海と山、時々きもの -52ページ目

海と山、時々きもの

ダイビング記録+きもの試行錯誤の覚書。…だったはずなのに最近は山歩きの記録簿と化しつつある。
23年秋から山のない国に滞在中のため山歩き頻度は低下中。

昼休憩に外に出たら近くのレストランががら空きで胸が痛くなった。

ものぐさコミュ障で基本的に1人で外食というものをしない(特に夜)けど、唯一通っているといえるかもしれないレストランがある。

お店大丈夫かな、と恐る恐るHPを開くと、恐れていた通り夜は「予約可」マークだらけで再び胸が痛くなった。

12月なんて全く席空いてなかったのに。。。

 

もう、こうなったら、高いアルコール耐性を活かして飲んで飲んで飲みまくって少しでもお店に貢献しよう、と7時過ぎに仕事を放り出してお店に電話。

 

お店着は7時半。

酒類のラストオーダーは8時。

 

というわけで、早速スプマンテからスタートし、

 

前菜とともに白を行き、

 

次のパスタでは途中で赤に換え

 

パスタの途中で〆にアマーロを先に頼んでおく。。。とここまでを8時までに完了。

どんだけ早食いだ私。

アマーロの手前は誘惑に屈して頼んだモンブラン。

 

アマーロと合わないような気がしたけど、中身がアイスだったので、意外にすっきりいけたような。。。

 

なんかこの前の甲斐駒では登れない豚であることを心から反省してダイエットするとか書いた気もするけど。。。

ほら、せっかくの甲斐駒のリベンジだから。。。そのお祝い。

お店も応援したいし。。。ダイエットはマンボー明けに持ち越そう。。。

 

 

・・・こうやっていつも自分に甘々だからいつまでも登れないただの豚なんだろうな。。。知ってる。

 

 

 

 

甲斐駒で、このすぐへばる体力のなさをどうにかしたい、としみじみ思ったので、今週末はとりあえず「急登」を登りたいと思った。

第一候補は谷川岳西黒尾根。

しかし天気予報は木曜から雪が降り続き土曜朝は9時時点で雪と強風。昼には晴れて風も弱まる予報だけど。。。

 

水曜日時点のレコで西黒尾根には何か所かクラックが入っているのを確認している。

クラックの上に雪が降り積もりそのうえ雪+強風で視界悪い状況の中登るってことか?

 

・・・はい、無理。

私のようなチキンハート初心者には無理。

 

いや…でもそういう所を頑張って見定めて安全に登るのも修行のうちなのでは・・・と直前まで迷ったけど、木曜夜の時点でこの土曜朝9時の雪と強風マークが消えなかったことで断念した。

私のようなチキンはもうちょっと修行して出直します。

 

というわけで色々考えて前白根山というところを登ることにした。

ほんとは日光白根山に登ってみたい、と思ったけど、車を持たないというか免許を持たない私に冬に日光白根山に行くのは無理そうだ。

前白根山なら公共交通機関だけでアクセスできるし、人もそんなに入らないらしいので静かな登山も楽しめそう。

人様のレコをみると角度もなかなかえぐいので修行にも良さそう。

 

天気も、めっちゃ良いというわけではなさそうだけどそんなに悪くもなさそう。

まぁ行って駄目だったら日光観光でもして帰ればいい。

 

金曜日に定時に会社を飛び出しいったん帰宅した後、山装備に着替えて北千住へ行く。

つくばエクスプレスから乗り換えたら、日光行の特急が出るホームまで意外に遠くて、間に合わないかと思って焦った。

 

乗った特急は「けごん」。

 

車体は結構年季が入っている。座席にテーブルがないのに驚いた。

後から気づいたけど、飛行機のように横のひじ掛けを開けたら出てくる形式になっている。ひじ掛けに灰皿もついてて、なんだか昭和を感じて懐かしい。

 

日光のホテルは色々素敵な所があって迷ったけど、次の日始発のバスに乗りたかったので、駅近を重視して決めた。

日光駅の目の前で大変便利。バス停まで徒歩30秒程だった。

朝のJR日光駅。

 

朝の湯元高原行のバス、上毛高原発谷川岳行のバスみたいに人で埋め尽くされるのかな、と思ったけど全くそんなことはなく、私と、後東武日光から乗ってきた少年1人だった。

少年は湯滝というバス停で降りていったけど、その歳で滝好きとは。。。渋いな。。。

 

朝のバスから日光の山並みや朝日が見えてテンションあがる。

 

しかし途中の山並みの集落ではおそらく廃棄された家が幾つも見えて、ちょっと心が痛かった。

昭和の中頃はきっと日光のような観光地はめちゃくちゃ栄えてこういう道中の家にも住む人がたくさんいたんだろうな。。。

こういうところに人が住むことはもうないのだろうか。。。

 

ちょっとしんみりしながら終点の湯元温泉到着。日光駅から1時間ちょい。

そして湯元スキー場が思ったよりちょっと離れていて焦る。

お手洗いは、バスターミナルにはないようだけど、隣の駐車場かスキー場の近くの駐車場のを借りるのがよさそう。

(どちらもとてもきれいであったかかった)

 

帰りにスノーシュー装備の人達をたくさん見かけたので、温泉に泊ってスノーシューで遊ぶのもいいな、と思った。

スノーシュー、持ってないけど。。。

 

Googlemap先生を頼りになんとかスキー場にたどり着く。

行きは、心細かったせいかとても遠く感じたけど帰りは10分もかからなかった気がする。

 

看板を見つけてほっとする。

なかなか年季の入った看板。

 

看板の年季の入りっぷりもあって、ほんとにここが「前白根山の登山口のある湯元スキー場」なのか不安になるも、さっき「登山口」ってあったしな、と思いとりあえずスキー場に入る。

 

登山届出すところあるし、とりあえずこっちで大丈夫そう。。。

と思ったものの、どっちに行けばいいのかわからずしばらくスキー場の入り口で迷子になった。

レコを読むと、「リフトの終点に登山口がある」とあった。でもリフトは2本ある。

どっちだ???

 

うろうろした後、yamapの登山道を見ればいいんだ、と気づき、何とか軌道修正して歩き始めた跡。

 

足跡に気づいたときには天にも昇る心地だった。

なんか微妙にyamapの登山道ともずれてるのが気になるんだけど、でもyamapの登山道っぽいところは雪に埋もれてるし。。。

 

スキー場って毎度超アウェイな気持ちになるからあんまり好きではない。。。

どこを歩いていいかもよくわかんないし。。。歩いてると申し訳ない気持ちになるし。。。とりあえずあのきれいに跡がついてならしている所は歩いちゃだめなような気がするから、できるだけこそこそと端っこを歩いた。

 

最後のほうは登山者のため?ではないと思うけど、柵とコースの間に歩道が設けられていてそこを歩いた。

 

 

時々ずぼっと嵌る。

重くてすみませんねー。と黒い気持ちになる。

 

誰もいないスキー場を振り返る。。。

 

ようやく登山口らしきものが見えて、ほっとした。

 

リフトの終点、この切株が見えたらそこが登山口。

 

足跡の主さん、有難う。。。たぶん先行者は2人くらい?これがなかったら、たぶんこの登山口までたどり着けていなかったかもしれない。。。

この切株前でアイゼンつけて、どういう風の入り方になるのかわからないから念のためハードシェルも羽織っていざ出発。

 

先行者は2人くらいか、と思ったけどこの足跡の付き方見るともっといるのだろうか。

でも今朝ついたにしては道がしっかりしているから、単に前週のトレースが残っていただけか?と悩む。

 

先行者はワカンをつかっている人もいる様子。

確かに結構沈む。ここら辺が一番沈んで苦労したかも。

そしてこの分岐で左の尾根に上がるトレースを見逃してしまい、まっすぐ進んで苦労することになる。

 

何故ならまっすぐ進んだ後しばらくしてトレースが左の尾根に上がっていたのでそれをなぞったら、尾根に上がる前の積雪量がすごくて、ここを登れずしばしもがもがとやることになった。

 

ストックよりも高い段差。ストックで雪を落として踏み固めて、とやるには雪が固く、そのままよじ登るには柔らかい。

 

何とか這い上がったけど、尾根上に続くトレースを発見してしばし凹んだ。

頭空っぽで人様の作ったトレースをなぞるからそんなことになるんだ。。。

 

これは下山時に撮ったもの。

来るときはこの左から這い上がってきたけど、正しくはまっすぐ尾根上を来るのが正解。

たぶんこっちが正規の道で、きちんと登山道の目印もついてる。

 

確かに急登だし雪が柔らかい所もあって息が切れる(ハードシェルは不要だったので途中で脱いだ)。

しかし先週よりは登れている気がする。。。気のせいかもしれないけど。

振り返るとこの景色なので気分もあがる。

 

入口の段差事件をちょっと反省し、登る途中は、前のトレースを追いすぎないように、もしもっと登りやすそう(雪が薄そう)な所を見つけたらそっちを登るように意識して登った。

まぁそんなものたかがしれているのでほぼほぼトレース通りに登ったんだけど。。。

今日の先行者様と先週の先行者様達のおかげです。有難うございます。

 

先週より登れているかも、と思ったものの、私より後からすごい勢いで登ってきた人に軽快に抜かされてちょっと凹んだ。

この日は外山まで登ったところで1人に抜かされ、その後前白根山の手前で1人に抜かされた。

私がぜえはあしてるのに皆の足取りの軽快なこと。。。

まだまだ。。。鍛え方が足りない。。。

 

すれ違った数と抜かされた数を考えるとこの日は日帰りで私入れて7人の登山者が入っていたようだ。

とても静かな山行だった。

 

外山でハードシェルを羽織り直す。

一瞬だけ道が平坦になり暫く穏やかな樹林帯歩きが楽しめる。

 

 

もしかしてあれ登るのかな。絶望。

 

急登復活。

そしてここからは結構雪が深い。

 

つらい。景色きれいだけど。

 

ひたすらぜえはあと登る。

 

最初の急登を登っていったんなだらかになるところで、誰かがテントを張った後があった。いいな。。。

 

ここら辺はめっちゃ穏やかできれいな景色が続く(風は強いけど)。

 

でも私は騙されないぞ。。。

 

だって地図みたらこの後また登って下って更に登るじゃん。

もうちょっとの登りでもつらいんですが。

 

景色はきれいなんだけど。。。

 

きれいなんだけどさ。。。つらい。

 

最後の登り返しを前に白根山登場。

もう帰ろうかと思った。だってこの登り返し体感30分くらいありそうに見えたし、白根山にかかってる雲怖い。

 

実際には傾斜なだらかで5分くらいで行けたけど。。。

 

なんとか出発から4時間弱で前白根山登頂。

 

景色はこっち側は最高にきれいだ。

 

 

しかしこっち側が何か怖い。雲がめちゃめちゃ近い。

 

風はそれほどじゃない(全然立って歩きまわるのに問題ないレベル)けど、ビビリの私にとってはこの今にも雪降りそうな雲がめちゃめちゃ怖い。

 

白根山と前白根山の位置関係ってどうだったっけ。。。。あの雲はこっちに来るのかな?

でも予報では夜から雪ってなってたからきっとこっちに来るんだよな。。。

・・・あんなに近いところに分厚い雲があるのに、夜からしか雪降らないとかある??

もう1時間もしないうちに降り出しそうなんだけど。。。

白根山の山頂雲被ってんじゃん。。。こっちもあんなになるのかな。。。ガスる??

もしガスらなくても、雪+強い風って吹雪では???

 

あれよあれよという間に妄想とビビリ心が膨らんでいき、登頂3分で下山を決意。

 

山頂には風を避けて2人くらいランチをしているようだったけど。。羨ましい。。。私もあんな度胸を持ちたいものだ、と眺めながら下山開始。

 

真っ白な白根山が見えなくなったら単純なことに少し心が落ち着いて、今日のお昼のために購入したスペシャルあんぱんを食す。

 

アンパン後、下山再開。

風が強くて、行きのトレースが消えかけていることに驚く。

結構ずぼずぼ嵌ったのにもうこんなに薄い。

 

 

日帰り登頂は私が最後だったようでしばらく誰にも会わず降りていたら、外山を半分程降りたところで、テン泊重装備のいかにも山漢っぽいお二人とすれ違う。

 

か、かっこいー。。。白根山まで縦走するのか。

 

私も実はちょっとやってみたかった。

前白根山に登ろう、と思ったとき、今週末は無理だけど来週なら日曜も空いてるから白根山で縦走してみようかな、と思ってた。

 

でも、前白根山のレコを調べてるうちに、遭難者を発見した人のレコを見つけてしまった。

その遭難者はソロでテン泊装備で入山、五色沼避難小屋まで降りたものの深雪で動けなくなり、そこで2週間近くスタックした後偶然通りがかった登山者に発見されて救助された、と。

 

うーん。。。これは私ですな。未来の私。

 

とりあえず私が今の力量で前白根ー白根山縦走しようとしても遭難するだろうから、せめてラッセルの仕方を学んで、もう少し筋力をつけてから挑んでみよう。。。と諦めた。

 

なので余計、テン泊装備のお二人が眩しく見えた。

 

羨ましさを心に抱えながら下山。

 

スキー場の中で再び方向感覚を失う。

来た道を戻ったつもりなのに何故行きと違う所に出たのかよくわからない。

 

とりあえず私のようなヘタレチキンハート方向音痴野郎にはいろいろと修行が必要なことがよくわかった。

 

下山後は、途中の竜頭の滝で下車してちょっと竜頭の滝観光した後、日光の街中で降りて観光がてら駅まで歩いて帰ろうかな、などと思っていたけど、バス乗車5分で爆睡してしまったので、その夢は儚く潰えた。

 

去年雲竜氷瀑行ったときのタクシーの運転手さん達がほんとに素敵だったので、色々とゆっくり日光観光したかったんだけどな。。。

 

電車の時間まで駅前のカフェでケーキセットを頼みお土産を買いこむ。

 

雲竜氷瀑みたいなことになってる。。。

 

帰りは「リバティけごん」。

行きの「けごん」より車体が新しい。

座席にはコンセントもあって有難かった。

 

これに乗ってまた来ます、日光。

 

登頂できて胸がいっぱいだったけど、一方で頭の片隅では「予定より遅れている」ということが気になっていた。
5分もしないうちにすぐに下山開始。


私のすぐ後に登頂してきた女性(お連れさんは途中で引き返したらしい。)と少し話をしてたら「小屋まで一緒に下りましょう」と声をかけられて一緒に下る。
さんざんA氏のことを言っておきながら何だけど、これは別に嫌じゃなかった。
なんでかな。。。小屋まで、ってわかってるから気楽なのか、感じの良い女性だったからか、「女性」だからなのか、私も1人で降りたくなかったのか。。。よくわからない。

行きはへろへろだったけど、上部のよく締まった雪面は歩きやすくて下りはさっさか下れる。
核心部で下降待ちをする前の人々に追いついた。ツアーはロープを出してるのが見える。


ステップは切ってあったから前向きで降りていく人もいたんだろうけど、私は既にここはバックステップで降りると決めている。

だって私みたいな高所恐怖症気味のヘタレチキン野郎がここを格好つけて前向きなんかで降りた日には、足が震えてもつれて絶対、事故る。

山頂で笑顔で言葉を交わしてここまでぽつぽつ話したりしつつ降りてきた後ろの感じ良いお二人(先ほどの女性+ソロの男性)にゴリラの滑落場面とか見せたくない。
みんな素敵な思い出だけ持って帰りたいだろうし。
私も友達に甲斐駒の素晴らしさと冬毛のライチョウを見たことを自慢しなければ。

慎重にバックステップで降りる。
阿弥陀岳北稜の時に講習で習ったことを頭の中でなぞる。
ピッケルを刺し、足を蹴り込んで体重をかけたらもう片足を大きく下ろして蹴り込む。下から上に蹴り上げるようにきちんとステップを作って重心をかけたら、ピッケル刺し直して、足を蹴り込んで。。。

雪はめちゃくちゃよく締まっていたのでそこまでする必要はなかったかもしれない。
阿弥陀岳の一般道を下る時は雪がふわふわでピッケル刺しても崩れる所もあって怖かったけど、それに比べたら今日のこの甲斐駒の核心部は大黒柱のような安心感がある。

しかしこちとら年季の入ったチキンハートである。
チキン力を遺憾なく発揮してあほみたいに全力で蹴り込んでピッケル刺してバックステップで一歩ずつ降りた。
そのせいか、息が切れる。
そんなに長いルンゼでもないのに、途中で疲れて3回くらいセミみたいに雪面にひっついて休憩した。
登れない豚は(以下略)。

帰ったら筋トレに励もう。。。

心に誓いながら核心部下降終了。
最初は歩きやすいと思ったけど、8合目過ぎる辺りから深めの雪になり、疲れたのか足がもつれて何度もこけた。
ややへろっとなりながらも1時間ちょいで小屋帰着。

時刻は9時20分。
うーん・・・予定より遅いけどまぁ最悪10時に出れば16時にはつくかな。。。もしもっと時間かかっても刃渡りさえ超えてしまえばあとはヘッデン下山になっても…いや暗闇であの樹林帯下るのはやっぱ嫌だな。
それにとりあえず早めに東京に帰ってお風呂入って爆睡したい。明日朝9時半から会議あるし。

思い直して超光速でパッキングして、小屋を出発。
出発時にポカリを購入しようと小屋のインターフォンを押したら、すんごい素敵な女性の小屋番さんが「あ、無事に戻られたんですね。おかえりなさい」と言ってくれて、じんとした。
小屋番さん達はきっといろんな事故を見ているだろう。
無事に帰ってこられて良かった。
七丈小屋、大変お世話になりました。

下りの五合目小屋跡から振り返る。行きの晴天も良かったけど、曇りは曇りで素敵だ。


下りは小屋から五合目小屋跡まではアイゼン。

しかしここから黒戸山への登り返しにそんなものつけてたら私はばてて途中で行倒れると思うのでここで休憩がてらチェンスパに換装。
そのチェンスパですら、5歩(休憩)5歩(休憩)みたいになりながら黒戸山を登り返し、よろよろしながら刀利天狗へ。
ここで面倒くさいけど再びアイゼンに換装。
ずっとチェンスパで下っている人もいたようだけど、人は人、私は私。私はこの下りは怖いので無理しない。

早く降りたい、と思うものの足がもつれて手元もおぼつかなくなっているのか、何度か梯子の下りでストックやペットボトルを落としてしまった(幸い回収できた)。

やばい。だいぶ足に来ている。。。とりあえず刃渡り渡ったら休憩しよう、と心に誓う。

帰りの刃渡り。
曇りだけど、これはこれで水墨画のようにきれい。

 

昨日から元々乏しい語彙力が∞ゼロまで落ちてて「きれい」と「最高」しか言っていない気がする。


 

刃渡り過ぎたところで休憩がてら再度チェンスパに換装。
ここからはもう怖い所はないのでほっとする。

鹿の親子を見たり、山頂でも一緒になったソロの男性を追い抜いたり追い抜かれたりしながら下山。


やっとここまでかえってきた。。。


最後油断して早めにチェーンスパイク外したら凍結箇所で豪快に尻餅ついたりしながら、14時半過ぎ、登山口到着。
最後の気力を振り絞って川まで降りて靴とゲーターを洗い、橋を渡ってから神社でお礼をして、タクシーを呼んで小淵沢からあずさで帰京した。
へろへろのはずなんだけど、黒戸尾根をリベンジできたことが嬉しかったのか、リベンジ山行があんまりにも素晴らしかったからか、いつもは乗車5分で爆睡する電車の中で全然寝られなかった。

最高の天気の下で黒戸尾根を楽しめて嬉しい。
山行の前に花谷さんのtwitterで紹介されていた12月に登った人の動画を見たけど、あんなコンディションだったら私はたぶん登れていなかった。
第二テント場にすらたどり着けず埋もれていたと思う。

黒戸尾根の神様、最高の天気と雪をくれて有難うございます。

私の中の甲斐駒黒戸尾根、最高の山として記憶の書き換え完了。

2日目は4時過ぎに起床。
1日目の消灯(8時)後はなかなか寝付けず、12時頃に一度起きて睡眠の短さに絶望し、その後再びうとうとして起きたら4時前だった。
周りでは既にがさごそ動き出す音がする。
4時半近くになって、自分もがさごそと支度を始めた。
お腹は空いていると思うけど相変わらず山で疲れると食欲がなくなる。朝ごはん(お弁当)のお稲荷さん3つ中2つを頑張って押し込む。

レコを読むと皆大体2時間くらいで山頂に行き、1時間くらいで下ってきているようだ。
帰りの事、特にあの5合目小屋跡からの登り返しは、絶対私はよろよろのばてばてで時間かかることを考えると、できれば9時半には小屋を出発して下り始めたい。
そしたらどんだけよぼよぼ降りても16時には着くだろうから。
とすると、9時には小屋に帰ってきていたいから、5時過ぎに山頂に向けて出よう。そしたらどんだけ山頂でゆっくりしても9時に帰ってこられるだろう。

…という身の程知らずな計画をこの頃は立てていた。

殆どの人が5時くらいに出発。
外はまだまだ暗くて月明りが美しい。

テン場。
全然綺麗に撮れていないけど、実際はもっときれいだった。
…私いつもこの言い訳をしている気がするな。


意気込んで出発したものの、しょっぱなからの急登に、5分も登らないうちにぶっ倒れそうになった。
道は高速道路並みに踏み固められていて登りやすいんだろうけど、そういう問題じゃないんだよ。。。
単に私に体力がなさ過ぎてもうとりあえずこの角度がきつい。。。
振り返って景色を眺めるふりして休憩しまくる。

この光景を見たときに、何故か頭の中で「地上の星」が再生された。
燕よ~、デーデンデデーンデン(うろ覚え)


はぁきれい。。



だんだん明けてゆく。


夜を綺麗に撮れるカメラ欲しいな。。。
ちなみに先日買ったGoproは意を決して持ってきたものの1日目に低温で動作不良を起こしまくって面倒くさくなったので今日はもうザックの中に突っ込んでいてただの重りと化している。

5歩(休憩)、5歩(休憩)と私がここまでストックに縋るようにしてへろへろと登っている間に、さくさくと登っていく人々十人以上に抜かされて、心折れまくる。

私はどうしてこんなすぐ息切れするんだろう。

悲しい思いで山頂方面を眺める。

続々と登っていくヘッドランプが既にはるか遠い。
「私遅いからゆっくり行くわ~」と笑ってたソロの女性(猛者その1)も、昨日自分で担ぎ上げたというプラティパスのワインを2本飲んでストーブの前で寝落ちしていたように見えたソロの男性(猛者その2)も、後からすごい勢いで登ってきてもはや姿も見えない。

2人とも失礼ながら私よりとても年上に見えた。
つまりはあれだ。問題は年齢じゃないんだよ。
年とともに登れなくなってきたとか傲慢なことを書いてごめんなさい。

単に私が登れないただの豚なだけです。

雪山技術を復習したいとか偉そうなことを言う前にさ、脂肪を落として筋力をつけるべきじゃないかな、私よ。。。

登れない豚はただの豚、と悲しくつぶやきながら登っていたら、八合目直前でふと左の方から「ぽっぽー」という声が聞こえた。
(うまく表現できないけどそんな声だった)。

なんだろう、と思って目を凝らしたら、登山道の端っこにうごめく白くてまるい物体が見えてどきっとした。


え。。。。まさかそのお姿は。。。



冬毛のライチョウ様っっっ


しかも2羽もいる!!!!


赤丸で囲まないと全くわからないけど!

 
ライチョウだ、と思った瞬間テンションが爆発した。
全然うまく写真は撮れなかったけど。

左から現れて2羽連れだって登山道をそそくさと横切り、そしてあっという間に飛び立ってしまった。
ウォーリーを探せ(難易度高)。


答え合わせ。

 
感動がビッグバンしたまま、しばし茫然。
 
甲斐駒って雷鳥いるんだ。。。いるんだっけ?。。。鳩かな?
…いや冷静になれ自分。鳩はこんな高度にいない。

大興奮冷めやらぬままにとりあえず歩き出す。

八合目。

すごい・・・たぶんライチョウを見た。
念願の冬毛のライチョウ。
真っ白でふくふくとしてかわいかった。
嬉しい。。。めちゃめちゃ嬉しい。。。

・・・なんかもう・・・・

山頂行かなくてもいいんじゃないかな。

私はもう満足しました。

これはもう黒戸尾根リベンジ完了でいいでしょう。
既にこの景色がきれいだし。

昨日の朝から道中ここまでも最高の眺めだったし。

ライチョウ見たし。
 
ライチョウ見たし。


山頂たぶんあれだよね。
もうほぼほぼ登頂ってことでいいんじゃないかな。

と思うも、ここまで来たら山頂に行きたい、という気持ちもあって、歩みを進める。

雪庇、きれいだなあ。

核心部は、登っている途中に「これがそうかな」と思ったものの、振り返るの怖くてうまく写真撮れず。
自分で見ても何が何だかわからない。

 
そしてきつい。

ほんときつい。

山頂遠いなぁ。。。


この写真を撮ったところからがまた遠くて、しかもどんどん時間は過ぎていき、だんだん焦り始める。
当初予定していた2時間はとっくに超えている。
私が、5歩(休憩)、5歩(休憩)、とよれよれになりながら登っている間に、同じくらいに出発した人々がどんどん引き返してくるのも焦りを加速させる。

もうこれほぼ登頂でいいんじゃないかな。。。もう引き返そうか。

あーでもやっぱりせっかくだから向こうまで行きたい。

まだ時間は大丈夫。最悪10時に小屋を出れば。。。
後少し。。。後少し。。。


必死の思いでへろへろになりながら8時10分過ぎ、登頂。
出発から3時間。

 
予定より遅れて焦っていたこともへろへろよぼよぼなことも一瞬忘れた。

 
この景色が見たかった。
胸がいっぱい。

前回テン泊だったので七丈小屋の中に入るのは初めて。
第二小屋を割り当てられたけど、めちゃめちゃ快適だった。

二段ベッドなんだけど、蚕棚みたいに一つ一つの寝床が区切られているので、ヘッデンで他の人を起こしたりするような心配もない。

下段のみらしいけど「下段は暗いので」ということで、デフォルトで電気がついてて感動。

写ってないけど、ハンガーまで置いてある。


私はちょうどストーブの真ん前で、ストーブは一晩中ついていたので、非常にあったかく快適に過ごすことが出来た。


3シーズン用シュラフで寒いんじゃないか、と危惧していたけど杞憂に終わった。

スポルティバのショップ…ではなく靴置き場。
寝床の番号毎に割り当てられてなかったら取り違えおきそう。。。


食前食後に同じ小屋の人達と少し話す。
前も書いたけど、よく知らない誰かと登る時も下る時も一緒、というのが激しくストレスなだけで、休憩時や山小屋での一期一会の出会いは嫌いじゃない。
いろんな人がいて面白い。楽しい出会いもそうじゃない出会いもあるけど、それも含めておもしろいと思う。

小屋からの景色もほんとに美しかった。


こんなにはっきり富士山見えるんだなぁ。。。前回はほんと(以下略)



夜景も素晴らしい。実物はもう少し明度が抑えられている。