3月のモンテペルディド山行、だんだん(心の)傷も癒えてきたので、山行記録を開始。
このモンテペルディドを目指す旅、山行自体も色々あったけど、とりあえず登山口にたどり着くまでが既に超ハードモードだった。
【難関1】:あると思っていたトルラへのバスがなかった
ツアー概要では、1日目にガイドさんとトルラ(Torla)という街で集合し、そこから登山口であるオルデサ(Ordesa)渓谷入り口まで30分程、ガイドさんの車で行くことになっていた。なので、私は前日までにトルラ入りする必要がある。
申し込みの時にトルラへの行き方を聞いたところ、マドリッドからサビニャニゴ(Sabinanigo)まで電車かバスでアクセスし、そこからトルラまでバスが出ているということで、乗り換えルートも貰ったので安心していた。
が、実際に出発が近づいてきてサビニャニゴからトルラへのバスを予約しようとバス会社の予約システムにアクセスしたところ、幾ら試しても「そんなバスはありません」的な表示が出てくる。
何か自分のやり方が間違っているのだろうか、とガイドさんに「バスがなさそうなんだけど。。。」とメッセージを送ったところ、「ほんとだ、ないみたいだね」と返ってきてちょっと青ざめた。
結局、サビニャニゴまでたどり着けばそこまでガイドさんが迎えに来てくれることになって一安心した。
サビニャニゴートルラ間の送迎の追加料金は30ユーロで良いとのこと。これは結構良心的だと思った。
【難関2】トルラでの宿が1室しか取れなかった
ガイドさんには「サビニャニゴまで迎えに行くけどその代わりその晩トルラで泊まれるように宿を取って欲しい」と言われた。
で、色々探したんだけど、トルラの中心地にあるホテルがなかなか見つからない。
自分は中心地にあるRefugio Lucien Brietoという名前からして山小屋みたいな所の3人部屋(専用バスルーム付き)に泊まろうと思ってたんだけど、近くに空いてるホテルがなかったので結局ガイドさんに了承を取った上で、そこに泊まってもらうことにした。
料金は2人分私持ちだけど、1人1泊50ユーロもしない激安価格なのでこの点は特に負担ではない。
ここはBooking.comの写真を見る限り、ほんと山小屋が街に降りてきたような、「寝袋やタオルも持参してください」という注意書きがあるようなホテルというか宿泊所だったけど、まぁ山小屋で雑魚寝するのと変わんないんだから別にいいかな、と思っていた。
この時は。
【難関3】あると思っていたSabinanigoまでの電車がなかった
正確にいうと、途中からバスによる代行輸送になってた。
renfeのウェブサイトでルートを検索してマドリッドからサビニャニゴ行のチケットを予約しようとしたところ、「ん?」となった。
中段の!マークと一緒にある「trip with incident」の文字。
で、「see notice details」をクリックすると出てきたのがこれ↓。
肝心のdetailsがスペイン語やないかい。
と思ったけど、英語のウェブサイトにいたはずがいつの間にか現地語にすり替わっているのはヨーロッパあるあるなので、粛々と説明書きをDeepL翻訳に貼りつけた。
どうやら、
「インフラ工事によりHuesca-Canfranc間はバス代行になります」
と言っている模様。ほうほう。
じゃ、目的地のSabinanigoはどこなのかな、と見たところルート図がこれ。
見事バス代行ルートの中に嵌っている。
…まじか。
Huescaの駅ってどんくらい大きいんだろう。
Googlemapで見たところそんなに大きくはないようだけど。
降りてスムーズにバスを見つけて乗り継ぐことができるんだろうか。
迷ってる間にバスが出発してしまったら当日中にどうやってSabinanigoにたどり着けばいいんだろう。
そしてもしうまくバスに乗れたとして、Sabinanigoのバス停って鉄道駅とどれくらい離れてるんだろう。無事にガイドさんに会えるのだろうか。
ガイドさんに「バス代行っぽいので鉄道駅に着かないかも」と送ったところ「大丈夫Sabinanigoはそんなに大きくないから。きっと会えるよ」とヨーロッパあるあるの楽観的な返事が返ってきたけど、不安は尽きない。
当日中にSabinanigoに着かなかったら、翌日にOrdesaに行くのも危うくなりそうだし、ということはつまり翌日ゴリッツ小屋に着くのも無理になり、ひいてはモンテペルディドにも登れなくなる、と。
これだけの時間とお金をかけてスペインに行くのにそれはちょっと悲しすぎる。
と不安が雪だるまの如く膨れていったんだけど、これはまだ序の口で、この後一番胃がキリキリするような出来事が起こった。