ピザを食べに標高4500mを目指した旅⑤:ソロを怒られシロッコを失いマルゲリータ小屋にたどり着く | 海と山、時々きもの

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ダイビング記録+きもの試行錯誤の覚書。…だったはずなのに最近は山歩きの記録簿と化しつつある。
23年秋から山のない国に滞在中のため山歩き頻度は低下中。

ピザ旅3日目(山行2日目)。

 

ニフェッティ小屋は非常に暖かく快適で夜そこそこ寝られた。

朝食は4時ー6時半の間。形式は他のヨーロッパの山小屋と同じようにテーブルにパン皿があり、サラミとチーズをビュッフェ形式で取る形式。

飲み物の量に制限はなく、温かい紅茶も無料。

 

ゆっくり食事してから6時過ぎに出発。

 

 

 

 
小屋周辺にはちょっと危なげなクレバスゾーンが広がってたけどそこを超えてしまうと割と高速道路。

 
 

 
ただ数は少なくなったものの所々に結構大きなクレバスが口を開けてるので、高速道路を1㎜も外れたくない。

 
 

 
 

 
 

 
鈍足なので後から来たパーティに次々抜かされた。
道を譲る時、脇にどいてCiao、と言うんだけど、大体Ciao、と返してくる中で1組のパーティの先頭にいた人(たぶんガイド)に「No rope?No good」と渋い顔で言われる。
 
No ropeって言われても一人だしな。。。と思いながら歩いていたけど、この後自分が抜かした男女2人組の男性の方に、「一人?一緒にロープ結ぶ?」と聞かれた(丁重にお断りした)。
このおじさんは女性の後を結構しんどそうによろよろと登っていたんだけど、人を気遣う余裕があるの優しいな。

 
 

 
結構大き目なクレバスが出てくる。今回これが一番大きかったかもしれない。
大きかったけど、よくよく観察して別に根っこ(というか裂け目の土台というか)はしっかりしてそうに見えたので、背中に挟んでたピッケルを出してそのまま渡ろうとしたら、先行していたパーティ(ニフェッティ小屋で同室だったチェコの陽気なパーティ)に「大丈夫?手伝おうか?」と言われた。

 
手伝うってどういうことだ?万一に備えてロープ結ぶってことか?それとも手を差し伸べる?
 
これも感謝しつつ丁重にお断りした。
別にちゃんとピッケル刺してアイゼンの前爪使えばわたって這い上がるのに苦労するようなクレバスではないと思ったし実際なかった。
 
確かにマルゲリータ小屋までの道は特に前半、自分が思っていたよりも結構危険な状態のクレバスが多かったように思ったけど渡れない程の状態のクレバスはなかったように思えた。
デュフールシュピッツェに行く途中のモンテローザ氷河の方が自分にはよっぽど危険に思えた。
 
ただこれは素人の感想だしロープをつないだ方が安心なのはそれはそう。
 
前半のクレバス帯が終了すると後は雪原をひたすら歩くだけになる。

 
この辺りからマルゲリータ小屋から下ってくる人達と結構すれ違い始めたんだけど、ここでもガイドっぽい人何人かに「No rope?No good」と渋い顔をされてだんだん萎え気味になった。
 
いや、クレバス帯を歩くときにpartyに比べてソロがno goodなのはそれはそうなんだけど。

 

 
風が吹きつける地帯で結構表面がつるつるに光っている。
これがどういうことかこの時もっときちんと考えておくべきだった。

 
 

 
 

 
 

 
途中から道が二股に分かれる。できるだけ高低差がなさそうに見えた上の道を選んだ。

 
 

 
上の方に雲が結構出てきたけど、だいぶ小屋に近づいてきた。

 
この分だと天気悪化前には小屋につけそうだな、とこの辺りで休憩しようとしてストックを置き、次にヘルメットを外して置いたら、ヘルメットがするすると風に流されてあっと思う間もなくはるか下の方に消えていった。
 
流され始めたときにあっと思ったんだけど、滑らかな雪面に見える所でもここまでのクレバスを考えるとトレース外の雪面に踏み入って取りに行くのは怖いな、と思っているうちにあっという間に数百m下のクレバス帯まで流れていってしまった。
思ったより風が強かったのと、雪面がピカピカ過ぎた。
 
休憩後、回収に行こうと思ってちょっと引き返したんだけど、既に目視出来ないところまで流されていってしまっており、トレースから外れたクレバス帯を歩き回るリスクやこの後の天気悪化予報を考えて、泣く泣く諦めた。
 
悲しい。。。山を始めてからずっとお世話になったシロッコ。。。
どこに行くのにも一緒でメンヒでは私の頭の代わりにヒビが入ったシロッコ。。。ごめんよ。。。
 
この右の方に落ちていってしまった。
 
「No rope?」に加えてシロッコを失ったことでテンションががた落ちしたままマルゲリータ小屋を目指す。

 

 

この坂を上がり切ったところ、小屋直前の辺りで完全にガスの中に突入してしまった。

 

真っ白で結構風も強く何にも見えない。

 
空気が薄いせいか単にヘタレなせいか、もう全然足が進まず5歩歩いては休み、を繰り返しながら12時過ぎになんとか小屋に到着した。