今日、お昼休みにオフィスが入っているビルの受付に用事があったのでエレベーターに乗ったら、同じフロアで時々見かけるおっちゃんが一緒に乗り込んできた。
なんとなく、なんというか親しげな視線を感じるなぁと思っていたらおっちゃんが口を開いた。
「うちの娘、中国語を勉強してるんだよね」
。。。
おっちゃん、ごめんやで。。。
中国人ではないんだよな。
一応フロア案内に会社名とか書いてるんだけどな。
まぁぱっと見わかりにくいし仕方ないか。。。
しかしそこで「そうなんですね。でも私は中国人じゃないんです」とはなんとなく言いづらかった(だって絶対微妙な空気になる)。
さらにチキンハートな私は「へーそうなんですね」だけで会話終了するのもどうかと思ったので、「何年くらい勉強されてるんですか?」という質問をなんとか拙いフランス語でひねり出し、おっちゃんの「娘は5~6年勉強していて、中国語の正教員の資格も取ろうとしてて~」みたいな話を微妙な笑顔を浮かべつつ聞いていた。
エレベーターよ、さっさと地上階に到着してくれ、と祈っていたらエレベーターが到着しドアが開いた。
ほっとして「んじゃ、良い午後を」と言おうとしたらおっちゃんが突然思い出したかのように言った。
「あなたは中国人だよね?」
おっちゃん、その質問をまず最初にするべき
その確認、とても大事。
私が「いえ、日本人です」と答えると案の定その場に流れる微妙な空気。
き、気まずい、、、と思いながら「良い午後を」と言ってそそくさと受付に向かった。
そして受付で用を済ませて帰ってきたらあろうことから、帰りのエレベーターでもそのおっちゃんと一緒になった。
おっちゃんは無言。
私も無言。
き、きまずーい
あまりの気まずさに耐えかねたチキンハート、「中国語ってフランス語話者にとって一番難しい言語なんですよね?」と何とかフランス語の会話の糸口をひねり出した。
*私の記憶では、フランス人にとって中国語が難しすぎてフランスには「訳わかめ」を意味する「それは中国語だよ(C'est du chinois)」という表現があった…ような気がするんだけど自信は全くない。
後、この国でもその表現があるのかは知らない。
「とっても難しいよ。でも日本語もとても難しいよね」
と謎の配慮(?)を見せるおっちゃん。
その後は
「娘も昔日本語をやったんだけど難しすぎて~」
「あー文字が3種類ありますからね~」
「日本人って中国語は読めるの?」
「漢字を見れば意味がわかるものもあればわからないものもあります~」
みたいな当たり障りのない会話をお互い必死でひねり出し、エレベーター到着後今度こそ「良い午後を」と別れた。
おっちゃん気まずかったやろな。
でも私も気まずかったよ。
まぁ仕方がないんだけど。
欧州でアジア人といえばもう中国人みたいになってるし。
それは10年前のパリでも既にそうだったし他の国でもそうだった。
今はもっとそういう意識になっている気がする。
去年の夏妹と姪っこが遊びにきた時、妹の希望で中心地のプラダで買い物をしたんだけど、帰り際出口でドアを開けてくれたドアマンに「謝謝」って言われたしな。
ー わざわざ「日本人です」と訂正するのもあれだったのでスルーした。
昔は今より更に心が狭かったので、間違えられるたびに正直いらっとしたんだけど、今はしゃあないかなと思っている。
なぜなら、自分だって欧米人の見分けが全部つくかと言われるとそうじゃない。
アメリカ人はわかる。
イギリス人もわかる。
欧州の中でいえばフランス人とイタリア人はわかる。
でもそれも、顔立ちと肌色と体格と服装で何となくそうかな、と思うだけであって、間違えることもある。
以前Youtubeで「仏英露伊の中からイギリス人を一瞬で判別するセインカミュを見て爆笑するイギリス人」みたいなショート動画を見た。
(タイトル「彼を見た瞬間にイギリス人であることがわかった」という動画)
私は、動画を見てイギリス人とイタリア人は一瞬でわかったけど、フランス人とロシア人は迷い、結果的に間違えてた。
一応フランスに何年か住んでいた癖に。
動画に出てるフランス人男性が無精ひげはやして謎のひもみたいなマフラーを巻いてたらたぶんすぐにフランス人と判別できたんだけどな…というのは言い訳であって、私自身もそれだけ欧米の国に対する理解が浅い。
フランス人とベルギー人を見分けろと言われたらたぶんひもマフラーがない限りは見分けられないし、スロバキア人とスロヴェニア人とハンガリー人の区別がつくかと言われたら申し訳ないけど全然わからない。
なので他人にいらっとする資格などないのだ。。。
みたいなことを久しぶりに思い出し、会話を「●●人ですか?」からスタートすることの重要性を噛みしめた午後だった。

























































