海と山、時々きもの -32ページ目

海と山、時々きもの

ダイビング記録+きもの試行錯誤の覚書。…だったはずなのに最近は山歩きの記録簿と化しつつある。
23年秋から山のない国に滞在中のため山歩き頻度は低下中。

今回の鹿島槍ー五竜では、以前書いた通り軽量化のためにSamayaのRadical1をもっていった。

 

私のようなピヨピヨの軟弱チキン野郎にはもったいなさ過ぎる買い物なのは自覚してる。

2022年の「豚に真珠・オブ・ザ・イヤー」受賞間違いなしの、分不相応さは自分が一番よくわかってる。

 

samayaのAssault 2 8kすらまだ数回しか使ったことないしちゃんと使えてないのに、これを買っていいものかもすごく迷った。

モノは大切に。

SDGs万歳。

 

でも、655g(総重量は690g)という軽さは、すぐヘバる私にとってはやっぱりとても魅力的だった。

 

普通の雪山行くときは8kで、蓮華岳のようにロープ持っていったりする時はradical1で。。。と自分に言い訳しながら購入。

 

まだ1回しか使ってないのにどうなのよ、と思いつつも、一応、使ってみた感想というか、事前の期待と懸念がどうなったか、ということを書き止めておこうかと思う。

 

なお、注意書きとして、

 

①本来Radical1の使用が想定されているのは主に雪山であろうところ、今回は秋の山で使用していること、

②まだ1回しか使っていないので感想は変わりうること、

③使用したのが私という千年に一度のヘタレであること、

 

を最初に書いておきたい。

 

*テントの重さなどを自分なりに比較したのはこちら

 

まず、使う前に私がradical1に期待していた点や不安だった点は以下の通り。

 

【期待していた点】

 

①軽くて小さい

 

もうこれ以外にない。というかこれがあれば多少の欠点は気にならない。

この「軽さ」さえ満たしてくれれば多少は許せる、と思ってる。

 

②耐風性

 

すぐ上で「これ以外にない」と書いたばかりで恐縮だけど、耐風性もちょっとは期待している。

いくら軽量とはいえ、雪山で風でテント吹っ飛ばされたら命にかかわる。

 

【不安だった点】

 

③通気口がない・メッシュもない

 

=すなわち、入り口の開口部のジッパーで調整するしかない。

このことによる不安は、虫が入ってくるんじゃないか、という点と、風が強いときに入り口あけてたらテントが煽られるんじゃないか、ということ(つまり帆船の帆に風を受ける状態になるのではということ)。

 

④横幅70㎝、高さが90㎝しかない

 

夏山テントとして使ってるエアライズより10㎝低い。

横幅は以前書いたけど、シュラフ広げたらみちみちになるとおもう。

つまり縦も横も相当みっちりになるのでは?

割と閉所恐怖症気味の自分に耐えられるだろうか。

 

⑤結露するのではないか

 

いくら結露しにくいとはいえ、さすがに夏山で使ったら結露するのでは?という懸念。

夏にシングルウォールを使ったことがないので一番不安だった。

 

⑥透けるのではないか

 

これは正直、「透けるだろうな」という予想。

 

 

以上が事前の期待と不安な点。

で、結果は以下の通り↓。

 

①軽くて小さい

届いてみて一番びっくりしたのはやはりその軽さと小ささ。

右の灰色の袋3つがradical1。左は比較のためのエアライズのセット。大きさだけでもこれだけ違う。

重量も半分未満。持って軽さにびびった。

 

 

②耐風性

 

これは正直、今回よくわからなかった。

何故なら検証するには風速がマイルドすぎた。

 

2日目の五竜のテント場では、あえて風上側に入り口向けた上で入り口のジッパーを多少開けて寝たけど、別にそのためにテントが煽られたり、といったことはなかった。

 

ちなみに1日目、2日目ともに、ペグを2、3本打ち込んだ上で、ガイラインは石で固定、という、ゆるふわ固定。

こんな感じ。ペグは付属のピラニアは刺さらないだろうなと思ったので、エアライズ付属の金属ペグをもっていった。

(ピラニアは試しにもっていったけど、なんか刺さりにくかった)

下に敷いてるグラウンドシートはエアライズ付属の。

 

③通気口がない・メッシュもない

 

今回、私は常に入り口を半開、寝るときは1/5開くらいにしていたけど、虫という点では悩まされなかった。

ただ、これも検証には不十分で、おそらくもう秋山で高山だったからだと思う。

風という点では、上で書いたように、風速弱すぎたので、入り口を開けることによりテントがどれだけ煽られるかの検証はできず。

 

一応、こういう風に、風や雨や虫(?)除けのためと思われる傘(?)みたいなのは入り口についてる。

結構大きい。

 

 

④横幅70㎝、高さが90㎝しかない

⑤結露するのではないか

 

なんでこの二つを並べたかというと、結果的に⑤したけど、その際④だったことによって不快指数が上昇したと思われるため。

今回この2点が一番嫌だった。

 

まず、横幅については個人的には許容可能な範囲かな、と思った。

 

シュラフしくとほとんど隙間はなくなる。

 

ザック(エーリエル55)を別に置く隙間はない。

なので、1日目はザックを足元に敷き、2日目は頭の方に敷いてみたけど、そしたら別にどちらも寝られなくはなかった。

個人的な好みだろうけど、私はザックを枕代わりにする方がまだ快適に寝られる気がする。

とりあえず、横幅プラス縦幅は問題ない。

 

問題は、高さ。

 

テントの中央部が一応一番高くなる訳だけど、その中央部に座っても普通に頭がテントにぶつかる。

 

すいませんねぇ胴長短足で座高が高くて。

 

と暗い気持ちになったけど、身長168の自分でも頭がぶつかるってことは、これもう大抵の男の人とかヨーロッパ人とか首曲がらない?と思う。

 

もう少し具体的に書くと、この高さ90cmというのは、身長168cmのゴリラがテント中央部で緩く体育座りして自分の膝頭辺りをじっと眺めるような姿勢で、頭がテントにちょうどつく高さ。

まっすぐ前みたらテントに頭突きして押し上げているような状態になる。

 

これ、結果的に私はちょっと窮屈すぎて座っているのが耐えられなかったので、テントの中にいるときは、横になってるか、入り口半開にして、外に上半身を乗り出しているような状態にしてた。

 

しかも一番耐え難かったのは、朝起きてテントが結露している状態で起き上がると、テントに頭突きして頭が湿るっていう、ね。。。

そうすると入り口半開にして外に身を乗り出すしかないんだけど、そうすると寒いっていう、ね。。。

 

今回これが唯一、しかし結構つらかった点。

全部閉め切っても閉所が怖い、などは全くなかった。

 

⑥透けるのではないか

 

これは予想通りというかなんというか、結構透けた。

1人なもんで外から確認はできなかったけど、ただ夜起きたときにテント越しに結構月明りでうっすら明るいな、というのがわかるくらいだったので、薄さは他のテントより薄いと思う。

ただこれは如何様にでも対処できる。

着替えたり体拭いたりするときは日中にやるか電気消してやればいいだけ。

 

後、下山してから思ったけど、割と閉所恐怖症気味の自分があんなみっちりテントでも怖くなかったのは、この透け感(?)のおかげだったのかもな、とも思った。

 

 

…というわけで、radical1を今回使ってみた感想を長々と取りとめなく書いてしまったけど、

総括すると、

 

私のようなヘタレチキンにとってはこの軽さは涙が出るほど有難いけど、結露したテントに頭突きせざるを得ない高さは結構つらい

 

ということだろうか。

ヘタレに生まれてすみません。

 

後もう一つ。

前にAssault 2 8Kについて、1人には広すぎる、と書いた気もするけど、ずっとテントの中に引きこもってられる広さ快適さというのは結構重要なんだな、というのも今回の気づきかもしれない。

8kやエアライズみたいに内ポケットに何でもぽいぽい放り込めるのは整理整頓が苦手な私にとってありがたかったんだな、というのもわかった。

失って、初めてわかる、有難み。

 

…と、私のようなド素人がさんざん言ってsamayaほんとにほんとにごめんなさい、という気持ちだけど、ただ、買ったことを後悔しているか、と問われると、特に後悔はしていない。

 

まだ1回しか使ってないし。

冬は結露はどうせ凍るから、ぱーんと叩き落として外にぽいっとすればいいだろう。

今回もだけど春の蓮華岳みたいに荷物が重いときのテント665gという軽さは私にとっては必須だと思うし。

 

なので今のところ、

 

・エアライズ⇒無積雪期のテント泊及び人の多い雪山テント泊用

 

・8k⇒人のいない雪山テント泊

 

・radical 1⇒夏の2泊以上の縦走時及び雪山で荷物が重い(縦走あるいはロープ持っていく)時用

 

と使い分けようかなと思っている。

 

私の大事なテントちゃん達、みんな引き続きよろしくお願いします。

 

【追記】

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一応この後、Radical1を残雪期に使ったときの感想は↓こちら。

 

23年3月:霞沢岳西尾根の途中樹林地帯

 

23年5月:烏帽子岳から野口五郎岳に向かう稜線上

今週は迷った末に山を休んだ。

昨日日帰りで塔ノ岳に行こうかと思ったけど、山に行こうと思うと朝の4時から16時くらいまでほぼ出ずっぱりになる。

最近結構仕事が詰まってきたので、迷いまくった末、やめた。

自分一人なら幾ら評価が下がろうがどうでもいいけど、人とやっている仕事はその人に迷惑がかかる。。。当たり前だけど。

数年ぶりの海外出張の準備もあるし、11月は今度後輩ちゃんといく大菩薩嶺が唯一の山行になるかもしれない。。。

 

午前中仕事して午後出かける際に久しぶりに着物で外出した。

日記を見返してみると、6月以来の着物。

たった4か月だけど帯の巻き方もおぼつかなくなっててちょっと反省した。

前も書いたけど、やはり着ないと忘れる。

 

一応、久しぶりにしては着付けはそこまで致命的に崩壊はしなかった。

ただめっちゃ時間かかったし、襟の辺りのもそもそ感とかは、我ながらブランクを感じる。。。

 

今回は、菊の帯留めをしたかったので、そこから逆算して三部紐にし、持ってる三部紐の中でも一番秋っぽいこの色を選んだ。

 

問題はその後で、今回、少し帯揚げと帯の組み合わせを悩んだ。

着物も帯も暗色なので帯揚げは明るい薄い色のほうがいい。

 

最初は無難に同系色の帯揚げにしようかと思った。

 

これだけ見るとまぁ普通。

 

候補2は水色。

 

この2つだけみると、辛子色の方が色のトーンがあっていていいかな、と思った。

 

が、ふと思いついて、お太鼓と合わせてみたらどうなるんだろう、と並べてみた。

それがこれ。

 

お太鼓も総合して考えると、個人的には辛子色の帯揚げよりも下の水色の帯揚げの組み合わせがあっているような気がした。

 

たぶんお太鼓に青系統の色が多く入っているせいだと思う。

 

実際に着た時の外からの見え方として、お太鼓と帯揚げがこんなに一緒に見える場面はない。

せいぜい、お太鼓の隙間から帯揚げと帯締めがほんの数cmのぞくだけだ。

そう考えると、そこまで気にしなくてよいものかもしれないけど。。。

 

今まであんまりお太鼓まで含めて色合わせを考えたことなかったので、今回、こんなにも違うのかとちょっと勉強になった。

 

そもそも論として、この帯締め=三分紐の色が帯とあっていない説はあるかもしれない。

お太鼓部分の青や緑色に近い色の三分紐ならもっと全体的に締まるような気もする。

 

 

 

今回の鹿島槍-五竜テント泊、軽量化の一環として、シュラフカバーを持たずに、いつもザックに突っ込んでるSOLのエマージェンシーシート(二人用)をカバーとして使ってみることにした。

 

うまくリンクが貼れなかったけど、SOLのエマージェンシーブランケット2人用(XL)を、こういう状態↓で使用。

2つ折りにしたシートで、イスカのシュラフをサンドしている状態。

 

気象条件は、一日目も二日目もだいたいこんな感じ。夜中は3℃くらい?

 

 

まず最初に結論から書くと、

 

あくまで個人的な好き嫌いだけど、私は今後夏山において同じこと(=エマージェンシーシートをシュラフカバーとして使う)はしないと思う。

 

気象条件もあるだろうし、私の使い方が悪かった部分もあるのかもしれないし、テントがシングルウォールということも関係していたのかもしれないけど、私には2つの点で、このSOLのシートをシュラフカバーにするのは無理だな、と思った。

 

シートの内側(シートとシュラフの間)がめちゃめちゃ結露してシュラフが濡れた。

 

まず一つ目はこれ。

めちゃめちゃ結露した。シートの外じゃなくて内側が。

すなわち、シュラフはめっちゃ濡れた。

濡れた分、心なしか重くなった気もしたし、何より濡れたシュラフをしまってまた取り出して使う、というのがなんとなく嫌だった。

 

これは完全に私の事前調査不足に原因があり、帰ってきて調べてみたら、確認できた限りでみんな同じようにシートの内側が結露する、と書いていた。

まぁ考えてみれば当たり前か。。。エマージェンシーシートなのに中の熱を外に逃がしてたらエマージェンシーシートにならないもんね。。。お恥ずかしい。

 

人によっては工夫して結露問題を解決している人もいるようだけど、私は面倒くさいのでもうやらないと思う。。。夏山では。

 

ちなみに冬に1回雪山で同じことをしたときは特に内側が結露したり、あるいは凍ったり、といったことはなかったので、冬山では寒さ対策としてシートをカバーとして使うことはあるかもしれない。

 

めっちゃカサカサ音がした。

 

2つ目の方が精神衛生上悪かったかもしれない。

これは今回、隣近所のテントの人に一番申し訳なかった部分。特に初日の冷池でのテント場。

 

何故なら、このシート、めっちゃ「ガサガサ」音がする。

 

山小屋でやっちゃいけないことの一つに、皆が寝ている時間に大部屋でビニール袋ガサガサする事があると思うんだけど、個人的な印象ではあれ並みの音がした。

 

まぁこれも考えたらあたりまえで、ビニール袋に包まって寝ているみたいなもんだもんね。。。

 

しかしお恥ずかしいことに、これも2日目、2時に冷池のテン場で起きるまで気づかなかった。

 

寝る前は周りでもまだ人が結構動いていたのできにならなかったけど、目が覚めて、しんとした中でいざ起き上がろうとしたら、自分の一挙手一投足毎に「ガサガサ」音がまとわりついてきて、すんごい冷や冷やした。

あまりにも音がするので、30分くらいは気が引けて動けなかった。

それでも出発予定時間に間に合わせるためには2時半には起きて準備せざるを得なかったし、相当KYだったと思う。

周りの皆様ほんとごめんなさい。

特に隣のテントの人。テントが近かったのであれで起こしてしまったのではないかとほんと不安。。。

 

これも、冬に使った時は、山の中に私一人で音を気にする必要がなかったので、意識していなかった。。。

あんなに大きな音出してたなんて気づかなかった。

迂闊だったな、と反省している。

 

 

…というわけで、夏山においては私はこれから素直にシュラフカバーをもっていこうと思った。

 

SOLのエマージェンシーシートXLが90g強で、シュラフカバーが種類にもよるけど大体400g弱。

結構な重量差に感じてしまうけど、夏は変に代用なんて考えずにシュラフカバーを使ったほうが、私にとっては色々と精神衛生上良い気がする。

 

 

3日目の朝、例によってあんまり寝られず断続的な睡眠の後に、3時頃に目が覚めた。
身支度するほかのテントの人たちの気配を感じながら、シュラフの中でしばらくごろごろしていた。
ごろごろというか、悶々としていた。

 

提出した計画書通り唐松まで行き八方尾根を降りるか、それともこのまま遠見尾根を降りるか、それが問題だ。

 

昨日は疲れすぎてこのまま遠見尾根を降りる気満々だった。

一晩寝たら気持ちも変わるかな、と思ったけど、今朝起きてみても、昨日の朝よりやっぱり体に疲れが溜まっている気がするし、正直あんまりそこまで「唐松まで行きたい」という気持ちはない。

 

一方で、矛盾するけど、せっかくこここまで来たのだから唐松まで行っておきたい気もする。

以前五竜ー唐松を行ったときの記憶を掘り返すと、そこまで激しい登りはなかった気もするし。。。

登り返しのある遠見尾根を降りるのと、唐松まで行った後にほぼ下り一辺倒の八方尾根を降りるのとではあんまり違いもない気もするし(遠見尾根降りるほうが1時間くらい早いだけ)。

 

…としばらくめちゃめちゃ迷ったけど、「今回何のために山に登ったんだっけ?」と改めて自問自答してみた結果、やっぱり降りよう、と思った。

 

自分の今のコンディションを考えると、これ以上稜線上を歩いても疲れが勝って100%楽しむことはできないだろう。

好きなはずの鎖場も、楽しいよりもしんどいのほうが勝つ気がする。

 

だったら、もう下ろう。

 

修行をしに来ているわけでも耐久レースをしに来ているわけでもないんだから。

最後まで楽しいと思いながら山旅を終わりたい。

 

決心したら気が楽になったので、そのまましばらくはごろごろと携帯いじりながら、昨日の夜組み立てなおした今日のスケジュールをおさらいする。

今日の天気はまぁよさげ。気温は結構高い。
 
遠見尾根の登り返しで絶対また、5歩(休憩)、5歩(休憩)、みたいになる気がする。
それ込みでも5時間あればまぁ下れるだろう(ヤマケイの地図でコースタイムは4時間くらい)。
6時半に出発して、12時までに降りて、タクって八方の湯まで行ってお風呂入ってごはん食べたら、14時過ぎのバスにちょうど間に合ういい感じのスケジュールになるのでは?
 
頭の中で何度かスケジュール確認してから身支度開始。
 
今日は雲が取れてよく見えた。
五竜にすでに登りはじめてる人たちのヘッドランプが見える。
 
朝食は、前日の夕飯の残りの五目リゾッタ半分に、フリーズドライのたまごスープを放り込み、お湯を入れて雑炊にした。
 
そう。。お湯を入れて。
 
前日、五竜山荘でチェックインしたときにダメ元で「バーナーありますか?」と訊いたらなんと、プリムスのガスバーナーの大きい奴が出てきた。
 
五竜山荘様、、、、神。
 
というわけで前日の夜は五目リゾッタにお湯を入れて、温かい食べ物を食べることが出来たし、この日も朝、あったかい雑炊を食べることができた。
ほんと、有難すぎる。
 
卵スーププラス五目リゾッタは私史上最高の組み合わせのおいしさだったけど、それでもたった半分の量の五目リゾッタを完食するのに結構苦労したので、ほんと疲れているんだな、と改めて思う。
 
最後にアミノバイタルを1本飲んで、のんびり景色をみながら撤収作業を開始。
 
 
昨日は全然見えなかったのでなんか新鮮。
今度はここを冬に歩きたい。
 
6時半ころ、撤収作業して五竜山荘でアクエリアスを1本買ってから出発。
この日の水分はアクエリアス2本。水はなし。
 
昨日はあの猫耳ちゃんの後ろからよく歩いてきたわ。。。
 
だってあの右のほうのがたぶん鹿島槍南峰で、あそこから初っ端滑ったりしながらひいこら来たわけだよね。。
 
ヘタレ軟弱野郎がよく頑張った。。。もう十分だよ。
 
白岳の上から、唐松方面を眺める。
ちょっとだけ未練はあるような気もしたけど、この景色を見ても「行きたい。。。行こう!」という気持ちが残念ながら沸いてこないのできっとこれが正解なんだと思う。
また来ます。
 
冬に行く時ってどこを通ればいいんだろう。牛首の鎖場までは夏道通り、とも聞いた。
こう見ると特に怖いところはなさそう(盛大な勘違い)に見えるけど。
 
冬の五竜ー唐松に思いを馳せつつ、遠見尾根方面を眺める。
 
 
さて行こう。
 
昨日のキレットー五竜間のスパルタ岩場鎖場に比べたら親切過ぎて涙が出そう。
こういう岩場鎖場がいいんだよ、と思いながら下る。
 
鎖場を下る合間に五竜を眺める。
 
昨日半泣きで歩いたのはあの基部辺りかな。。。懐かしい。

 
冬に登る時、白岳まで登るか巻くかの二択ある、と聞いてどこら辺を巻くのだろうと思っていたけど、これかな?と思う線が見えた。
 
写真中央より上の人がいるところが登山道だけど、写真下のほうに登山道じゃないけどなんか山肌を横断する線がみえる。あそこがトラバースだろうか?
 
白岳までの登りはこうみると結構きつそうに見えて、あのトラバースは大変魅力的な道に見えた。。。でも雪崩怖いし迷う。。。
 
冬に来るんだったら五竜ー唐松をやってみたい、と思ってたけど、久しぶりに来て実際に見た五竜は結構ハードに見えて、やはりまずは五竜ピストンを目標にしようかな、と心がぐらんぐらんに揺れた。
 
ピストンにするとすればこの池辺りに幕営するイメージかな。。。
 
冬に思いを馳せながら池のほとりで休憩してたら、下からの人が登ってきて吃驚した。
たぶんこの時点で8時頃だったと思うけど、五竜のゴンドラって8時15分からとかじゃなかったっけ?
前日最終で来てどこかで野宿した?それかゴンドラ使わず下から上がってきた?下から徒歩で上がることって可能なんだ?
 
いずれにせよすごい人もいるもんだな、と思いながら下る。
 
前もきれいだけど後ろもきれい。
 
ものすごくきれいだけど写真が下手過ぎてうまく撮れない。
下の2枚は水中モードで撮っているので赤味が強く出過ぎてしまっている。
実物はこれより少し抑え目だけど、遠見尾根の紅葉は柏原新道よりも「赤」が多めだった印象。
 
 
西遠見や中遠見の登り返しでばてばてのへろへろだったけど、紅葉がきれいすぎて苦にはならなかった。
 
2年前の4月、初めて残雪期にテント泊した中遠見。懐かしい。
 
ここから小遠見のちょっとの登り返しでもばてまくったけど、でも小遠見から先の紅葉の奇麗さはプライスレス。。。
 
 
 
最後、ばてまくって地蔵の頭を巻くつもりが地蔵の頭に登ってしまったけど、でもこの景色が見られたのでよしとしよう。。。
 
ばってばてだったけど幸せな気持ちで11時15分頃、ゴンドラの駅到着。
 
靴を洗ってから、レストランに飛び込んでとりあえずこれを頼んだ。
 
そしてほぼ一気飲みした後、カレーうどんを頼む。
 
朝あんなに食欲なかったのがウソのように完食してしまった。
 
ぺろっと平らげてからゴンドラに向かう。
この後、八方の湯でお風呂に入って新しい服に着替えたら、ようやくなんか、ゴリラから人間に戻った気がした。
疲れたけど大変満ち足りた気持ちで、2泊3日の山旅、終了。
 
エーリエル、ほんと有難う。。。
 

二日目は4時に出発するつもりだったので2時に目覚ましをセットしていた。

けど、例によってあんまり寝られず夜中も断続的に起きていたので、結局鳴らすことはなく、2時半に起床。

2時に起きてはいたものの、さすがに周りは誰も起きてなかったので、ごそごそするのが憚られた。

結構結露していたのと、シュラフが濡れていたのと、動くたびにエマージェンシートが結構な音でがさがさするので気が引けて、支度に手間取る。

 

山荘のトイレまで行くとき、まだ真っ暗で向こうにかすかに街の明かりがみえた。

 

前日に種池山荘で買ったジャムパンを平らげ、スティックのアミノバイタルを摂取し、結局出発できたのは4時20分頃だったと思う。

まだ真っ暗だったけど、この時間になるとテン場は結構明かりがついてすでに出発している人たちもいた。

 

この時の水分は、ポカリ500mlほぼ1本+プラティパス3分の2。

キレット小屋はもう閉まっているので今日は途中で水を補給することができない。

でもこれだけあれば私には十分だろう、と思った。

 

真っ暗な中、ヘッデンつけてゆっくりと歩く。

荷物は結構重いと感じるし、あんまり寝られはしなかったけど、この時は調子はそんなに悪くない、と思った。

むしろ良い方な気がする。

10時間で五竜山荘までたどり着けるか、それだけが心配。

 

荷物が重いわりに割といいペースで布引山の辺りまで来たら、右のほうがうっすら明るくなってきた。

 

 

 

左はこの通り。

鹿島槍南峰を登っている途中で日の出を迎えた。

 

6時頃、南峰着。ここだけ局地的に風がびゅーびゅーだった。

 

そしてすでに結構な登山客がいた。

チェア(?)持参で優雅に寛いでいるおじ様と少し話す。

「昨日五竜から来た人は、6時に出て13時半に冷池に着いたって言ってたよ」と教えて頂く。

 

その人は俊足ですね。。。私は絶対そんな時間ではつけない。

 

ここからキレット小屋までは基本下りのはず、そしてその先も1時間ほどは下りのはず。。。だからそこまではきっと大丈夫、そんなに遅れないはず。

問題は行程後半の五竜までの登り返しなんだよな。。。このテント泊装備で、このすぐバテバテになる軟弱野郎が行けるだろうか。

 

不安になりながら、ヘルメット装着して、北峰への下降を開始しようと、一歩踏み出した。


 

…ら、岩の上にそっと置いた右足がつるん、と滑って、どすんと倒れるように右太ももを岩に強打し、そのまま一段滑り落ちた。

 

。。。茫然。

 

先行パーティに、大丈夫ですか、と声をかけてもらって、大丈夫です、と答えた少し後に心臓がばくばくしてきた。

 

滑り落ちたら結構やばいガレ場の斜面だった。

岩が凍ってるのか。こんなに滑るとは。

 

この時、右太ももと合わせて精神的に「怖い」というダメージを負った気がする。

 

この後、めちゃくちゃ手足を置くのに慎重になった。

そしてそのことによって、得意なはずの下りなのに結構疲れた。

 

勿論のこと、北峰に行くような余裕はなくスルー。

たぶんこれは北峰と思しきあたりを見上げて撮ってるところ。

 

ただそれでも最初の方はまだ元気だった。

基本、岩場は好きなので、こういう写真も撮る余裕あったし。

 

これは、幅30㎝くらいしかないようなザレ場のトラバースを渡り終えて振り返ったところ。

 

まぁ、こういうのも好き。

今見返してもどこが道なのかわかんないけど。。。

 

こういう鎖場も大好物。

緊張もあってかこの辺りから結構暑くなってきたけど、一番上のレインウェアを脱ぐタイミングを逸してしまい、そのせいでカメラのレンズが曇っている。

 

念願の岩場鎖場祭りで嬉しいんだけど、やっぱり岩場が凍っているのかつるつるするところが多くて、下り始めに滑ってこけた衝撃もあいまって、大好物を心の底から100%は楽しめなかった。

 

左の方にはずっと劔が見えていて景色は最高だったのに。

 

「ここがキレット」の看板。

これはこう言ったら申し訳ないけどこの前後に比べたら別に危険とは全く思わなかった。

 

こういうのも別にこの後のに比べたらなんでもない道だった。

 

これも別にきちんと鎖あるし。

 

ほんと、こういう鎖とか整備してくれるの有難い。

 

大して危険ではないとは思うものの、しょっぱなに凍った岩で滑ったトラウマは結構デカく、気を張っているせいか、得意なはずの下りなのにキレット小屋がめちゃめちゃ遠く感じた。

 

ようやくたどり着いたキレット小屋で休憩していたら、軽い足取りの若者が後からやってきた。

「もう怖いところ、ないですかね?」と聞かれ、いろんな人のレコを思い出しながら、「ここからは、今まで程危なくないと聞きましたけど、私も行ったことがないのでわかりません」と回答。

 

そしてこの回答は50点だったな、と今振り返って思う。

 

何故なら、

 

個人的にはキレットー五竜間の方がよっぽど怖いと思った。

 

どこを危ないと思うかは人それぞれ。

若者に聞かれたとき、私は若者に変な先入観を与えないように、「行ったことがないのでわかりません」と答えるべきだった。

 

実際、私が先にキレット小屋を出発して途中で若者に追いつかれたけど、「さっきの鎖場やばかったですね」と言われたし。

もし若者がキレット小屋での私の言葉に安心してヘルメット外して、そのせいで怪我したりしてたら、悔やんでも悔やみきれない。

 

「やばかった」鎖場はあまりにばてすぎていて写真に撮れていないけど、キレットー五竜間でいやらしいな、と思ったところでは例えば、さっきのこれ↓の鎖がついていないバージョンのトラバースとか(写真撮る余裕なし)、

 

こういう蟻地獄の淵を這い登るみたいなところとか。

 

キレット小屋ー五竜間で、やばいな、と思ったところが3つほどあったけど、これ↑はそのうちの一つ。

ザレっザレで、うっかり態勢を崩したり足を変な所に置いたりしたら崩れそうで、亀のように這いつくばりながら登った。

 

個人的な印象を言うと、鹿島ーキレット間と、キレットー五竜間の危なそうなところの難易度はそんなに変わらないように見えた中で、鹿島ーキレットの方がより整備されていた(鎖や足場をプラスされていた)ように思えたという意味で安心感はあった。

 

もしかしたら私の場合、キレットー五竜間は疲れが加わって「気が抜けない」という印象が強まったのかもしれないけど。。。

 

北尾根の頭。本来キレット小屋からここまでは1時間半で来られるはずなのに、レコを見ると私は2時間もかかっている。

 

緊張する上にばてばても加わってきて、更にはガスも出てきた。

よろよろで岩を這い登ろうとして脛を強打したりして、いい年して半泣きになる。

気を遣う所が終わったかと思いきや再びザレ場、岩場が出てきたりして、もう最後は魂抜かれながら惰性で歩いた。

この辺り、正直、もう記憶がない。。。

 

正確にいうと、「つらい」と思った以外の記憶がない。。。

 

道がない。。。肩痛い。。。つらい。。。

 

歩いても歩いても五竜が見えなくて、つらい。。。

 

ようやく五竜が見えたけど、遠くて、つらい。。。

 

とりあえずすべてがつらい。。。

 

最後は、冬みたいに、五歩歩いては休み、五歩歩いては休み、と亀のようなペースで歩き、ようやく着いた。。。

 

あまりにも疲れすぎてもうキレットを超えられた安心感とか、何とかチェックイン〆切の15時に間に合いそうな安心感とか、そんなものはどこかに飛んでいた。

 

とりあえずもう早く荷物を下ろしたい。

 

あれが山頂ね、はいはい。もう無理、もうほぼ登ったみたいなもんでしょ、アディオス五竜岳。

 

降りる時はもうガスに巻かれて真っ白だった。

 

疲れ果てて、早く山荘が見えないかとばかり考えながらよろよろ歩いて、この辺りもほんとほぼ記憶がない。

ようやくついたときにはほんと疲れすぎて魂が半分口から出てたと思う。

 

受付してとりあえず目についたものをすべて購入。

 

この時飲んだファンタのおいしさ、プライスレス。。。。

 

ここまで結局、お昼はスポーツようかんとナッツだけで来てたので、お稲荷さん食べてファンタをほぼ一気飲みしたらようやく人心地ついた。

 

ヘタレ野郎にしては、今日は頑張ったのではないだろうか。。。

最後はあほみたいにへろへろだったけど、ちゃんと逆算して余裕もった計画で出発して、きちんと時間内に着くことができた。

・・・ほんとへろへろだったけど。

最後ちょっと半泣き入ってたけど。

 

自分に甘々なので、えらいえらいと心の中で自画自賛しながらゆっくりテントを立てる。

 

この日は一瞬こうやって晴れた時もあったけど、

 

結局ずっとこんな感じで真っ白。

 

しかしキレットを超えられた満足にじんわり浸っていたので、視界ゼロでも気にならなかった。

 

あまりにも疲れていたので、もう次の日唐松に行く気持ちはほぼ失せていた。

もう岩場と鎖場はおなか一杯。

もうとりあえずちょっとの登り返しもつらいから、とりあえず降りたい。。。

 

遠見尾根を降りる時間から出発時間を逆算しながらこの日は就寝。