今回のツェルマットは7泊8日で旅程を組んだ。

①【初期の計画】
当初はドム(Dom)とデュフールシュピッツェ(Dufourspitze)の2つを登ることを考えてこういう旅程を考えていた。
1日目 移動・ツェルマット入り
2日目 ツェルマットードムヒュッテ(Domhutte)
3日目 ドムヒュッテードム往復
4日目 ドムヒュッテーツェルマット
5日目 ツェルマットーモンテローザヒュッテ(Monte Rosa Hutte)
6日目 モンテローザヒュッテーデュフールシュピッツェ(Dufourspitze)往復
7日目 モンテローザヒュッテーツェルマット
8日目 移動・ポテト王国帰還
ただ、メンヒで落ちてからこの計画は色々と無謀ではないかと考え始めた。
一番の不安はドムに登るためのフェスティヨッホ(Festijoch)を超えられるのだろうかという不安だった。
ドムの通常ルートは体力的にしんどいけど技術的に難しい所はないと言われているらしい。
ただ途中にFestijochという岩稜を横断(登下降)する必要がある。
* 横断せずそのまま岩稜上をつめていくとFestigratルートという上級者ルートになるらしい。
Festijochのグレードはそれほど高くない(メンヒと同程度)らしい。
ただYoutubeで動画を10個くらいみたけど結構急な岩場。
これを殆どの人は真っ暗な中で超えている(ドムヒュッテから山頂は片道6-7時間。日中気温が高くなると氷河歩きが危険なため早出早帰りが基本)。
そして帰りは降りる必要が必要があるけど、人によって懸垂下降が必要という人がいたり懸垂はむしろ危ないから必要ないという人がいたりする。
懸垂の支点があるという記録もみたけど、Youtubeで見る限り支点は見たらないし自分で支点を設置できるような岩場にも見えない(設置するにはカムが必要な岩場に見える)。
メンヒと同程度のグレードらしいけど、メンヒで落ちるような自分にこの岩場が暗闇で登れて、そして帰り日中とはいえ降りられるのだろうか。
メンヒと違って、ここで落ちたらたぶん死ぬ。
実際、ちょっと調べてみただけでもここ数年のFestijochでの死亡事故は結構ある。
20年7月 Festjochで2人パーティが転落。1人重傷、1人死亡
20年8月 Festijochで転落(原因不明)
* 他の登山者が遺体を発見したので恐らくソロ?
22年8月 Festijochから2人パーティが下山中、2-30m転落。1人死亡。
23年6月 Festijochを登山中(while climbing)に8m転落・重傷。
23年7月 DOMから7人パーティで下山中、Festijochを懸垂下降中に1人が30m転落・死亡。
ツェルマット行きが近づいてくるにつれ、Festijoch超えへの不安が高くなっていった。
デュフールシュピッツェも最後頂上までは岩稜と雪稜のミックスでメンヒと同じような岩場超えがある。
ただもし自分には無理だと思ったらもう岩稜の手前を自分の頂上にすればいいと思っていた。
ドムの場合Festijochはだいぶ行程の最初の方で、そこを超えてからも頂上までは結構距離がある。
Festijochの手前で無理だと思ってそこで旅が終わってしまうのは悲しいなと思った。
考えに考えた末、出発ぎりぎりでドムヒュッテの予約をキャンセルし、計画を変更した。
ちなみにドムの山頂の十字架は個人的にとても恰好良いと思う。
ドムに登る際のルートはこんな感じになる。
Climbing the mountain Dom on the normal route in Switzerland
②【出発前の計画】
ドムヒュッテをキャンセルし空いた分を、ツェルマットから移動しサースフェーでの登山に充てることにした。
サースフェーからは、ブライトホルンと同様お手軽に登れる(と言われている)山、アラリンホルンとヴァイスミースがある。
ヴァイスミースの方がややきつそう。
なので2日目ヴァイスミース、3日目アラリンホルンに登ってからツェルマットに移動、という旅程を組んだ。
1日目 移動・ツェルマット入り
2日目 午前ブライトホルン(通常ルート)登山、午後サースフェーに移動
3日目 ヴァイスミース登山
4日目 午前アラリンホルン登山、午後ツェルマットに移動
5日目 ツェルマットーモンテローザヒュッテ(Monte Rosa Hutte)
6日目 モンテローザヒュッテーデュフールシュピッツェ(Dufourspitze)往復
7日目 モンテローザヒュッテーツェルマット
8日目 移動・ポテト王国帰還
③【最終的な計画】
実際にツェルマット入り後、2日目朝ブライトホルンを登ってその後サースフェーに移動、という所まで計画通りにやってみて、正直結構疲れた。
やはり私はヘタレだ。
しかしこのままだと大本命のデュフールシュピッツェに差しさわりがあるな、と思ったので、4日目はもう休養日と位置付けて登山は休むことにした。
そうすると3日目にヴァイスミースとアラリンホルンのどちらを選ぶか、という問題が発生するんだけど、迷いに迷った上、アラリンホルンを選んだ。
決め手は山頂の十字架の有無。
この頃はデュフールシュピッツェの天気予報がいまいちで、自分の体力を考えても登頂できないかもしれないなという気持ちが大きくなっており、それならデュフールシュピッツェの山頂の十字架の代わりにアラリンホルンの山頂の十字架を見ておくか、となった(ヴァイスミースは山頂に十字架はないらしい)。
というわけで最終的な計画は以下のようになった。
1日目 移動・ツェルマット入り
2日目 午前ブライトホルン(通常ルート)登山、午後サースフェーに移動
3日目 アラリンホルン登山
4日目 午前マーモット観察、ツェルマットに移動
5日目 ツェルマットーモンテローザヒュッテ(Monte Rosa Hutte)
6日目 モンテローザヒュッテーデュフールシュピッツェ(Dufourspitze)往復
7日目 モンテローザヒュッテーツェルマット
8日目 移動・ポテト王国帰還
④【計画の感想】
やってみて思ったけど、今回、装備と私の体力だと①初期の計画は無謀過ぎたので、結果的に③で良かったなと思う。
②も、できなくはなかったと思うけどもしやったとしたら私はかなり疲れていただろう。
⑤【装備】
今回はコインロッカーに荷物を預けたりはしていない。
チェックイン・アウト日はホテルの荷物預かりを利用したのと、モンテローザ小屋には全荷物を持って移動した。
荷物は最低限。
ザックはFerrinoのInstinct 40+5。
これに以下の荷物を詰め込んだ。
・冬用装備一式
ー 冬靴
ー アイゼン
ー ピッケル
ー モンチュラの冬用マグリア
ー モンチュラのエクスカリバー
ー モンベルのメリノウールタイツ
ー パタゴニアのDASパーカ
ー パタゴニアのR1フーディ
ー マムートのハードシェルジャケット
ー 手袋(予備含め2セット)
ー サングラス
・夏用装備
ー 夏靴(今回の旅のために新調したScarpaのローカットシューズ)
ー モンチュラの夏用マグリア
ー モンチュラのハーフパンツ
ー サポートタイツ
ー 手袋
ー 帽子
ー ストック(1本のみ)
・ロープ等
ー ヘルメット
ー 50mロープ(Dufourspitzeの帰りで懸垂下降する時用)
ー ハーネス・PAS・ATC
ー スリング(1本のみ)
・日用品
ー モバイルバッテリー(モンテローザ小屋にコンセントがあるかわからなかったため)
ー 携帯・充電器
ー Gopro
ー 日焼け止め・化粧水・コンタクト等
ー 栄養食
ー エマージェンシーキット
飛行機の預け入れ荷物が13kgちょっとだったので総重量は15kgくらいじゃないかと思う。冬靴を履けば他荷物は全てInstinctに収めることができた。
ロープを持っていくかは最後まで迷った。
この旅程でロープが必要な個所は、デュフールシュピッツェの帰りに往路を引き返すのではなく隣のNordendとの間のコルで懸垂下降をするルートを通る場合のみ(氷河歩きは本来ロープでつないで通過するのが望ましいんだろうけどソロはつなぐ相手がいないので)。
結局ロープは歩荷しただけで終わったけど、これがなければもうちょっと楽だったかなとは思う。



























































