駐車場内を突っ切ってその奥にある。
5時半過ぎ、スタート。


分岐を過ぎて山道に入っていく。
岩がごろごろしているところもあれば、


階段が整備されているところもあり、

 

尾瀬らしく木道がある箇所もある。


展望はないけど、それもまた幻想的で良い。


今日の天気予報みて展望はそもそも諦めているし。。。
それに湿原ってなんでこんなに霧が似合うんだろう。
普通の樹林帯や岩稜帯で霧がかっていると不安が増すだけなんだけど、湿原と霧って落ち着く。不思議だ。

50分ほどで広沢田代着。


テン泊装備だし勿論バスの中では寝られず寝不足気味なんだけど、割といいペースな気がする。
先日の黒戸尾根での反省を踏まえ、今日はストック持参で最初からフル活用しているおかげだろうか。

やっぱり天気の悪い湿原素敵。。。


この木道の両脇に生えている稲?、みたいな草がすごくきれいな色だったんだけど、写真が下手過ぎて100分の1も表現できていない。。。


広沢田代を過ぎると再び山道に入る。
少し秋っぽい。


そしてまだまだ。。。


4号目、の表示に心折れそうになるも、この辺りから少しガスがとれて、恐らくさっき横切ってきた広沢田代が見えるようになってテンションがあがった。


あ、なんか天気よくなってる。


そして再び木道出現&湿原の気配。。。


あのはるか向こうに見えるのが燧ヶ岳だろうか、と一瞬気が遠くなりかけたけど、湿原&木道の美しさで心落ち着かせる。


ああ、いいなぁ。。。


素敵すぎじゃなかろうか。


 

この辺りがこの日の中で一番天気が良かったように思う。

 


ここを過ぎると笹の道に入り、


さらに岩礫帯をぜーはーと登る。


この沢のようなところは、下りは道を間違えやすそうな印象。

登り切ると再び笹。
この辺りから再び視界がなくなる。


うーん奇跡でも起きない限り何も見えなさそう。。。


頂上が近い。もうぜーはー言ってるけど、まだ今日は頑張れる。


あ、なんか頂上っぽいなーという所が見え、


岩ごろごろ地帯を登り切ったら、

 

俎グラー!!




出発から3時間弱。


今日は調子よかったのか、ストックのおかげか、一応テン泊装備でもコースタイムで到着できた。
よかった。。。黒戸尾根で失われた自信が少しだけ戻った。。。
。。。と、この後すぐに自信を再喪失することになることも知らず、この時の私は喜んでいた。

視界がないのも気にならない。

 

湿原満喫できたし、これからも満喫するし、明日は晴れ確定っぽいし。
頂上からの天望は至仏山から楽しもう。

柴安グラまで行くと往復1時間弱かかりそうなので少し迷ったけど、せっかくなので行こうかな、と、少し休憩した後に柴安グラまでの道を降りる。
こんな山のてっぺんなのに木道があって驚いた。


そして結構なアップダウンに渋滞が加わって、思ったより時間を食うことに焦りつつ、柴安グラ到着。
こちらが頂上なのか。確かに地図でみるとこちらのほうが10m高い。


霧雨がぱらついてきたこともあって、5分程で休憩を切り上げ、ザックにカバーをかぶせ、ソフトシェルを被って俎グラまで引き返す。
いよいよ、ナデっ窪に突入。


・・・そしてこの後3時間弱、写真1枚もなし。

1枚も撮る余裕がなかった。

大きな岩+ところどころにたぶん蛇紋岩+雨で、滑る滑る。
3回くらい滑ってこけた。

小さめの岩ならまだいいんだけど、結構全身を使って降りる感じのところが多くて、こんなところで滑って打ちどころ悪かったらかなりの怪我すると思う。

え?これ普通に降りていい道なの?私間違った?でもレコでは普通にここを降りてて特段コメントなかったし。。。とひやひやしつつ慎重に。

登ってくる人とはたまにすれ違うけど、降りる人は私以外に1人もみえないのでますます不安になる。

しかし今更引き返す勇気(というか元気)もないし、引き返したとして、降りるのは見晴新道という悪路と、長英新道(どんな道か確認してないしだいぶ遠回り)の2択だけ。

滑らないように、慎重に慎重にストックを突きつつ、場所によってはストックを離して手足を突っ張って降りたり、一歩一歩着実に下っていくのでものすごく神経を使って疲れた。

YAMAPのアプリを何度も取り出して全く麓に着かないことに何度も絶望し、人とすれ違う度に「この道って麓までこんな感じですか?」と尋ね「そうですよ」という回答に無駄に絶望を増幅させながら、下っていくこと2時間。
ようやく尾瀬沼と思しき湖面が見えてちょっと元気が回復した。


まぁここからがさらに長かったんだけど。。。

 

足が痛くてぶるぶるする。

しかも頑張って降りてるのに、コースタイムの1時間45分はとっくに過ぎてるのに全然つかない。

後半、もう、「痛い」と「つらい」しか考えられなかった。
 

ついに木道の出口が見えたときには歓喜した。


何度も滑って転んだけど、大きな怪我無く無事に帰してくださって尾瀬の神様有難うございます。。


YAMAPのアプリだと下りは1時間45分だけど、結局2時間40分くらいかかった。
ナデっ窪。。。おそるべし。もう絶対下らない。。。。
私は癒しの御池コース往復でいいです。。。

沼尻休憩所でトイレ休憩しようと思っていたけど、なんと、この沼尻休憩所+トイレは今季休業の様子。
トイレの梯子は取り外されていた。


これは結構痛い誤算。。。。
泊る場所の確認はしたけど、途中のトイレポイントの営業は確認しなかった。。。

というわけでほんとは沼尻でトイレ行って甘いお茶の一杯でも沸かして飲もうかと思ってたけど、スルー。

山と高原地図を取り出して時間を確認する。ここから見晴キャンプ場まで2時間。トイレは結構クライシスな感じだし、休憩している暇はない。。。

さっさと出発しようと地図をたたむ前にふと、今下ってきたナデっ窪を確認しよう。。。と思ってみてみたら、

「登り利用が望ましい」

の文字。

。。。YAMAPのアプリ地図だけじゃなくて山と高原地図も最初に見とくべきだったな。

まぁ見ていたとしても、長英新道は遠回り過ぎて選択しなかったかもしれないけど。。。

反省しつつ出発。

 

黒戸尾根から降りた時も思ったけど、道が平坦って素晴らしいよね。


川の音にも癒される。。。

 

誰もいない湿原も良い。。。


そしてもう足がくがくなのでちょっとの登りもつらい。。。もう1㎝も登りたくない。。。


大したことない登りにもひいひい言いつつ、


沢の音に癒されつつ、



小さな秋の気配を見つけつつ、


ようやく見晴が見えたときにはホッとし過ぎて五体投地の心地。


見張キャンプ場には初めてきたけど、山の鼻と同じくらい山小屋が集まってる。


ただしそのうち半分くらいは今期休業しているように見えた。


キャンプ場を管理している燧小屋でお金を払って札をもらう。


テントの1泊代は驚きの800円だった。
安い。。。安すぎる。。。

ひうち小屋から少しいくとキャンプ場。


着いたのは2時前だけど、結構な混みっぷりだった。


午後から雨予報だったけど幸いにも雨には降られず、さっさとテント立てた後は休憩所のベンチでお湯を沸かしてお茶タイムを楽しんだ。
朝夜はすごく冷え込んだけど、日が高いうちはテントの中はまだ結構暑いので、こういう休憩所があるととてもありがたい。

休憩所のベンチもたくさんあるし、水場やすんごいきれいな水洗トイレもあるし、見晴キャンプ場、良かったなぁ。。。
全身筋肉痛といっても過言ではないくらい疲れていたので、明日のルートを山と高原地図で3回くらい確認した後、19時前にはすこん、と寝てしまった。

連休に尾瀬に行った際、夜の見晴キャンプ場にみっしりテントが並んでいる風景を見て、ふと、テント場の夜景を撮ってみたいな、と思った。

よく「山と渓谷」とかで見るやつ。。。台湾のランタン飛ばし(正式名称なんて言うんだっけ。。。)みたいに色とりどりのランプみたいなテントがひしめいている光景。。。あれ素敵。。。あんなの撮りたい。。。

と思って自分のテントからカメラ取り出してまず、無心に一枚パチとやってみた。

結果がこれ。


なんでこんなぶれるの?

AUTO機能って手ブレとか補正してくれるんじゃないんだっけ。

CA〇ONの技術を持ってしても私の手ブレは修正できないレベルってことか。

 

。。。いやそんな。負けないでCA〇ON。信じてる。
と脇を締めてぶれないように心掛けた結果の1枚。


まだぶれるんですけど。。。

自分ではそんなに振動してる自覚はないんだが。。。

 

ちょっと焦点を合わせたりしたらいいのかな、と思って、画面中央を押して工夫(?)してみた結果の1枚。

 

今度は全体的にぼけたんだけど。。。

やばい悪化してる。とココロ落ち着かせ、もう一度。


もはやこれが何なのかすら判別できないものになったよ。


と必死にあれこれしまくって、どうにかこうにか最後撮れた一枚。


夜のテント場で検索かけると素敵な写真いっぱい出てくるけど、皆すごいな。。。

この日、山に行くかは結構迷った。


八が岳以来山に行けてない。登りたい。
でも特別警報級の台風が来ているという。
きっと大きな被害が出るだろう。
苦しむ人がいるのがわかっているのに、自分の余暇を楽しみたいという欲望があることが後ろめたかった。

でも迷った末に、行くことした。

私は山に登りたい。
こんな状況でも登りたいと思ってしまう時点で既に言い訳できない。
行かなかったらきっと後悔するだろう。
ならいっそ登ろう。

目的地は、岩木山。

関東周辺の山の天気予報が全滅(土曜雷、日曜雨)してるのを見た後、一縷の期待を込めてwindyで八甲田山をタップしたら、土曜の天気はいまいちなものの、日曜は晴れ時々曇りの予報。
八甲田山なら日曜でもさっと登ってさっと降りられるだろう。


と思ったけど、ふと、そういえばいつも八甲田山から見える岩木山はどうだろう、と思い浮かんだ。
岩木山も素敵な山ですよ、と八甲田山で出会った地元の女の人が言っていた。
八甲田山にはもう4,5回登っている気がするけど、岩木山はまだ一度もない。

調べてみると、岩木山神社から上るコースは4時間15分。
登りごたえありそう。
岩木山神社から4時間15分登ってちょっと山頂を楽しんで、それからスカイラインのバス停までは1時間ちょっと。
下りはスカイライン利用前提で、これなら行けるかもしれない。

そう思ってみてみたら、ちょうど岩木山神社行のバスが出る弘前BTまでの夜行バスがある。
このコロナのご時世でも運行してくれている様子。有難い。


パンダ号
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1、発熱など、体調がすぐれないお客様のご利用は、ご遠慮願います。
2、昼行便・夜行便ともに、ご利用の際には、常時マスクの着用をお願いいたします。
 ※東京線ご利用のお客様でマスクをお持ちでない方へは、乗務員より配布いたします。
 ※ノクターン号は弘南バス便のみとなります。
3、バスをお待ちの際には、間隔をあけてお並びいただきますようお願いいたします。
4、乗降口付近に消毒薬を設置しておりますので、手指の消毒をお願いいたします。
5、咳エチケットにご協力願います。
6、ブランケットの貸出は中止しております。
【当社の取組み】当面の間
1、10月末迄(予定)
  パンダ号・スカイ号は、窓側席のみ予約受付!
  通路側は空席にし、お客様同士の間隔を確保いたします。
2、車内空調を外気導入モードにて運行いたします。
  ※5分程度で、車内の全ての空気入替が可能です。

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窓側席のみ予約受付。

通路側は空席にし間隔確保。

あ〇ぺん号さん、こういうの、お願いしたい。。。値段上げて全然かまわないから。
と思ったけどどこだって苦しいんだから、一乗客があれこれ言う資格もないんだよな。。。

2020年9月5日現在、パンダ号は20時半上野発と21時半新宿発の2つあるらしい。
弘前バスターミナルに着く時間は5時半と、6時55分。

当初は7時10分弘前BT発の岩木山方面行きのバスに乗るつもりだったので、念のため5時半のにした。

スケジュールはこう。

20時30分  上野発
 5時30分  弘前バスターミナル着
 7時10分  弘前バスターミナル発
 7時49分  岩木山神社前

 8時    岩木山神社
12時40分  岩木山頂上

13時00分  岩木山頂上発
13時45分  八合目着
13時50分  八合目発 シャトルバス
14時20分  嶽温泉着
14時30分  嶽温泉発  
15時30分  弘前駅前着


地図上だと岩木山頂上から八合目までは1時間5分かかる。なのでちょっとこの計画は下りがタイトだ。
しかし私は下りは大体早く行ける(除く甲斐駒黒戸尾根)ので、これくらいならいけるだろう、という楽観的予測。

というかむしろこれじゃないと次のバスが2時間後(16時30分岳温泉発)で弘前駅に着くのが17時30分なので、相当東京に帰るのが厳しくなる。

少しトレーニングだと思って頑張って早く登ってみよう。
できれば12時までには山頂について12時半には出たい。
レコをみると、7時55分に岩木山神社を出て11時半に頂上についている人がいるようだから、日帰り装備であれば私も大丈夫じゃないかとは思うんだけど。。。
でもレコは他人だからな。。。コースタイムはあまりあてにならない。
先日の黒戸尾根8時間半(コースタイムは6時間半)で自信喪失してしまったので、最近の私はコースタイムに関してはとても慎重。

窓側しか受け付けていないせいか、車内は結構空いていたように感じた。私の前後の席もいなかったし。。。
登山装備の人が他にもちらほらいて、少し親近感を感じる。

乗る時に「岩木山に登るの?」と運転手さんに聞かれてどきっとした。
こんなご時勢に東京から登山なんかのために青森に来て、と思われただろうか。。。
しかし、勇気を出して(というかこの恰好では言い訳のしようもない)「そうです」と答えたけど特段何も言われなかったのでちょっとほっとする。

道中の休憩は3回。


最初の休憩でお手洗いに行った後は寝ようかと思ってたけど、結局、この夜も眠れなかった。。。
やはり体力的に夜行バスは厳しくなっているのかもしれない。
結構ふらふらなまま、弘前、到着。予定より早い5時過ぎについた。

 

ターミナルのトイレでゆっくり身支度してもまだまだ始発のバスまで余裕があるので、ちょっと地上を散策。


ふらふらだったけど、弘前という街に初めて来たことにちょっとわくわくする。

そしてここで、ターミナル前に止まっているタクシーを見て、ふと、「後2時間近くここで待つよりはタクシーでいっちゃったほうがいいのでは?」とい考えが思い浮かんだ。
っていうか何で最初にそれを思いつかなかったんだろう。。。
調べてみたら、岩木山神社までは5000円弱。全然余裕な距離。
どうせならタクシーでさっさと行って、向こうでゆっくりしたい。

というわけでタクシーを拾うことに決定。

道端で止まっているタクシーに勇気を出して「東京からの人間ですが乗ってもいいですか?」って聞いたら「いいよいいよ!」と快諾してくれてほっとした。

見た目は派手なおっちゃんだったけど非常に優しく話し好きで、気を遣ってくれたのか来週からも東京からの出張者の予約が入っている、という話をしてくれたり、年に一度の岩木山の参詣(夜に麓から上まで登る)が近々あることや、いわき「さん」神社というと神社の神職の方は不機嫌になるのだ、という話や、麓の岳温泉の「だけきみ」というとうもろこしが非常に有名だ、という話や、特産の枝豆(茶豆?とかいう名前)の話をしてくれた。
だけきみについては青森に赴任してた友達から名前を聞いてから一度食べてみたいと思ってるのでそういったら、この時期は岩木山神社から岳温泉に向かう道の両側に直売所がたくさん並んで一山単位で売られるのだ、というような話をしてくれた。
幻のだけきみがそんなにどっさり売られているなら是非食べてみたいな。。。と思ったのが顔に出ていたのか、岩木山神社について支払いをしていたら、

「すぐ登るの?時間あるんだったら、メーターは倒して岳神社の前まで乗せていってあげるよ。」と。

おっちゃん、ええ人や。。。

さんくすおっちゃん。

しかし今から山に登るのにとうもろこし一山背負ったら私たぶん途中で行倒れるので結構です。

涙を呑んであきらめて、タクシーを降りた。
この時点では山はガスで見えない。でも予報では9時頃晴れてくるはず。

身支度して、レッツ登山。


。。。と意気込んで参道を歩き始めたものの、5分もしないうちに息切れがしてきて愕然とする。


日帰り装備だから荷物は重くないはずなのに。。。
しかも平坦な道なのに。
なんでだ。
不安。
こんなんで4時間15分も登れるのだろうか。。。


しばらく歩いているといったん樹林帯を抜けて道路を渡り、キャンプ場をつっきる。
キャンプ場の入り口にあった熊注意の標識。


おどろおどろしい。
しかし登山者がちらほら先行しているのが見えるので、まぁ、大丈夫だろう。。。大丈夫だよね?

熊鈴を全開にしつつスキー場?を横切る。
このあたりから晴れて素晴らしい眺めにテンションがあがった。息も既にあがっているけど。


本格的な山道に入り始めてすぐ、あれ?となった。
なんかすごい量の汗が噴き出してくる。
「滝のように」という形容詞はこういう時に使うんだな、と思うくらいの。


帽子を被っているので普段はそんなに顔中びしょびしょになることはない。
でもこの日はなんか、もう、すごかった。確かに無風だったけど、そこまですごい暑さでもないのに。。。

なんでだろう、なんでだろう、とぜーはー登っていて、ふと、風もないのに顔が冷たいことに気づいた。
そして、くらくらする。気持ち悪い。

そうか、これは冷や汗なんだな。

貧血の時の症状に似てる。
最近全体的に睡眠不足な上に、昨日のバスで寝られなかったのがとどめをさしたのだろうか。。

まだ30分位しか歩いていないはずなのに、こんなんで私頂上までたどり着けるのだろうか。

引き返そうか。引き返すべきなんじゃないか。

と休み休みのろのろ歩きながら考えた。

が、結局、きちんと朝もパン食べたしアミノバイタル飲んだし、エネルギーは大丈夫なはず、貧血も過去の経験からすれば昏倒したとしても横になって少し休めば回復するはずだから、倒れたら休んで下山しよう。

と開き直ってのろのろ登り続けることにした。

しかし展望ゼロの樹林帯をふらふらになりながら登り続けるのはつらい。
何度も心折れかけて、焼止ヒュッテの標識が見えたときにはちょっとほっとした。

 

ここを過ぎたあたりで一瞬展望が開けて

 

さらに登り続けるとヒュッテがあり、


そこを過ぎると、枯れた沢を遡上する道に入る。
展望は最高。


疲れは吹き飛。。。ばないくらいこの日は調子が悪かったけど、それでも休み休み振り返りながら、この景色に元気をもらいつつ、登り続けた。


沢の音が近づいてきて、沢沿いにしばらく道をあがったら、錫杖清水。

 


 

この辺りは最高の休憩場だった。


沢の水は冷たくて気持ちいいし、景色は最高だし、頑張って登ってきてよかった。。。青森まで来てよかった。。。

20分程だらだらと景色を眺めていただろうか。
いつまでもいたい気もしたけど、頂上に行かねばならないので、名残惜しく振り返りつつ、頂上を目指す。


青空の青が心に染みる。。。ほんと来てよかった。。。


ようやく頂上に続く尾根が見えた。


たぶんあれが鳳鳴ヒュッテだな。



気持ちはせくんだけど体はついていかなくて、10歩歩くごとにぜえはあいいながら登っていたら、横を通った女の人が「そこに風穴がありますよ」と教えてくれた。

夏でも冷たい風が吹く、ときいて近づいてみたら、ほんとに冷たい風が石の隙間から出てくる。
面白い。不思議だ。この風はどこの隙間を通ってきているのだろう。。。下に洞窟とかあるんだろうか。

 

この辺りから岳温泉からの登山者と合流して登山道は結構賑やかになった。


ヒュッテの赤い屋根を通り越し、大きな岩を飛び越えて向こうに見える青い建物がリフト乗り場。帰りはあそこから帰る。


左手にはこの景色。


足元は結構なガレ場で、浮石を踏まないように慎重に登った。


ぜーはー言いながら、出発から4時間半、山頂に到着。

 

 

最高。最高だわ。。。

あちらは北海道方面のはず。


というかあのはるか向こうに見えるのは北海道なのだろうか。。。私にとっては未踏の地。


いつか行ってみたいと思ってるけど山は無理。ヒグマ無理。


360度の絶景を堪能した後は昼食を食べつつ30分くらいごろごろと休んでいただろうか。
なんか安心感からかうとうとしてきたので、バスの時間にはまだ間があったけど、本格的に寝落ちる前に降りることにした。

浮石が多そうな所だから足元みて慎重に行かなければ、と思うんだけど、視線をあげるとこの景色なので、ほんとうっとりしてしまう。

 

さよなら岩木山。名残惜しいけど。。。


すごく目立つ岩。


時間があったので、岩の横を登ってみたら慰霊碑が2つあった。

 

二つとも高校生の慰霊碑でちょっとどよんとする。
1つは鳳鳴高校の奴。お地蔵様が四体ある。


私は山を登る時は必ず山名+「遭難」で検索をかけるんだけど、以前岩木山でそれをやったときに出てきたのがこの遭難。

可哀想に。
年を取っててからか、姪っ子が生まれてからか、こういうのを見ると親の気持ちに思いを馳せてしまいちょっと胸が詰まる。
手を合わせてから、岩を降りた。

リフトまでの道は、リフトから来るハイカーでごった返していた。
岩木山、大人気だな。。。
しかしリフト降りて1時間くらい歩くだけであの山頂に行けるのだから(しかもその道中素晴らしい景色が堪能できる)、納得してしまう。


出発から6時間ちょいでリフトに到着。


一応バスターミナルまで登山道で降りられるらしいけど。。。もうこれリフト一択でしょ。。。

山に登ってぜーはーすると炭酸が飲みたくなるのは何故だろう。。。

 

CCレモンを堪能しつつ、リフトを眺めて達成感に浸った。


青森まで来てよかった。。。しつこいけど。。。

スカイラインをバスで降りて岳温泉でしばらく弘前駅ゆきのバスを待つ。
朝のタクシーで運転手さんに「岳きみを売ってるお店が2軒ある」と聞いていたので、1軒で「一山1000円」という衝撃価格のだけきみを購入。

6本入ってた。隣のもう1軒はちらっと見ただけだけど「6本1000円」と書いていたので、そこは協定のようなものが結ばれているのかもしれない。

帰りの電車でシードルと海鮮丼、というすごい組み合わせの夕食を満喫しつつ、0泊2日の青森山行、終了。

 

往路で途中の道の駅で買ったあまびえ様(岩木山頂でおいしく頂いた)。

早く普通にいろんな山に登れる日に戻りますように。